25~29

(翌週、パラダイスガーデン高校)
●●『迷った・・・。まさか敷地の中で迷子になるなんて』
??『メインは統合リゾート施設でやんすからね』
●●『それにしても広すぎ・・・って、キミは?』
??『同じクラスで野球部の矢部昭雄でやんす。●●君を迎えにきたでやんすよ』
●●『わざわざありがとうね。今、手続きが終わったとこなんだけど・・・』
矢部『教室には行ったでやんすか?』
●●『いや、まだ』
矢部『案内するでやんす』

(矢部君と共に教室へ)
●●『失礼しまーす・・・』
矢部『誰かいるでやんす』
??『ああ、矢部か・・・で、彼は』
矢部『転校生の●●君でやんす』
??『同じ野球部の黒羽帷空(くろばいすか)だ・・・よろしく頼む』
●●『よろしくお願いします・・・あれ?』
矢部『どうしたでやんすか?』
●●『いや、大したことじゃないよ』
黒羽『行こうか。矢部・・・と《ジョーカー》』
●●『ジョーカー?』
黒羽『ああ、キミこそが』

(ドアが勢いよく開く)
??『あー、いたー!!』
矢部『マネージャーの白島江見(はくしまえみ)ちゃんでやんす』
白島『迎えに行くのは矢部君だけって聞いてたけど、クロちゃんまで・・・つか、電気付けなよ』
黒羽『その前にこの景色を見たまえ』
白島『へえ、ここからだとこんな感じに見えるんだ』
●●『リゾート施設のネオン、良い具合に海に反射してますね』
黒羽『そう、教室の灯りなど無粋』
矢部『暗闇に紛れて不審者かと思ったでやんす』
●●『(た、確かに・・・)』

黒羽『凡夫には今の私の高揚感は理解できまい』
白島『・・・目、覚まさせてあげよっか?』
黒羽『覚めてる覚めてる!グラウンドに行くんじゃないのか?』
矢部『そ、そうでやんす!』
●●『(白島さんの構え、何かやってるのかな・・・?)』
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