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なつき『そういうオチか』
ユリ『矢部さんの持ってきたダイジョーブな香水は、一部の特異体質の人にだけ効果があるという設定です』
なつき『そして例の取っ組みあいの際に、隙間に落ちて漏れたのか』
ユリ『ちゃんとフタを閉めてなかったのも原因です』
なつき『でも効果があったのは、あのスイカ女だけだろ?』
ユリ『思春期の男子高校生ですよ?近くに寄った時点で☆5つの吸引力でイチコロです。ね、先生?』
なつき『・・・何が《ね、先生?》だ。そもそも、主人公と矢部は最後までセーフだったんだろ?』
ユリ『矢部さんは・・・そうですね、同じニオイが付いた相手には効果は無い(もしくは軽減される)というのでどうでしょう?たった今、考えた設定ですが』
なつき『主人公は?』
ユリ『主人公はいわば、勇者ですからね。何事にも屈しない鋼の精神力があるんですよ』
なつき『なら、こっち(三国亭本編)の主人公は?』
ユリ『栗橋さんですね。勇者と言えど、時には・・・』
なつき『・・・』

ユリ『ゴホン・・・野球部を去ろうとする水華ちゃんですが、そこに現れるモブ部員達。その中の一人は、退部しようか悩んでいたが水華ちゃんの《祝福》でもう一度頑張ってみようという気になったと引き止めます』
なつき『《祝福》・・・』
ユリ『紆余曲折あって矢部さんが全て悪いという事になりまして、水華ちゃんは部に残る決心をします』
なつき『パワフェスみたいな扱いだな』
ユリ『総じて扱いが酷いですよね。食べ過ぎて走力が落ちたり、ネットで大炎上したり』
なつき『パワプロ2020では電子マネーの使い過ぎで強制労働だったな』

ユリ『水華ちゃんに骨抜きにされるのも、誰も救済してない展開だけですからね』
なつき『香水とか関係無く自分から突っ込んでいきそうだけどな』
ユリ『そういえば本編でありましたね』
なつき『なんとかセーフだったけどな』
ユリ『でもその後、確か・・・』
なつき『記憶にございません』
ユリ『まあどの作品にも毎回出ていらっしゃいますし、たまには良い思いをしてもバチは当たらないかと・・・』
なつき『人の胸を褒美扱いするな・・・で、この後の展開は?』
ユリ『卒業後、水華ちゃんは大学で野球を続けます。以前よりも明るい性格となり言い寄る男性も多いですが、特定の人と付き合ってる様子はありません』
なつき『ほう』
ユリ『ある日、パワスポに水華ちゃんのインタビューが掲載されます』



今日は大学野球界のスーパーアイドル、波後水華選手に独占インタビューです。
それではよろしくお願いします。

水華『よろしくお願いします』

(中略)

今、恋人はいますか?

水華『野球が恋人・・・って言いたいとこですけど、親友ですね』

と、言うことは・・・

水華『気になっている、というかもう一度会いたい人はいます。かつて道を踏み外しそうになっていた私を、身体を張って止めてくれました』

じゃあその人と?

水華『でも今は会えません。彼に誇れるような野球選手になったら、その時は・・・』
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