11~15

ユリ『ねえ、藤乃さん』
なつき『(水を飲みながら)どうした?』
ユリ『藤乃さんって、男の人を喜ばすお仕事してるんでしょ?』
なつき『・・・ブッ!』
ユリ『キャッ!』

なつき『重ね重ね悪い。つーか、誰から聞いた?』
ユリ『お手紙をくれたお姉ちゃん』
なつき『・・・他に何か言ってたか?その怪しいお姉ちゃんは』
ユリ『んーとねー、藤乃さんが水着になると男の人が喜ぶんだって』
なつき『・・・』

ユリ『ねーねー、どうしてー?』
なつき『いや、えっと・・・』
ユリ『ユリだってお家のプールで水着になるよ?そしたら・・・あ』
なつき『さりげなくセレブ自慢しやがって・・・あれ、何か鳴ってるな。アラームか?』
ユリ『うん。藤乃さんケチな性格でスイッチ押してくれないかもしれないから、時間が経つと勝手に動くようにしました、だって。あ・・・これユリじゃなくて、知らないお姉ちゃんからの伝言ね』

なつき『・・・ユリ』
ユリ『なぁに?』
なつき『《矛盾》って言葉知ってるか?』
ユリ『ムジュン?うーん、分からない。帰ったら辞書で調べてみるね』
なつき『ああ、そうしてくれ。それと・・・深くは考えない方が良い』
ユリ『うん、分かった。藤乃さん、また会えるよね?』
なつき『・・・ああ』
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