妹たち(澄谷)

沙織『き、着替えてきまーす!!』
澄谷『・・・』

屋敷の方へと走り去ってしまった。

英里耶『マサキ君』
澄谷『は、はい・・・』
英里耶『ラッキーだったわね♪』

どう反応して良いか迷う。
しかも情けない事に、少しだけ反応してしまっていた。

澄谷『えっと・・・』
英里耶『ありがとね、わざわざ会いに来てくれて』
澄谷『い、いえ・・・』
英里耶『それにしても、いちいち来なきゃいけないのは不便よね・・・』
澄谷『いえ、そんな事は・・・』

さすがに《不便です》と口に出して言う訳にはいかない。
とはいえ、連絡先位は聞いておいた方が良いだろう。

英里耶『まあ、何とかしておくわね。・・・行きましょう、四ツ倉。二神、頼むわね』
四ツ倉『はい』
二神『かしこまりました』

英里耶さんが車の後部座席に乗る。
四ツ倉さんと呼ばれた女の人もオレに頭を下げた後、二神さんと敬礼を交わし運転席に乗り込んだ。
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