野球の島(夢小説)

??『長いようであっという間でしたね、矢島先輩』
透『そうだね』

後輩の女子生徒が声をかけてくる。
彼女は足達美伽(あだちみか)。
今年入部したマネージャーだ。

透『・・・』
足達『・・・』

島が段々と小さくなっていく。
真理は数日前に本土へ帰ったらしい。

ユリ『ミカちゃーん、ちょっといい?』
足達『あ、はーい』

ユリ先輩は数日間、別行動だった。
おそらく、真理と一緒だったのだろう。

透『・・・』

例の女性達とは、その後一切遭遇しなかった。
監督と知り合いらしい女性から(御礼として)5000円札を手渡され、最初は遠慮していたものの『バイト代、貰ってないでしょ?』と買い物袋を指差され、そのまま頂戴してしまった。

なつき『お、矢島』

監督が出てきた。
相変わらず髪はボサボサだ。

なつき『風、結構強いな』

そういって伸びをした。
服を着てても分かる胸が強調され、ついつい見てしまう。

透『う・・・』
なつき『どうした?』
透『いえ、何でも無いです』

(去年ほど過激でなかったとはいえ)今年の監督の水着姿も、健全な男子高校生を刺激するのに十分過ぎた。
もちろんその中には、オレも入っていたりする。
・・・真理、どうか許してくれ。

なつき『・・・』
透『・・・』

海を見てみる。
島は、完全に見えなくなっていた。
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なつき『どうだ、楽しかったか?』
透『はい。グラウンドも良かったですし、それと・・・』
なつき『それと?』
透『ホテルも快適でした』

つい《水着も》と言ってしまいそうになってしまった。
監督の影響だろうか、女子マネージャー達の水着も去年に比べて露出度が上がったように思える。

なつき『飯も旨かったしな』
透『・・・』

そのせいか、女子マネージャー達は食べる量を減らしていた。
監督とユリ先輩だけは例外で、普通に食べていたに関わらず見事なプロポーションを披露していた。

なつき『今度はもう少し上の回に泊まってみたいな』
透『そうですね。15階の部屋とか景色凄そうですよね』

できれば、真理と一緒にその景色を見てみたい。
ふと、監督の表情が変わった。

なつき『15階?』
透『はい。一番上の』
なつき『14階建てじゃなかったっけ?あのホテル』
透『そうでしたっけ?』

去年、初めて行った時に延岡が15階建てだと言っていた。
もっとも、中程の階だったので14階でも15階でもそれほど変わらないと思う。

なつき『確か、パンフレットが・・・』
透『・・・』

監督が鞄の中を探り始める。
相変わらず色々な物が雑多に詰められていた。

なつき『こっちか?いや・・・』
透『・・・』

一体どういう使い方をすれば、このような状態になるのだろうか?
しかも今、明らかに下着らしき物が見えた。
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なつき『ほら、見つかったぞ』
透『・・・』

それから5分後、ヨレヨレの状態になったパンフレットが出てきた。
監督の足元には、丸まったレシートやガムの包み紙らしき物が散乱している。
ドヤ顔の監督を見て、真理には将来こうなって欲しくないと思った。

なつき『ほら、14階建てって書いてある』
透『本当ですね・・・』

表紙の写真も見てみたが、確かに14階建てだった。
・・・まあ、延岡の事だから数え間違えたのだろう。



後日・・・何故だかよく分からないが、ユリ先輩にもの凄く感謝された。
御礼をしたいと言われ、さすがにそれは固辞したが結局は恩恵に預かる事になってしまった。
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【本西遥】
本西遥(もとにしはるか)。
現在彼女は、リーグではなくキャットハンズの練習に参加している。
とある選手の思い付きが発端だが、監督とも意見(というより利害関係)が完全に一致した為に容易に実現した。
本西の他にも数人の選手が参加しているが、この事がある騒動の原因となってしまう。

【都城出水】
都城出水(みやこのじょういずみ)。
女子リーグに所属する選手で、本西遥や城咲円(しろさきまどか)と同じチーム。
大人の色香が漂う美人だが、妙な性癖があるらしい。
元々遊撃手だったが、代表には藤乃なつきという不動のレギュラーがいたので外野手に転向した。
なお彼女は、キャットハンズの練習には参加していない。

【妹】
ユリの妹。
女子でも入れる野球部があり、なおかつ監督が女性という事で恋恋高校への進学を考えていた。
しかし、その監督がとんでもない水着を着た写真を見てしまい、本当に大丈夫なのか悩んでいる。
後日、ユリからプレゼントと称してその水着が送られてきた為に、姉は(色々な意味で)大丈夫かとますます悩んでいる。

【じゃが何とか】
白い何とかとならんで、北海道のお土産の定番。
購入できるのは、御一人様につき5箱までだったりする。

【戦闘員】
真理が某ショッ●ーではなく、コレを連想したのには理由がある。
少し前にユリから貰ったコスプレセットの中に、ハチマキ胴着男と中華娘の物があった。
そして真理はどういう訳かハチマキ胴着男のを気に入ってしまい、時々一人で試着している。
もちろん透が見ようものなら、ぶちのめされるであろう。
ユリによれば、男がハチマキ胴着で女が中華娘を着用するのが一般的(?)な使い方らしい。

【お墓参り】
実際に彼女が行ったのは、島の外れにある慰霊碑。
今回は別の目的があって島に来ていたが、慰霊碑を訪れるだけの目的で島を訪れる人間もいるらしい。
行きは珍しく迷わなかったが、帰りに迷ってしまった。
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【本当に助かったわ。感謝します】
型通りの挨拶ではなく、心の底からそう思っている。
捜索が朝までかかった事も一度や二度ではなく、今回も覚悟を決めていた。
しかも、そういう時は元の場所にいたりするので余計に疲れが溜まる結果となる。

【足達美伽】
足達美伽(あだちみか)。
今年入学した、女子マネージャー。

【監督の水着姿】
とある女子マネージャーが意中の男子部員の気を引く為、(ユリに選んでもらった)少し大胆な水着を着てみた。
しかし、監督のなつきがとんでもない水着を着た為に注目が完全にそちらに行ってしまった。
・・・と、ここまでが去年の話。

【女子マネージャー達の水着】
そして今年も、ユリや他の女子マネージャー達と一緒に水着選びに行った。
対抗心を燃やした彼女は去年よりもさらに大胆な水着を選んだ上に、話の流れでユリや他のマネージャーも似たような水着を買う羽目に。
ユリは(去年と同じ事態を繰り返さない為に)別の日に、なつきの水着選びにも付き合っている。
しかも、(なつきが忘れる恐れがあるので)自分で持っていき現地で渡すという念の入れようである。

【御礼】
高級なレストランでのコース料理。
しかも真理も一緒に。
何だかよく分からないまま、2人は恩恵に預かった。
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