マサキとユリ(栗橋)

萱島『先輩・・・あの女の人が・・・!』
栗橋『女の人・・・?』
萱島『黒いスーツの人ですよ!黒いスーツの!!一緒にいた人が脇腹を・・・その、蹴られて』

雨に濡れ、下着が透けてるのも気にせず捲し立てている。
いや、問題はそこではない。

栗橋『蹴られて、って・・・』
萱島『あ・・・!じゃなくて蹴られたのは、私・・・えっと、とにかく警察には・・・大丈夫です』
栗橋『で、でも・・・』
萱島『あの・・・大した事は、おそらく無かった・・・かも』

混乱しているからか全く要領を得ていない。
唯一はっきりしているのは、何度か遭遇している黒スーツの女が関係しているという事だけだ。

栗橋『とにかく入って。風邪ひいちゃうから』
萱島『はい・・・』

今のやり取りについては、みずき先輩も含めて誰にも話していない。
むしろ、みずき先輩に話したのはこの後のやり取り(?)だったりする。
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