もう一度逢うその日まで(澄谷)

沙織『あの・・・本当に』
澄谷『いや・・・大丈夫だから』

そして、冒頭のような醜態へと繋がる訳だ。
さらに今は、《お詫び》という名目で膝枕をされている。
その後、何人かの部員がプロ野球選手のバッティングフォームや落語などを披露したが、ほとんどの視線はこちらに向けられていた。
さりげなく逃れようともしたが、その度に抑え付けられ失敗に終わっている。

沙織『凄いです。ね、マサキ君?』
澄谷『・・・そうだな』

新幹線の車内放送の物真似(英語の放送込み)を披露した部員に拍手をしている。
確かに凄かった。
・・・色々な意味で。

瀬名『よーし、第八回行くぜー!』
マネ『そろそろヤバイかな・・・』
澄谷『・・・うお』

再び抑え付けられる。
逃亡を図ろうとする度に、少しずつ力が強くなっていくように感じた。
スカートの感触がくすぐったい。
そしてその下には・・・

澄谷『・・・』

さりげなく、腰から下を床に向けた。
頭の中で素数を数え始める。
6 / 14
6/33ページ