もう一度逢うその日まで(澄谷)

マネ『すっかり公認だね』
澄谷『あ、ああ・・・』

沙織が聖タチバナに転校してきて、9ヶ月が経とうとしていた。
この手の噂が広まるのは早く、一ヶ月が経つ頃にはほぼ全校中の知るところとなる。
そして3年に進学したオレと沙織は、やはり同じクラスになっていた。
円の誘いもあって野球部に入部した沙織は、普段はマネージャーと共に皆のサポートをしていたが、紅白戦で思わぬ活躍を見せた事もあった。

マネ『でもサオリンよくやってくれてるから、ホント助かってる。ありがとね、マサキ君』
澄谷『いや、その・・・』

遊びに行く時も野球部の仲間と何人かで、というパターンが多い。
何回か二人で出掛けた事もあったが、どうしても会話が尽きてしまう。
それに、女同士じゃないと色々話せない事もあるらしい。

瀬名『うーむ・・・』
城咲『どうしたの?唸っちゃって』
マネ『トイレならあっちだよ』
瀬名『・・・違うって。割りばし割りばし・・・そうか!!』

拓哉が何かを閃いた様子で手を叩いた。
昔のマンガなら頭の上に豆電球が描かれているだろう。
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