もう一度逢うその日まで(澄谷)

瀬名『雨だな』
城咲『雨ね』

窓から外を見てみる。
ポツポツ・・・ではなく、ザーザーという擬音が当てはまる。
つまり、野球をするには明らかに不向きな天気だった。

マネ『体育館使う?』
澄谷『そうだな・・・』
瀬名『いや、たまには趣向を変えてみないか?』
城咲『趣向?』
瀬名『そうだ。部室で何かしよーぜ』
澄谷『ゾンビゲーならこの前クリアしただろ』
マネ『授業サボってね』
男2人『・・・』

引き出しから出てきた写真には数人の男女。
そしてその中には見覚えのある顔・・・主人公の所属する部隊の上官の姿が。
写真の裏には《●月●日、ついに生物兵器の試作品第1号が完成》とあった所で、門限ギリギリの時間になってしまった。

瀬名『いや、続きが気になって夜も眠れなかったんだ。このままじゃ練習に支障をきたす恐れがあると思ったんだよ。な、マサキ?』
澄谷『・・・』

続きが気になっていたのは事実だった。
結局は、その上官が敵のスパイだった・・・という、よくある設定だった訳だが。

城咲『まあ・・・でも最近ハードワーク気味だったし、たまには良いかもしれないわね』
マネ『でも何するの?ゲームは取り上げられちゃったんでしょ?』
瀬名『二度と校内に持ち込まないって、誓約書まで書かされたぞ』
澄谷『・・・拇印付きでな』
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