もう一度逢うその日まで(澄谷)

沙織『ではマサキ君、私の肩に手を置いて下さい』
澄谷『えっと・・・』
沙織『ほら、早くして下さい』
城咲『大丈夫よ、誰にも言わないから』
瀬名『そうだ、早くしろ』
澄谷『・・・』

周りの連中にも急かされ、オレは沙織の肩に手を乗せた。

沙織『と、このように絡まれたとしましょう』
マネ『うんうん』
澄谷『・・・』

オレが紐の感触に動揺しているのも構わず、部員達に説明している。
周りの視線が痛くなってきた。

沙織『そしたらですねぇ・・・こうして』
澄谷『?』
沙織『・・・こうですっ!』
澄谷『うおっ!?・・・グハッ!!』

いきなり腕を引っ張られたと思った次の瞬間、視界が一回転し床に叩き付けられた。
背中をモロに打ってしまう。

マネ『うわ・・・』
瀬名『すげぇ・・・』

一瞬静まり返った後、拍手が沸き上がった。

沙織『って、マサキ君!大丈夫ですか?ちゃんと受け身取らなきゃダメですよ』
澄谷『い、いや・・・まさかこんな・・・』
沙織『分かりました。次はちゃんと受け身取って下さいね』
澄谷『いや、勘弁してくれ・・・』

笑いが巻き起こる。
何故オレが部室で醜態を曝しているのか、それは拓哉の発案が原因だった。
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