城咲『次で降りるわよ』

円がバスの降車ボタンを押す。
数分経ってバスが止まり、ドアが開いた。

澄谷『・・・』

電車とバスを乗り継いで、ようやく到着した。
昔話で盛り上がっていた一同も静かになる。
バスの中で大騒ぎしていた拓哉でさえ、神妙な顔を浮かべている。

マネ『もう少し向こうの方だよね？』
城咲『あっちの並びじゃない？』

マネージャーを先頭に歩く。
円の手には花束。
バスに乗り換える際、駅前の花屋で買った物だ。

城咲『ここね』
瀬名『・・・』

目的の場所についた。
オレ達の目の前には、四角い石が佇んでいた。
周りの物と比べても一回り大きい。

澄谷『・・・』
マネ『・・・サオリン、皆で来たよ。今日はマサキ君も一緒』

マネージャーが無理やり作ったような笑顔で語りかける。
マネージャーだけでなく、全員の表情が暗い。
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