cyan(菊川)

リナ『電話してどうするの?謝る暇があるなら、ちゃんと練習しなさいよ』
菊川『・・・』

おそらく、今から電話しても同じ事を言われるだろう。
そう思って、携帯電話を閉じる。
まさかあの人がゲスト解説者だったとは。

リナ『あと、併殺2つって何?ありえないわよ』
菊川『・・・向こう(パワフルズ)にいた時は3つ記録した事がある。日本記録タイだ』
リナ『・・・自慢になんないわよ』

携帯電話を充電器に差し込む。
ちなみにその試合、4打席目もワンアウトでランナーが一塁にいた。
結局その打席はヒットになり、5打席目まで回らなかったので日本記録更新は無かった。

菊川『でも、今日はヒーローになったぞ』
リナ『ふーん・・・』

あまりの冷淡ぶりに忘れてしまっていた。
ヒーローインタビューを受けてたのが、昔の事のように感じる。
今日、と言ったが正確には昨日だ。

リナ『何かお祝いでもしてほしいの?』

お祝い・・・か。
リナをじっと見てみる。

リナ『・・・何?』

身長は160台中盤位だったと思う。
一見スラッとした体格だが、実は相当鍛えており服の下はかなりの筋肉質だ。
代表チームにいた他の二人や、女子リーグの選手達もそうなのだろう。
・・・あと、着痩せするタイプだ。

リナ『ど、どこ見てるのよ!』

視線に気付いたらしく、こっちを睨んでくる。
ちなみに野球だけでなく、喧嘩も相当強い。
下手に襲っても、返り討ちに遭うのがオチだろう。
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