財閥の娘(栗橋)

西条『だ、大丈夫なの?』
矢部『少なくともウチの監督は断るはずがないでやんす』

まあ・・・確かに。
みずき先輩や萱島さんの投球練習をじっと見ていると思ったら、目線は明らかにお尻だった・・・という事が何度もあった。

城咲『着替える場所は?』
矢部『全く無問題でやんす』
西条『その・・・人数とかは?』
矢部『オイラは何人でも構わないでやんすが、さすがにそういう訳にもいかないでやんす』
西条『リーグに影響出す訳にはいかないからね』

水を一口飲み、周囲を見渡す。
店内の調度品もアメリカを意識しているのだろう。
当然、卑猥な木馬や絵画等は見られない。

矢部『とりあえず、お二人を入れて4、5人程が良いと思うでやんす』
西条『選考はどうするの?』
矢部『任せるでやんす』
城咲『でも、あんまり適当に選ぶ訳にもいかないわね・・・』

厨房から店長が出てきた。
トレーにはタコライスの皿が2つ。

店長『ホイ、オタマセ』
西条『ありがと』
店長『ヒミツノソウダンデモシテルノカ?』
城咲『ここを辞める相談よ』
店長『エエ、ソンナァ!ボク、ナニカシタ?』
城咲『したでしょ、普通に』
矢部『マスターと呼ばせてもらうでやんす!』
西条『あう・・・』

恥ずかしそうに胸元を隠している。
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