財閥の娘(栗橋)

栗橋『・・・うん、美味い』
西条『でしょー?』
栗橋『あ、着替えたんだ』
西条『もしかして、そのままの方が良かった?』
栗橋『い、いや・・・』

つい胸元に目が行ってしまう。
先程の光景が未だに目に焼き付いて離れない。

??『美月、いい加減にしなさい。・・・本当にごめんなさいね。怪我は無かった?』
栗橋『うん、全然』

あの後、店長の不意討ちを喰らった西条さんはバランスを崩し矢部君ごと倒れ込む。
結果、周りの椅子やオレまで巻き込む形となってしまった。
そしてブラウスも・・・大変な事になっていた。

西条『ちょっと円、私の心配は?』
??『自業自得でしょ』
西条『冷たっ・・・!もうお嫁に行けないかもしれないのに~』
??『一体いつの時代の話よ。それに・・・良かったじゃない、クッションになって』

何となく、やっかみが入っているようにも聞こえる。

西条『うう・・・。拓哉におっきくしてもらえばいいじゃん』
??『生々しい話はやめて。・・・第一、秋まで会えないの知ってるくせに』
西条『だから欲求不満なんだね。可哀想に』
??『・・・うっさい。ほら、彼だって困っているわよ』
栗橋『えっと・・・』

タクヤという人が茶髪の店員さんの彼氏らしい。
出張か何かで遠くに行ってるのだろうか?
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