財閥の娘(栗橋)

ミクニグループ。
不動産や銀行、建設業やレンタカー、身近な所ではコーヒーショップや宅配ピザ屋等も経営している。

ユリ『あの・・・お爺様は元気ですか?』
みずき『ああ、元気元気。元気過ぎて困る位よ』

《ミクニ》と冠してない物でも実は系列企業だったりするので、日本で一日過ごすだけで知らない内に御世話になっている。

ユリ『よろしくお伝え下さい』
みずき『今度会ったらね。・・・正直あんま会いたくないけど。ところで例のテーマパークは順調?』
ユリ『うーん・・・土日はともかく、それ以外は少し低調みたいで・・・』

いきなりセレブな会話が始まってしまった。
三国さんもそうだが、みずき先輩の実家も相当な大金持ちらしい。

矢部『世間のしがらみを感じるでやんす・・・』
栗橋『しがらみ、って・・・』
萱島『矢部先輩は変な物買い過ぎなんですよ』
矢部『失礼な後輩でやんすね。庶民同士仲良くするでやんす』
萱島『いーやーでーすー!きっといつか成り上がるんですから。ね、栗橋先輩?』

萱島さんが寄りかかってくる。
彼女も結構飲んでいるようだ。

矢部『ず、ずるいでやんすー!オイラも仲間に入れるでやんすー!!』
みずき『定期的に入れ替えはするんでしょ?』
ユリ『だと思うんですけど・・・』
萱島『せんぱ~い・・・』

首に手を回してくる。
この娘、酔うと見境が無くなるタイプなのだろうか?

矢部『代わるでやんすよ、栗橋君!』
萱島『カップラーメンばっか食べてる人とは仲良くしたくありませ~ん』
矢部『怒りのガンダーミサイルでやんす!』
栗橋『冷たっ!』

氷を投げ付けてきた。
冷たい上に痛い。
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