悪い事は続くものだと思った。

なつき『・・・』

少し前の話だ。
私が監督をしている恋恋高校野球部で一人の男子生徒が怪我をした。
医者に診てもらった所、思いの他重症で夏の大会は諦めてほしいとの事だった。

なつき『ぅぅ・・・』

そして今日になって、一人の中年女性が教頭を伴って私に会いに来た。
教頭が一緒にいる時点で嫌な予感しかしなかったが、結局その予感は的中してしまう。
罵詈雑言を並べ立て、隣では教頭がウンウンと頷いている。
散々私を罵倒した後、教頭と共に何処かへ去ってしまった。

なつき『・・・』

・・・結局、最後まで何を言いたいのかよく解らなかった。
注意力散漫だとかその胸を目立たないようにしろとか一貫性の無い話を一方的に並べ立て、人間は中身だとか言った挙げ句そういえばあの女も胸デカかったわね・・・と、最後の方はほとんど愚痴だった。
彼女が例の男子生徒の母親だという事も、後でユリから聞いて初めて知ったくらいだ。
しかも、先日の苦情云々の話も調べた所(どうやって調べたかは言わなかったが)どうやら彼女が教頭に言ったらしい。

なつき『・・・ふぅ』

出す物を出し終えると、気持ち悪さが大分柔らいでいった。
個室から出て、手を洗う。
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