出会いと再会(なつき)

なつき『えっと、アンタが・・・』
??『栗橋渡です。今年移籍してきました』

私達四人はテーブル席にいた。
初対面が二人いる。
一人は、今年バスターズからキャットハンズに移籍してきた栗橋渡(くりはしわたる)。
矢部とは高校時代のチームメイトらしい。
確か、この店の常連客のオカマがファンだと言っていた。
今度教えてあげよう。

??『今年入団しました、萱島樟葉です。よろしくお願いします、藤乃さん』
なつき『うん。頑張ってね』
萱島『はい、ありがとうございます!』

そしてもう一人は、女子リーグ初のドラフト指名選手、萱島樟葉(かやしまくすは)。
新人らしく、話し方も初々しい。
・・・もっとも先程、少々下品な事を口走っていたような気もするが。

ユリ『お待たせしましたー』

ユリが人数分のビールを持ってくる。
ちゃんと私の分もあった。
萱島が手際良く、それぞれの前に並べる。
よくできた後輩だ。

萱島『はい、先輩』
栗橋『サンキュ』

料理を幾つか注文した後、皆で乾杯した。
ビールを飲む。
再び、アルコールが回ってきた。
さすがに初対面の相手に絡む訳にもいかず、とりあえず隣にいた矢部に絡む。

なつき『アンタ、未だにあの変なロボット集めてんの?』
矢部『変じゃないでやんす!あれは男のロマンでやんす!!』
なつき『何がロマンなんだか・・・。幾つか見せられたけど、どれも同じじゃないの?』
矢部『ナンセンスでやんす!今日こそガンダーロボシリーズの素晴らしさを分かってもらうでやんす!!』
なつき『一生分かりませんよ~だ!ほら、飲め!!』
矢部『や、やんす~?』

無理矢理飲ませる。
そして自分も飲む。
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