新天地へ(栗橋)

なんとなく予感はあった。

左の大砲として期待されていたに関わらず、成績は急降下し去年はノーアーチ。
守備はというと、これは打撃以上に酷かった。15本のホームランを打った3年目、三振だけでなくエラーも量産した。

開幕を5番・サードで迎えたオレは、相手チームのエースから先制ホームランを打つものの、チームの敗戦に繋がるエラーをしてしまった。
その後もファースト、外野とポジションを転々とするも、各ポジションで満遍なくエラーを量産した。

翌年以降、オレの成績の下がり具合と反比例し、チームの調子は上がってきた。
新たな若手の台頭により投打が噛み合い、ここ2年はAクラスをキープしている。

不安定な打撃とお話にならない守備、そして(2年目、3年目に期待料込みで上がった為に)中途半端に高い年俸・・・

オレはチームの構想から外れていた。
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