フォーム改造(ヒスイ)

??『遥、悪かったわね。いきなり呼び出しちゃって』
遥『ううん。でもホントに全員分奢りで良いの?』
??『構わないわよ。それに、リーグの事も色々聞きたいからね』
遥『入る気は無いのに?』
??『気が変わるかもよ?』

そこまで言ってから、黒いスーツ姿の女性は私とイルを見て微笑んだ。
背丈は遥さんより少し低い位で、スーツを着ている事もあり社長秘書といった雰囲気を感じる。

??『はじめまして。遥の友人の神代莉奈(かみしろりな)です。今日は突然お邪魔しちゃってごめんなさい。私も一応野球経験者なので、お二人とも色々お話できたら嬉しいです』
田崎『女子リーグの田崎羽入です。チームではセンターを守る事が多いです。よろしくお願いします』
翡翠『同じく、女子リーグの山科翡翠です。ピッチャーをやっています』

互いに自己紹介をする。
私達が入ったのは、少し高そうな感じのレストラン。
最寄りの駅まで、電車を2つ乗り継いで移動した。

リナ『今日は私の奢りだから、何でも好きな物注文してね』
田崎『あ、ありがとうございます・・・』
遥『《私の》じゃなくて《あの人の》の間違いじゃないの?』
リナ『・・・遥?』

少しムスッとした顔になる。
既に結婚しているらしいが、その事は禁句だと遥さんが言っていた。
・・・まさにその通りだった。

遥『冗談だって。リナは私と同じく大学時代、女子の日本代表だったの。私がピッチャーで、リナがセカンド』
リナ『懐かしいねー・・・』
田崎『私もセカンド少しだけ経験あります。色々聞いちゃって大丈夫ですか?』
リナ『うん。田崎さんだっけ?よろしくね』
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