？？『いやー、すまんかったわ。オッ●イ、じゃなくて・・・』
翡翠『・・・山科翡翠です』
？？『そっか、翡翠ちゃんか。ウチは阿畑茜(あばたあかね)。一応、このろくでなしの女房や』
阿畑『ろくでなし、って・・・』

何とか誤解も解け、とりあえずお互いに自己紹介をした。
阿畑さんがやんきーず在籍時に結婚し、子供もいるらしい。
ちなみに阿畑さんの顔には、幾つもの引っ掻き傷や手形の跡ができてしまっている。

茜『それにしても翡翠ちゃん、ホンマうらやましい胸しとるなー・・・触ってもエエか？』
翡翠『え、えっと・・・』
茜『ほんのちょっとだけや。仲直りの印に、な？』

手を合わせ、懇願してくる。
どうして仲直りの印になるのかは分からないが、このままだと話が進みそうにない。

翡翠『わ、分かりました・・・』
茜『おっしゃ！どれどれ・・・おー』
翡翠『・・・』
茜『うりうり～』
翡翠『あ・・・！』

思わず変な声を出してしまう。
私は何をやっているのだろう。

阿畑『あ、茜・・・ワイにもちょっとだけ・・・』
茜『ダーメ。やっちゃんがやると浮気になるっちゅーねん・・・おおー、ぽわぽわや～』
翡翠『んん・・・！』
阿畑『茜だけズルイわ～・・・あ、アカン・・・』

すでにちょっとどころではなくなっている。
周りに人がいないのが不幸中の幸いだ。

翡翠『あの・・・そろそろ』
茜『ああ・・・そうやな。しゃーない、また今度な』

ようやく解放された。
何か大切な物を失ったような気がする。

翡翠『うう・・・』
茜『それにしても翡翠ちゃん』
翡翠『はい・・・』
茜『プロっちゅーか、NPBに入りたいっての本気か？』
翡翠『はい』

生きる意味、かもしれない。
あの娘を見つける為の。

茜『まあ、翡翠ちゃんなら大丈夫やろ。こ～んなろくでなしでも入れたからなぁ』
阿畑『誰がろくでなしや！』
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