監督初日(なつき)

なつき『う・・・うわあああぁぁぁー!!』

叫び声をあげつつ跳ね起きた。
嫌な汗が流れている。
これまでの私の寝覚めの中で、確実にワースト3には入るだろう。

『いやー、キャプテン凄いなー』
ユリ『えへへ・・・』
『ちぇっ、またジュース奢りかよ・・・』
ユリ『拗ねないの。今度勉強教えてあげるから』

ユリと部員二人がいた。
よく分からないが、どうやら賭けの対象にされていたらしい。

ユリ『先生、おはようございまーす』
『おはよーッス』『チース』
なつき『頼むから普通に起こしてくれ・・・』

目を擦りつつ睨む。
夢の中で見たユリよりも、少し背が高い。
もうすぐコイツも3年か。

ユリ『それよりも先生、大変なんです』
なつき『今の起こされ方以上にか?』
ユリ『はい。これから教育委員会の人達が来るみたいで・・・』

確かに一大事だ。
てっきり来週辺りだと思っていた。
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