初勝利(栗橋)
萱島『すみません・・・落ち着きました・・・』
ホテル近くの喫茶店まで戻ってきた。
ようやく目の前の紅茶に口を付ける。
あの後、女性は特に追っても来なかった。
栗橋『でも、本当に良いの?』
萱島『はい・・・』
球団にも、そしてみずき先輩にも言わないで欲しいという事だった。
何か事情があるのだろうか?
栗橋『会った事は、無いんだよね?』
萱島『はい・・・』
無理に聞く訳にはいかない。
それともう一つ、気になる事がある。
萱島『先輩を動揺させようとして、わざとあんな言い方したんじゃないですか?』
栗橋『うーん・・・』
かなり前に、何処かで聞いた様な気がする。
リトル時代の二人の女の子が浮かんだが、彼女達はオレの事を『わっちゃん』と呼んでいたと思う。
萱島『本当にすみませんでした・・・』
栗橋『いや、構わないって。けど・・・』
萱島『分かってます。今度同じ様な事があったら、まず先輩に相談します』
後輩、それも女の子に頼られるのは悪い気がしない。
ただ、事の次第によっては球団にも報告する事も考えないといけない。
何かあってからは遅いからだ。
栗橋『とりあえず、今後この辺りでの外出は控えた方が良さそうだね』
萱島『はい・・・』
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ホテル近くの喫茶店まで戻ってきた。
ようやく目の前の紅茶に口を付ける。
あの後、女性は特に追っても来なかった。
栗橋『でも、本当に良いの?』
萱島『はい・・・』
球団にも、そしてみずき先輩にも言わないで欲しいという事だった。
何か事情があるのだろうか?
栗橋『会った事は、無いんだよね?』
萱島『はい・・・』
無理に聞く訳にはいかない。
それともう一つ、気になる事がある。
萱島『先輩を動揺させようとして、わざとあんな言い方したんじゃないですか?』
栗橋『うーん・・・』
かなり前に、何処かで聞いた様な気がする。
リトル時代の二人の女の子が浮かんだが、彼女達はオレの事を『わっちゃん』と呼んでいたと思う。
萱島『本当にすみませんでした・・・』
栗橋『いや、構わないって。けど・・・』
萱島『分かってます。今度同じ様な事があったら、まず先輩に相談します』
後輩、それも女の子に頼られるのは悪い気がしない。
ただ、事の次第によっては球団にも報告する事も考えないといけない。
何かあってからは遅いからだ。
栗橋『とりあえず、今後この辺りでの外出は控えた方が良さそうだね』
萱島『はい・・・』
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