初勝利(栗橋)

店長『ハイ、オマタセ。ケチャップトマスタードハ、オコノミデツカッテネ』

出てきたのは皿に盛られたハンバーガーだった。
ハンバーガーといっても、普段オレが食べているような物よりも一回り大きく肉も分厚い。
皿の端にはフライドポテトが沿えてある。

萱島『それじゃあ先輩、早速いただきましょう』
栗橋『うん』

早速食べてみた。
口の中に肉の味が染み渡る。
肉汁がパンに絡み合う。
ハンバーガーという物が、ここまで本格的な料理になるとは思わなかった。

萱島『おいしい・・・』

萱島さんも同じ気持ちらしい。
さすがは自慢の後輩だ。
良い店を教えてもらった。

店長『ドウダ、ウマイカ?』
萱島『あ、はい。凄く美味しいです』

いつの間にか店長が近くに来ていた。
萱島さんが水を飲んだ後に答える。

店長『トコロデキミタチ、ヤキュウシテルノカナ?テノマメガ、スゴイネ』
萱島『はい。私達、キャットハンズっていう球団で野球をしてます』
店長『オー、ソシタラプロカ。タシカ、アオイノイタチームダネ』
萱島『さすがはあおい先輩ですね』
栗橋『だね・・・』

あおい先輩やみずき先輩は、海外でも有名らしい。
みずき先輩が、外国から来たファンの人にサインを求められているのをよく見かける。
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