雨に打たれて(マミ)

次の日・・・正確にはその日の夕方。

『ヒマちゃん、マミちゃんも。ちょうど良かった』
マミ『店長。どうしたんですか?』

紙キャップを被った店長が事務所に顔を出してきた。

『二人にお客さんなんだけど・・・』
夏野『後にして下さい。せっかくのマミとの時間、邪魔されたくないんで』
『で、でも・・・』

珍しく、店長が少し動揺した顔になる。
いつもだったら、タチの悪いクレーマーみたいな人に絡まれても飄々としてるのに。

夏野『冗談だって、どこ?』
『1階の7番』
夏野『超勤30分ね。いこ、マミ』
マミ『う、うん・・・』

店長の肩をポンと叩き、私の手を引いて事務所を出た。
後ろを振り向くと、店長が何か言いたそうな顔をしてこちらを見ていた。
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