雨に打たれて(マミ)

雨が激しく降っていた。
雷まで鳴っている。

そんな中を私は、傘もささずに走っていた。
急に息苦しくなり、頭に被っている物を脱ぎ捨てる。

何処に行けば良いのかも分からない。
服が濡れて身体を冷やしていく。
頭に被っている物を脱いだせいで、髪の毛が雨水を吸い始めた。
雨はしばらく止みそうにない。

やっと雨宿りできそうな場所を見つけた。
路面が濡れているのも構わず、そこに座り込む。
今度は頭がクラクラしてきた。

もうダメ。
助けて・・・その先が出て来ない。

誰に助けを求めれば良いのか。
それすらも分からない。

あまりの情けなさに涙が流れてきた。
自分は傘はおろか、何も持っていない。

首に巻いてあったスカーフのような物を外し、顔を拭う。
雨の中を走ってきたので、当然湿っている。
濡れ雑巾で顔を拭くようなものだ。

私は力無く壁にもたれ掛かれる。
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