姉妹(???)

サオリ『・・・』
ユリ『じー・・・』
サオリ『な、何よ?』
ユリ『いやー・・・そそる下着付けてるなー、って思って』
サオリ『・・・最っ低』

ドライヤーで髪を乾かしながら、ずっとこちらを見てくる。
ただ見るのではなく、上から下まで舐め回すように凝視してくるのだ。

ユリ『先生のとは、また違った意味でエロいなー・・・』
サオリ『・・・いつまでも裸だと風邪ひくわよ?』

髪もとっくに乾いているだろう。

ユリ『そんな事言って~・・・。ホントはもっと見ていたいんでしょ?』
サオリ『んな訳無いでしょ。そんな貧相な・・・』

スカートを履き、ブラウスに手をかけながら答えた。
廊下でお手伝いさんとすれ違う可能性があるので、一旦部屋に戻ってから寝巻に着替えるようにしている。

ユリ『あー、酷い!これでも同じクラスだと、中の上くらいなんだよー』
サオリ『知らないわよっ!』
ユリ『そうだ、後で揉んでよ。揉むと大きくなるって言うし・・・』
サオリ『・・・自分で揉めば?』

ユリは高校、そして私は中学に通っている。
これには事情があるのだが、説明するのが面倒なので初対面の人間には私の方を妹だと紹介する事にしている。

ユリ『何でよー?さっき揉んであげたじゃん』
サオリ『頼んだ覚えは無いわよ!』
ユリ『他の人じゃないと大きくならないんだって』
サオリ『知らないわよっ・・・っていうか、近付くな!あと、いい加減服着ろっ!!』
ユリ『ケチ~!』

ユリは去年の夏から野球部のキャプテンを務めている。
それでいて成績も良く、人間関係も良好だ。
一見非の打ち所の無いように見えるユリにも、一つだけ変わった所がある。

サオリ『ちょ・・・バカ!』
ユリ『おお、服ごしっていうのもなかなか・・・アタッ!』

頭をはたく。
変わった所・・・それは、すなわち《男に興味が無い》要するに、ソッチの気があるらしい。
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