そんなある日、私はキャットハンズＯＢの早川あおいさんに食事に誘われた。

現役を引退して以来、ＯＢを含めたキャットハンズの関係者とは気まずさもあり、あまり会わないようにしていた。
しかし、今回はどうしても話したいことがあり、都合が悪いなら予定を合わせるとまで言ってきたので、私は誘いに応じるしかなかった。

しばらく近況報告をした後、あおいさんは恋恋高校の監督を引き受けてくれないかと持ち掛けてきた。
どうやら、前の監督が急に辞めてしまったらしい。

ＯＢのあおいさんに声がかかったのだが、スケジュールが詰まっており引き受ける事はできない。
そこで代わりに私を紹介し、引き受けてもらいたいらしい。

幸い私は大学時代に教員免許を取っており、あおいさんの紹介ならまず断られる可能性は無い。
後は私の気持ち次第という事だ。

あおい『ねえ・・・』
なつき『・・・』
あおい『ボクとしては今回の話、なつきの為にもなると思ってるんだよ・・・それに』
なつき『・・・？』
あおい『ここの店、結構高いんだよね。予約取るのも凄く大変だったし』
なつき『・・・』

数日後、私とあおいさんは恋恋高校へ向かった。
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