竜の逆鱗を求める
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「頼もうっ!!」
「待て晴雅!もう少し警戒して侵入しろ!!」
「正面から堂々と侵入するとは随分としたChallengerじゃねぇか」
勢いよくまるで戦いを終え凱旋する兵の如く堂々とした構えで屋敷の門を開く月夜野晴雅。
その背後から大変慌てた様子で制止しようと大声を出す石田三成。
そして二人のやり取りを真正面から迎えた屋敷の主である伊達政宗が指摘した。
「ドーモ。独眼竜サン。月夜野晴雅デス」
「お前は忍じゃなかっただろ。何だ俺直々にLectureされに来たのか?」
「貴様、晴雅に手を出して楽に死ねると思うなよ」
「Ha!血気盛んなのは結構だが、俺がAimしてんのは神子なんでな安心しろよ」
「神子さんはっ!刑部さんのっ!!奥さんなんでっ!!!」
わざとらしく挨拶をする晴雅にまたしてもツッコミをし自分なりの解釈をする伊達へ三成が殺気を隠そうともせず迫る。
怯む事なくむしろ好戦的に向き合い付け足すと聞き捨てならない晴雅が叫びながら三成と伊達の間へ飛び込んで来る。
「解釈違い!刑部さんと神子さんの間に挟まる事も割り込む事も絶対に許しません!!」
「解釈ねぇ…だがそれはお前の中のものだろ?視点が違えばPossibilityは無くはねぇな」
「huh?オッケーじゃあ全身鍼ツボマッサージしてあげようか。手元が狂って針千本にしちゃったらごめんね!」
憤怒し咎めの言葉を連ねる相手へ負けじと答え続ける。
どこからか取り出した大きめの針を構え嬉々として提案する晴雅に伊達は逆に楽しげな笑みを浮かべて腕を組んだままだった。
「それ以上ふざけた発言をすれば貴様の舌処か体を真っ二つに切り捨ててやるぞ」
「おぉ怖いねぇ。お前はCloseFriendの為だろうから気迫も違うな」
「全て刑部の為だ佐伯など、どうでもいい!」
「こら三成!」
怒り続ける晴雅の姿でか三成も段々と発言が冗談で済まされなくなっており今にでも戦いが巻き起こりそうだ。
話の中心人物となっている(旧姓) 佐伯神子は三成の親友である大谷吉継の妻な為、彼が関係すれば激昂するのも仕方ない。
あくまでも唯一無二の親友が為、刀を手にしかねない(今この場に無い事が幸い)覇気で伊達と対峙する三成が叫ぶと傍らの晴雅が今度は彼を咎める様な口振りになる。
「また意地張っちゃって!本当は神子さんの事も大事で心配してる癖に!」
「なっ、何を言い出す晴雅!黙ってい、」
「刑部さんが心配なのはものすっごく分かるけど、さっきの三成の発言で一番気にするのは誰だと思うの」
まるで隠し事をバラされてしまった子供の様にギクリと表情を崩す三成へ晴雅は説教を続ける。
「神子さんは聞いてもへっちゃらだろうけども、自分より刑部さんが大優先だろうから。でも一番に引きずるのは刑部さん本人だよ。あの人は自分より三成や神子さんを悪く言われる方が許せないんだから」
話の内容の所為か少々落ち着いてきた晴雅が言い聞かせる様に語り出せば三成も黙って聞いていた。
「勿論、私だって三成は当たり前で刑部さんも神子さんも秀吉様も半兵衛様も豊臣関係の人達もお友達のかすがちゃんや慶次くんもお母さんもお父さんもみんなみんな大事で、悪く言う相手は針だらけにしてやるって位に許せないもん」
普段は豊臣一同の空気感を明るく柔らかくしてくれている晴雅が生真面目に話すので三成はしっかりと彼女の言葉へ耳を傾けていた。
「…分かっている、佐伯も刑部が為に全霊をかけていた事もかけている事も分かっている。それ故に刑部の伴侶はアイツしか務まらん」
しばし目を閉じてからゆっくりと開眼し傍らの彼女を見つめながら「刑部も佐伯も互いしか望まない」と言い切れば晴雅はうん、と微笑みながら頷き三成も僅かに口許を緩ませて笑みを返してくれた。
「と言う訳で竜退治が決定されました。大百足でも連れて来ようかしら」
「お前はInsectが苦手じゃなかったのか?」
「うっ…でもこれも三成や刑部さんと神子さんの為ぇ!!」
「安心しろ晴雅。大百足だろうが大蜘蛛だろうが私が引きずってでも伴わせる」
「三成ぃ…っ!!」
紆余曲折を経て伊達に対する力が強まったのを皮切りに意気込むも痛い所を突かれ尻込みしかけてしまう。
しかし共に並ぶ三成が躊躇なく応えてくれたので晴雅は目を輝かせて彼を見た。
「…さっきから騒がしいと思ったら豊臣の連中じゃねぇか」
「あれ片倉さんだ」
一触即発の雰囲気が漂うさなか、そこへ第三者の声が響き渡り顔を向ければ伊達の従者である片倉小十郎が現れる。
「あっそうだ半兵衛様からここへ行くついでにお野菜買ってきて欲しいって言われてたんだ。後で買わせて下さい」
「そいつは構わねぇが政宗様へ何する気だった」
「たぶん片倉さんもご存知だと思うんですけどそちらの独眼竜さんが刑部さんと神子さんの間に挟まろうとしているので阻止したいんです」
パンパンと手を叩き土埃を払いながら歩んで来る片倉の姿で二つの内もう一つの用事を思い出した晴雅が話す。
自作した農作物を求めて来るだけならば話は別だったのだが自分の主人へ何か危害を加えるならば容赦しない片倉の顔付きや声色に臆せず対応する。
「政宗様…あれ程にコイツらを煽る様な真似はおやめ下さいと申したでしょう」
「Ah…悪ぃな小十郎。でもそう簡単に諦めちまったら俺は納得出来ないんでな」
「もう一度『あの時』を体験させてやろうか?」
初めての状況でもない事も相俟って片倉が溜め息混じりでそう諌めると伊達は変わらない笑みを浮かべて返した。
しかし突如三成が強調して発言した言葉に眉を顰め強面の色を見せる。
「それで、本当の所の理由は何だ?さっきの野菜なら今やってもいいが」
「あっそれも用事なんですけど刑部さんと神子さん達が里帰りしてるって聞いて…」
三成が敬遠してくれているおかげか静かになった伊達を励ました片倉が問い掛けてくるので晴雅は本当の訪問理由を伝え始めた。
なんでも先程から名前が上がり続ける大谷夫妻は神子の実家へ里帰りしている件を三成と共に当人達からメールで知らされていた。
更に夫婦宅で飼われている桜ブンチョウの幸(飼い主の大谷は不幸と呼んでいるが)を片倉へ預けていったとも書かれていたので一目会いたさに伊達宅へ足を踏み入れたのが本来の理由だった。
しかし一番に迎えた相手が伊達であったが為に先程までの小競り合いが起きてしまったのであった。
「ああ、幸の事でか。先に言わせて貰うが俺でもまだ手を焼いてるぜ」
「えっ、そうなんですか」
「……アイツは刑部と佐伯に猫を被っている」
「鳥が猫を被ってどうするの」
「刑部にも言われた気がするが…」
大谷夫妻に里帰りと聞けばピンッときたらしい片倉が納得した声色で相槌を打つも、やれやれと頭を振って語り出す。
驚く晴雅に三成が苦々しい表情と言葉で代わりの説明をするので察したと同時に思い出した。
ある時に神子が誕生日を迎えた為、大谷が贈り物にと竹中半兵衛を通して桜ブンチョウを選んだ。
しかしその桜ブンチョウは訳ありで自分以外の鳥や人間に攻撃的で手がつけられなかった。
幸いにも大谷と神子には何故かしら心を許し懐いているので無事に夫婦の飼い鳥となった。
そんな時に里帰りが決まったので幸はどうすべきかと悩んでいた所へ預かり候補となったのが片倉だった。
彼は神子と個人的に懇意の仲であり彼女のおかげで農作物を虫から守る為の鴨を飼えていた。
ならばと自分達が知る中で一番鳥の扱いが慣れているであろう片倉へ頼めば快諾され今に至る訳だ。
「素手でも俺は問題ないんだが神子から手袋を貸されていてな。油断して怪我を負っちまったらアイツが気にするだろうし大谷の奴も小煩いと踏んで気をつけている」
「そうなんですか…あんなにかわいい子なのに勿体ないですね」
「まぁ見るだけなら大丈夫だろう。ちょっと待ってろよ」
写真を大谷や神子からメールで送って貰っていたので姿を知らない訳ではないが実物をなかなか見れていないので晴雅は残念がっていた。
ところが今日は片倉の厚意で願いが叶いそうだった
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「待て晴雅!もう少し警戒して侵入しろ!!」
「正面から堂々と侵入するとは随分としたChallengerじゃねぇか」
勢いよくまるで戦いを終え凱旋する兵の如く堂々とした構えで屋敷の門を開く月夜野晴雅。
その背後から大変慌てた様子で制止しようと大声を出す石田三成。
そして二人のやり取りを真正面から迎えた屋敷の主である伊達政宗が指摘した。
「ドーモ。独眼竜サン。月夜野晴雅デス」
「お前は忍じゃなかっただろ。何だ俺直々にLectureされに来たのか?」
「貴様、晴雅に手を出して楽に死ねると思うなよ」
「Ha!血気盛んなのは結構だが、俺がAimしてんのは神子なんでな安心しろよ」
「神子さんはっ!刑部さんのっ!!奥さんなんでっ!!!」
わざとらしく挨拶をする晴雅にまたしてもツッコミをし自分なりの解釈をする伊達へ三成が殺気を隠そうともせず迫る。
怯む事なくむしろ好戦的に向き合い付け足すと聞き捨てならない晴雅が叫びながら三成と伊達の間へ飛び込んで来る。
「解釈違い!刑部さんと神子さんの間に挟まる事も割り込む事も絶対に許しません!!」
「解釈ねぇ…だがそれはお前の中のものだろ?視点が違えばPossibilityは無くはねぇな」
「huh?オッケーじゃあ全身鍼ツボマッサージしてあげようか。手元が狂って針千本にしちゃったらごめんね!」
憤怒し咎めの言葉を連ねる相手へ負けじと答え続ける。
どこからか取り出した大きめの針を構え嬉々として提案する晴雅に伊達は逆に楽しげな笑みを浮かべて腕を組んだままだった。
「それ以上ふざけた発言をすれば貴様の舌処か体を真っ二つに切り捨ててやるぞ」
「おぉ怖いねぇ。お前はCloseFriendの為だろうから気迫も違うな」
「全て刑部の為だ佐伯など、どうでもいい!」
「こら三成!」
怒り続ける晴雅の姿でか三成も段々と発言が冗談で済まされなくなっており今にでも戦いが巻き起こりそうだ。
話の中心人物となっている(旧姓) 佐伯神子は三成の親友である大谷吉継の妻な為、彼が関係すれば激昂するのも仕方ない。
あくまでも唯一無二の親友が為、刀を手にしかねない(今この場に無い事が幸い)覇気で伊達と対峙する三成が叫ぶと傍らの晴雅が今度は彼を咎める様な口振りになる。
「また意地張っちゃって!本当は神子さんの事も大事で心配してる癖に!」
「なっ、何を言い出す晴雅!黙ってい、」
「刑部さんが心配なのはものすっごく分かるけど、さっきの三成の発言で一番気にするのは誰だと思うの」
まるで隠し事をバラされてしまった子供の様にギクリと表情を崩す三成へ晴雅は説教を続ける。
「神子さんは聞いてもへっちゃらだろうけども、自分より刑部さんが大優先だろうから。でも一番に引きずるのは刑部さん本人だよ。あの人は自分より三成や神子さんを悪く言われる方が許せないんだから」
話の内容の所為か少々落ち着いてきた晴雅が言い聞かせる様に語り出せば三成も黙って聞いていた。
「勿論、私だって三成は当たり前で刑部さんも神子さんも秀吉様も半兵衛様も豊臣関係の人達もお友達のかすがちゃんや慶次くんもお母さんもお父さんもみんなみんな大事で、悪く言う相手は針だらけにしてやるって位に許せないもん」
普段は豊臣一同の空気感を明るく柔らかくしてくれている晴雅が生真面目に話すので三成はしっかりと彼女の言葉へ耳を傾けていた。
「…分かっている、佐伯も刑部が為に全霊をかけていた事もかけている事も分かっている。それ故に刑部の伴侶はアイツしか務まらん」
しばし目を閉じてからゆっくりと開眼し傍らの彼女を見つめながら「刑部も佐伯も互いしか望まない」と言い切れば晴雅はうん、と微笑みながら頷き三成も僅かに口許を緩ませて笑みを返してくれた。
「と言う訳で竜退治が決定されました。大百足でも連れて来ようかしら」
「お前はInsectが苦手じゃなかったのか?」
「うっ…でもこれも三成や刑部さんと神子さんの為ぇ!!」
「安心しろ晴雅。大百足だろうが大蜘蛛だろうが私が引きずってでも伴わせる」
「三成ぃ…っ!!」
紆余曲折を経て伊達に対する力が強まったのを皮切りに意気込むも痛い所を突かれ尻込みしかけてしまう。
しかし共に並ぶ三成が躊躇なく応えてくれたので晴雅は目を輝かせて彼を見た。
「…さっきから騒がしいと思ったら豊臣の連中じゃねぇか」
「あれ片倉さんだ」
一触即発の雰囲気が漂うさなか、そこへ第三者の声が響き渡り顔を向ければ伊達の従者である片倉小十郎が現れる。
「あっそうだ半兵衛様からここへ行くついでにお野菜買ってきて欲しいって言われてたんだ。後で買わせて下さい」
「そいつは構わねぇが政宗様へ何する気だった」
「たぶん片倉さんもご存知だと思うんですけどそちらの独眼竜さんが刑部さんと神子さんの間に挟まろうとしているので阻止したいんです」
パンパンと手を叩き土埃を払いながら歩んで来る片倉の姿で二つの内もう一つの用事を思い出した晴雅が話す。
自作した農作物を求めて来るだけならば話は別だったのだが自分の主人へ何か危害を加えるならば容赦しない片倉の顔付きや声色に臆せず対応する。
「政宗様…あれ程にコイツらを煽る様な真似はおやめ下さいと申したでしょう」
「Ah…悪ぃな小十郎。でもそう簡単に諦めちまったら俺は納得出来ないんでな」
「もう一度『あの時』を体験させてやろうか?」
初めての状況でもない事も相俟って片倉が溜め息混じりでそう諌めると伊達は変わらない笑みを浮かべて返した。
しかし突如三成が強調して発言した言葉に眉を顰め強面の色を見せる。
「それで、本当の所の理由は何だ?さっきの野菜なら今やってもいいが」
「あっそれも用事なんですけど刑部さんと神子さん達が里帰りしてるって聞いて…」
三成が敬遠してくれているおかげか静かになった伊達を励ました片倉が問い掛けてくるので晴雅は本当の訪問理由を伝え始めた。
なんでも先程から名前が上がり続ける大谷夫妻は神子の実家へ里帰りしている件を三成と共に当人達からメールで知らされていた。
更に夫婦宅で飼われている桜ブンチョウの幸(飼い主の大谷は不幸と呼んでいるが)を片倉へ預けていったとも書かれていたので一目会いたさに伊達宅へ足を踏み入れたのが本来の理由だった。
しかし一番に迎えた相手が伊達であったが為に先程までの小競り合いが起きてしまったのであった。
「ああ、幸の事でか。先に言わせて貰うが俺でもまだ手を焼いてるぜ」
「えっ、そうなんですか」
「……アイツは刑部と佐伯に猫を被っている」
「鳥が猫を被ってどうするの」
「刑部にも言われた気がするが…」
大谷夫妻に里帰りと聞けばピンッときたらしい片倉が納得した声色で相槌を打つも、やれやれと頭を振って語り出す。
驚く晴雅に三成が苦々しい表情と言葉で代わりの説明をするので察したと同時に思い出した。
ある時に神子が誕生日を迎えた為、大谷が贈り物にと竹中半兵衛を通して桜ブンチョウを選んだ。
しかしその桜ブンチョウは訳ありで自分以外の鳥や人間に攻撃的で手がつけられなかった。
幸いにも大谷と神子には何故かしら心を許し懐いているので無事に夫婦の飼い鳥となった。
そんな時に里帰りが決まったので幸はどうすべきかと悩んでいた所へ預かり候補となったのが片倉だった。
彼は神子と個人的に懇意の仲であり彼女のおかげで農作物を虫から守る為の鴨を飼えていた。
ならばと自分達が知る中で一番鳥の扱いが慣れているであろう片倉へ頼めば快諾され今に至る訳だ。
「素手でも俺は問題ないんだが神子から手袋を貸されていてな。油断して怪我を負っちまったらアイツが気にするだろうし大谷の奴も小煩いと踏んで気をつけている」
「そうなんですか…あんなにかわいい子なのに勿体ないですね」
「まぁ見るだけなら大丈夫だろう。ちょっと待ってろよ」
写真を大谷や神子からメールで送って貰っていたので姿を知らない訳ではないが実物をなかなか見れていないので晴雅は残念がっていた。
ところが今日は片倉の厚意で願いが叶いそうだった
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