続きもの(恋の病/マルコ)
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ふふふ、今晩は月がきれいですね。
わたしはしこたま呑んで、非常に良い気持ちで足取りも軽く、マルコ隊長の部屋に向かって船内をふわふわと歩いていた。
そう、大飲み爆酔い作戦再来である。
とはいえ失敗した前科があるので、本日は多少飲酒量を抑えめにしてきた。…つもりだ、一応。
周囲を警戒しながら見慣れた木目の扉をコンコン、と叩く。返事待たずに入って良いと言われているので、そのままそっとドアノブを回した。というかノックなんてしなくても、きっとたぶん気配で丸わかりなのだと思うけれど。その証拠に、ドアは軋んだ音を上げながら簡単に開いた。事前に鍵を開けておいてくれたのかもしれない。
「し、失礼します…」
…と言えども、「きたよー⭐︎」なんつってフランクに入室できるはずもなく。
マルコ隊長のプライベートな空間に足を踏み入れることに、今でも少し気が引けて、躊躇いがちに声をかけた。なんかよくわからないけどいい香りがする。この空気というか空間をそのまま切り取ってわたしの部屋の片隅にでも置いて置けないだろうかと毎回思う。せめてこの香りだけでもと思うけれど、香水の類じゃないらしい。さすがわたしの推し、ナチュラルいい香りを醸し出せるなんて存在自体がイケメンすぎない?
「おう、入れ」
声の主に視線を向けると、まだ乾ききらない髪をタオルで拭きながら、しかも上裸ときたもんで思わずわたしの脳は一時思考を停止した。
…………ヒィッ!目がやられる…!
こんなプライベートショット無料で見ていいの?むしろお金払わせてほしい。お、推しに課金を、課金をしたい…!
マルコ隊長は、こちらに視線をむけ、そしてピタ、と目を止めた。
「………呑んでるな…?」
「う、はい。だって、」
先日マルコ隊長は無理しなくていいって言ってくれたけれど、違うのだ。別にこちらだって無理して我慢したり、他の人に取られたくないからなんとか体で繋ぎ止めようとかそういうんじゃないんだ。
なんならもうわたしの方が触りたいし触られたいしやることやりたいのである。
「…今日はほどほどにしてきました」
「気持ちはありがてぇけどよい、」
そう言いながらシャツを羽織ろうとするマルコ隊長。
美しい裸体に目が眩んで直視できないから、着て欲しくないけど、着といてほしい。
いや、やっぱり着て欲しくない。
咄嗟にマルコ隊長がシャツに袖を通そうとしているを腕を、思い切って掴んだ。「無理しなくていいって…」と言いかけていたマルコ隊長が驚いたように視線をこちらに向けたが、その言葉の続きを遮るように、短く告げた。
「違うんです、わたしが、
……わたしが、マルコ隊長に触れたいんです」
マルコ隊長の目が点になる。
なかなか珍しい光景だ。
「あの、イチャイチャする、練習、したいです」
いつもみたいに任せきりではよくないと思い、…というか正直なところマルコ隊長に見られてると思うと緊張やらドキドキやらで何もできなくなるので、「今日はわたしが!」と勢いで宣言してみたところまではいいものの。
目の前に真顔で立ってるマルコ隊長を見たら先程までのふわふわした気持ちがそれこそフワフワと飛んでいってしまった。どどどどうしよう。
「…えっと、ちょっと、あの、そこに座ってもらって…」
そうお願いすると、マルコ隊長は大人しくベッドに腰掛けた。か、かわいい。とはいえマルコ隊長がこちらを見ていると思うだけで動悸が止まらず、まともに目を合わすこともできない。アルコールが足りなかったか…。
「あの、嫌とかじゃなくて、本当にドキドキが過ぎて練習にならなさそうだから……………すみません、視線を、ちょっと下げていただいて……………」
毎回本当に申し訳ございません…!の気持ちで遠慮がちにお願いすると、マルコ隊長は少し笑って「わかったよい」と言い、目を伏せてくれた。本当に毎度毎度すみません、と心の中でジャンピング土下座をかます。
フゥ、これでようやく近づける。
目の前まで近づき、足を止めた。
…………とはいえ何をどうすれば…?
ええいアルコールも大して役に立たないなクソ…と脳内で悪態をつきながらどうしたらよいかとグルグル考えていると、マルコ隊長がフ、と笑みを漏らした。
「いいよい、好きに触って」
「?!」
好きに?!?
え、この尊き存在に好きなように好きなだけお触りオッケーなの?!ほんとに?!タダで?!?!
依然脳内は大迷走中だが、そう言われればいつまでも固まっているわけにもいかず、とりあえずまぁ触れるハードルが低そうな部位である、肩にそっと手を置いてみた。
自分と全然違う、固くて分厚くて張りがあって、筋肉質な触り心地。遠くから見てたあの肩を、こんなな近くで直に触り放題なんて…!
マルコ隊長のご尊顔に視線をうつす。あんなに遠くから見つめていたその顔を間近で見ると、毎度のことながら、やはり現実味がなくて不思議な気持ちになる。アルコールが良い感じに回ってきたせいも相まって、なんだかふわふわと良い気分になってきた。
マルコ隊長の伏せられたまつ毛。非常に尊い。
少し視線をずらせば形の良い耳。た、食べたい…。
もっとたくさん触りたいけど、どこを触っていいのかもわからなくて、そっとおでこにキスをした。
(っはぁあああああああああ)
もう辛抱たまらんとばかりにマルコ隊長の首に腕を回す。マルコ隊長のご尊顔に自分の顔を寄せると、シャンプーの香りだろうか、なんだか良い香りがして好き度が増した。マルコ隊長を前に辛抱たまらんと思えること自体たぶんアルコール効果なのだろう、さっきはなじってごめんなアルコール、君はすごいやつだ。
「マルコ隊長、」
「…うん?」
「すきです」
「…ああ」
「だいすき」
「……おれもだよい」
当たり前のように同じ返事が返ってくることが嬉しくて。背中に回された腕が愛しくて。
ああやっぱり辛抱たまらん…!と思うのがアルコールのせいでもなんでももうどうでもよくなってきて。でもそれでも目を合わせると何もいえなくなりそうで、マルコ隊長の側頭部に顔を寄せたまま小さく告げた。
「マルコ隊長、」
「…ん?」
「……………………キスしたいです」
「……」
「……けど、ちょっと目が合うとまたどうしたらいいかわかんなくなるから、その、、、」
そう言って少し顔を離すと、マルコ隊長と目があって、そうするとやっぱり好き過ぎてときめきMAXで自分を見ているマルコ隊長の目を見てたら固まってしまって、もうこれダメだ召されそう…!と思ったその時。
マルコ隊長の唇がニッと弧を描いた。
「名前、座って」
「え、」
そう言われて指し示されたのは、マルコ隊長の膝の上。
マルコ隊長が足開いて座ってるじゃない?キスするためにその上に座るってことは、たぶん足を開いて向かい合って座るじゃん?エロいじゃん??
困惑するわたしの様子をマルコ隊長が面白そうに見ている。まぁでもしたいって言ったのは自分だし…実際したいしな、と、判断力の低下した頭でベッドの上に膝をついた。
ベッドのスプリングが微かに軋しみ、マルコ隊長の肩につかまってもう片方の足もベッドに上げる。マルコ隊長の体躯が大きいせいか、足の開き方の角度がえげつない。全体重をマルコ隊長にかけるのが気が引けて、膝立ちのような格好になると、自然と身体が密着する体勢になった。
「…やらしいねい」
いや貴方のその表情の方が最高にやらしいですごちそうさまです…!!!!マルコ隊長の色気にやられて鼻血出てないかな大丈夫かなと不安になる。どうも、良い雰囲気を台無しにすることに定評がある女、名前です。
そんなしょーもないことを考えていたら腰にするりと腕が回され、さりげなくその手が上衣の下に入ってきて、背筋をなぞられた。
「…ッ、」
反射的に腰が引けそうになるが、グッと押さえられて引き寄せられる。
「…名前から、してくれるか?」
そう言って目を閉じるマルコ隊長。なんて端正なお顔立ち…!すき…!永遠に見つめていられる。
確かに“目が合うと”できないって言ったしな、、、ここまでお膳立てしてもらったのに渋るのもちょっとうっとおしいかもしれんよね…うう、嫌われたくない…。
意を決して、マルコ隊長がいつもするように唇を重ねた。ちょっとだけ考えたけれど、さすがにこれだけでハイ終わりってわけにはいかないよね、と思い、決死の覚悟でゆっくりと舌をおしすすめる。まるで待っていたかのようにすんなりと侵入を許してくれたマルコ隊長の口内は、思っていたより熱くて、緊張のドキドキが興奮のドキドキに変わっていくような気がした。
舌を絡ませていると、マルコ隊長の唇が柔らかくて気持ちいいななんて思って、少しだけ舌を引いて、唇を舐めてみた。啄むみたいに自分の唇ではむっとしてみる。
こんなに筋肉質で全身引き締まってるのに、唇は柔らかい。不思議。そして自分がそんな部分に触れることが許されているなんて、と、なんだかうっとりとした心地で薄目を開くと、マルコ隊長と目があった。
「……」
「……」
「…?!?!?!」
途端に恥ずかしくなり、頭が真っ白になる。
まさかそっちもこっちを見てるとは思わないじゃんか…?!?!しかも今わたしめっちゃマルコ隊長のこと味わって(?)た…!
「…名前、もっとして」
そう言われ抱き寄せられたかと思うと、あっという間にベッドに押し倒されていた。目を白黒させている名前をよそに、再度唇が重ねられる。マルコ隊長から攻めて来られると、やっぱり何もできなくなってしまう。頭もふわふわしてるし、マルコ隊長の舌が熱くて、受け止めるだけで精一杯で、余計に何も考えられない。
唇が離れたその一瞬に、酸素を取り込もうと無意識に口を開くと、またすぐにマルコ隊長が入ってきて、もはやちょっとした酸欠状態でぼんやりしている可能性まである。
「……ふ、ン、ンン?!」
うっとりと浸っていると、マルコ隊長隊長の手がスルリと衣服に入ってきて、流れるようにスムーズに、その手が胸に触れた。
「ンッ、」
触られただけなのに電流がはしったみたいで、
あのマルコ隊長の大きくて筋張った手が!指が長くてバランスの良い形状をしてる御お手てが、わたしの、胸に、触れてる…?
ぎゃーーーーーもう心臓張り裂けそう!!!
優しく揉みしだかれたかと思ったら、指先が先端の突起に触れ、体がびくりと跳ねた。なんかよくわかんないけど興奮が半端なくて感度がやばい。語彙力失くすヤバさ。そのまま指でいじられると、ちょっと自分のものとは思えない声が出た。
「や、あぁッ」
「…いやか?」
「…い、や、じゃないです…けど、あッ、ンン…」
そのままマルコ隊長が首筋に吸い付いてきて、いろんな部位にそれぞれの刺激が走って、もうどこをどう気にすればいいのかもわからなくて。恥ずかしさやら気持ちよさやらなんとか声を抑えたいがための頑張りやら何やらでわけがわからなくなっていたら、なんだか下半身に違和感を感じて脳が一旦停止した。
その間もマルコ隊長に揉まれたり摘まれたりしてるもんだからちょっと認識能力が著しく低下しているけれども、ん?ん?ん?ちょっと待ってちょっと待ってパンツになんか入ってきてる。ってこれは、、、
ゆ び が
割れ目に沿ってなぞられ、ゆるゆるとさすられる。それだけで頭が真っ白なのに、感触で自分のソコが十分に濡れていることがわかって、羞恥心も相待ってもはやパニック状態だ。まままま待ってー!こころの、心の準備が…!!
「や、まっ、……ッ!!」
口を開こうとしたら、下腹部に圧迫感を感じて息が詰まった。押し入ってくる異物に、身体が固まる。
え、これ指?ふ、太くない?いやまぁ身長とか手の大きさを考えたらそらそうか頭のどこかで考えながらも、その圧迫感にやや腰が引けた。
ゆっくりと侵入してくるそれは、紛れもないマルコ隊長の指で。
「…ン、あ、ま、マルコたいちょ、」
「…名前、力抜いて?」
「え、あ、…ああっ」
グッと押し入ってきたそれがマルコ隊長のものということだけでもうメンタルが絶頂しそう。
あの尊い手がその指がわたしのナカに、って、
「あ、やぁ、ダメッ、、、」
マルコ隊長の指がゆっくりと奥を擦り上げる。その度に尋常じゃない快感が全身に走って、頭がチカチカしした。
マルコ隊長のテクニックがすごいのか、これもいわゆる体の相性が良いってやつなのか、アルコールのせいでわたしの感度がいつもより劇的に良いのか、なんだかよくわからないけどとにかくものすごく気持ち良い。指入れられただけなのに。なにこれやばい。
「や、だめぇ、それ、」
いつの間にやら衣服がたくしあげられており、露わになった胸にマルコ隊長が舌を這わせる。マルコ隊長の呼吸がそこはかとなく荒くなっていて、自分に欲情してくれてるのかと思うと胸がぎゅうっとした。吐息も舌も熱くて、なんかもうマルコ隊長に触られたところがら身体が溶けてるんじゃないと錯覚するほどに。
気持ちが良すぎてもはやこわい。
気持ちが昂りすぎたせいか涙もでてきて、止まらなくて、もう何も考えられそうになかった。
「あッ、ダメ、も、、、ああッ、」
一際大きい快感の波がきて、下腹部にグッと力が入る。目の前が真っ白で、全身の力が抜けるとともに、下腹部を圧迫していた指がズルリと抜かれた感覚があった。ぼんやりとした意識の中、大きな優しい手がそっと頭を撫でる。
「…名前、大丈夫か」
視線を向けると、焦ったような、申し訳なさそうな、少し泣きそうな、なんとも言えない表情のマルコ隊長と目があった。
なんでそんな顔してるんだろう。名前を呼ぼうとしたけれど、息が上がっていて、声にならなかった。さっきは無駄に大きい声出たのにな。
…いや、、うん。でっかい声出たな?
めっちゃ気持ちよかったけど、いやでも待って、ぼんやりした意識の中で、それでも羞恥の気持ちの方が勝ってきた。マルコ隊長を前にあられもない姿を見せてしまった…しかもめっちゃ明かりついてる…!これはアカン。今覚醒するなわたしの理性よ…!
いや待って、今起きたこと何…?!
いまわたし、イッ、イッた……?
ちょっとタイムタイム死にそう。もうまぢむり。
ふっと遠のく意識。も、もうダメだ…
「…悪い、名前、悪かった」
「理性が吹っ飛んじまってた、、、すまん、」
さっきからマルコ隊長がわたしの頭を撫でながら、スーパー謝罪タイムをしている。なぜだ…
ほんとなんでそんな謝るの。気持ちよかったですよ?(信じられないくらい恥ずかしいけど)と伝えたかったけれど、酔いと疲労とキャパオーバーした羞恥心で頭も瞼も重い。
ああ、寝ちゃうの勿体無いな、最後にもう一回キスして欲しいなと思ったけれど。
もうその後のことはブラックアウトして、何も覚えていなかった。
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