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ある日目覚めたら犯罪者に拉致監禁されていて、逃げ出すどころか現在海上で波に揺られており身動きがとれない名前ですどうもこんにちは〜。
たまたま飲み屋で隣に座ったいい感じの男と流れで一夜を共にしたのが運の尽きでした。
いやでもまさか連れ去られるとは思わないじゃん?目覚めた時のわたしの衝撃がお分かりいただけるだろうか…。
「あの、家に帰りたいんだけど…」
「ん?あー、無理だな。」
「…………」
「どうした?ホームシックか、こっちくるか?」
そう言って拉致監禁犯は読んでいた新聞をテーブルに置くと、両手を広げて自身の膝の上を示した。が、違う、そういうことじゃない。
私が身じろぎ一つしない様子を見ると、その男は残念そうに再度新聞を手に取った。
「……目的はなんなの?わたし別にお金持ってないし、高値で売り払えるような美人でもないし」
「…は?ハハハ、」
なんやその乾いた笑いは。煽ってんのか。
このやりとりも何回目になるだろうか。
どうやらこの拉致監禁犯である赤髪の顔面3本線男は賞金首のどエラい犯罪者らしいのだが、始終こんな感じでゆるゆるヘラヘラとしており、こちらもイマイチ緊張感に欠ける。衣食住は今のところ保証されているし、どうやら売られたり慰み者にされたりするわけじゃないようだけれど。
「もう本当なんなの?!あああ、仕事ももう何日無断欠勤?クビになってるかも…家賃も払わなきゃだし、えーと、えーと、あと…」
あと。何かあっただろうか。
職を無くすのは困る。このまま家賃の支払いが遅れたら家を追い出されるかもしれない。………ええとそれと、あとは…。
ん?ない??そんなことある?
心配してくれるような家族はもういないとはいえ、それでも1人で細々と、それなりに楽しく暮らしていたはずなのに。
「……以上か?」
「いや、えーと、……ちょっと思い出すから待って、」
「仕事はクビで大丈夫だ、家も解約で問題ない。名前の家は、これからはこの船だからな」
「……………………は?」
何言ってんだコイツ。んなわけあるかい。
赤髪の男は目を細めて笑うと、わたしが膝を抱えて座っているベッドに歩み寄り、隣に腰を下ろした。
ベッドがギシリと軋み、少しだけ警戒してしまう。
「この船が、お前の家で、オレが家族だ」
「………」
こちらの警戒を他所に、男が満足げな笑みで繰り返した。
いや別に聞こえなかったから聞き返したわけじゃないんだけど。
「私物を持ち出す時間がなかったのは悪かった、こっちの都合もあったもんでな」
「………」
「一通りはまぁ用意しておいたし、足りないモンがあれば次の島で買い出しに行くか」
「………」
「とはいえ不慣れな海上生活だろう、何かあれば何でも言ってくれ」
「…………………イミガワカリマセン…」
ようやく絞り出せた一言がコレだった。
いやもう本当に意味がわからない。
「え、ちょっとよくわからないんですが…な、何のために?」
「オレと子沢山の暖かい家庭を作るためだろ?」
「………ハァアアアアアアアアアア?!?!?!」
え、何この人こわい。普通にこわい。
売り飛ばされる的な話とは別の意味で怖い何これサイコパスってやつ???ナチュラルにやべぇ奴じゃんか…!
「わ、私の意志は?!」
「いや聞いたぞ?あの晩。したらお前が「シャンクスさんと家庭を作るののもいいですね〜」つってえらい幸せそうに笑うもんだから」
「…………だから?」
「めちゃくちゃ抱いた」
「?!?!?!?!」
道理でこの部屋で目が覚めたとき異常にだるいし腰痛いしでコンディション最悪だったわけだよ!
シャンクスに至っては真っ赤になったわたしを見て大爆笑している。腹立つことこの上ない。
「…お前が欲しくなったから、奪ってきた。以上だ。飲みながら話してた感じ、周りの環境的にも問題なさそうだったしな。」
「う、奪うって…」
「海賊だからな」
「…………」
わたしの感覚がおかしいのだろうか。至極当然のように言われるとなんだか困惑してしまう。
頭の中のハテナマークを一つも処理できずにいると、シャンクスがベッドに片腕をつき、姿勢をこちらに傾けてくる気配に気づいた。
「さて、納得頂けたところで愛を深めたいわけだが」
「いやいやいやいやちょっと待って!全然腑に落ちてない!!!!」
「まぁもう戻れないわけだし、おいおい、な」
「ぎゃー!この人攫いーーーー!!!!」
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