日向ごっこ
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「地肌はちょっといやだなぁ」
そう呟いて地面に散らばった服を回収する。その辺りの路上じゃなくてよかった。端からみたら男性ものの衣類を拾う怪しい女の図だ。
「ナマエさん?」
「あら透ちゃん。こんにちは」
お目当ての一人である透ちゃんと遭遇。ちょうどよかった、と思った瞬間だった。お腹から背中側までぐるりと這うような感触に「ひえっ」と声がでて、思わずその場にしゃがみ込んだ。「ナマエさん!?だだ大丈夫ですか!?」と透ちゃんが駆け寄ってくる。
「本田さんどうかし…ナマエ!?なんでここに、」
由希までやってきてしまった。まずい。このタイミングはまずい。
「いやっなんかあれよ。持病のあれがね」
「持病なんかないだろ。体調悪いならはとりに…」
「いやそれはもっとまず、あっ」
にょろり。そんな音を立てて首もとから出てきた物体Aに心配そうに眉を下げていた由希の顔が凍った。
「ボクはこれでも十分彼女を敬っているのだよっ!じゃあ王女様、とりあえずお茶入れてお昼も早く作ってくれたまえっ」
「「敬ってない!!」」
由希と夾の言葉が重なった。
目覚めたあーやはあーや節全開だった。王女様扱いされた透ちゃんはおろおろしてる。
「スルーでいいよ透ちゃん。どうせ次会うときは王女様呼びも忘れてるから」
「そ、そうなのですか?」
「そうなのですよ。あーやのヌード写真とかけてもいい」
「「気色悪いものかけるな!!」」
再び重なる二人の声。どっちも基本が常識的だからこういうときは息が合ってるな。だから「ボクほどの美貌を持った人間のヌードが気色悪い出来になるわけがないだろう!」と声高に主張してる人とは一生合わないだろう。
「あーや。ヌード写真はとりあえず置いといて、お腹は空いたね」
「ではすぐに作りますねっ」
いきいきとした顔で腰を上げる透ちゃん。迷惑しかかけてない来客にもこんなに優しいなんて…。心の隅っこにある良心がちくりと痛む。「おまえまで小間使い扱いしてんじゃねーよ!」と夾に頭ぺしーんとされる。いやほんとそれよ。
「なんだいなんだい小難しいね
分かったよ。…透君っ」
透ちゃんの名前を呼んだあーやはすくりと立ち上がる。そして透ちゃんの手を掴んで一言。
「外で食べるとしよう!!」
止める暇なく透ちゃんを拉致っていった後の空気は言うまでもなく最悪だった。清涼剤が消えた……というかあーや、私も連れて行ってよ。
***
何故か紫呉邸に泊まることになった。出来れば近づきたくない家ナンバーワンだったのに。主に、というか100%あーやのせいである。
「あ、それ私があげたやつだ」
「はい!肌触りも着心地もよくてお気に入りです!」
でもホワイトデーに私が贈ったパジャマを着る透ちゃんを生でみられたので結果オーライだ。紅葉先生と一緒に選んだからかめちゃくちゃ似合ってて可愛い。そしてたとえこの乙女趣味全開なベッドをプレゼントしたのが紫呉にいさんというおぞましい現実があったとしても、隣に透ちゃんが寝ているだけで全てが中和される。紫呉にいさんも透ちゃんがいるからか私に刺々しい態度とらないし。もう透ちゃんずっと側にいてほしい。多分由希と夾がいるからってのもあるけど。
「あーやに変なことされたよね」
していないわけがないので断定して聞いたけど「いえっ全くっ大丈夫です!」とブンブン首を振って否定された。絶対嘘だ。されてませんじゃなくて大丈夫ですの辺り絶対されてる。
「あーやはね、頭ぶっ飛んでて意味分かんない存在だけど、ていうかあーやの思考を理解出来たら人類卒業ってレベルの存在だけど」
「最近は由希とそれ以外の人から、ちゃんと名前のあるものになろうとしてて、多分昔よりは付き合いやすいと思うから仲良くしてあげてね」
言った瞬間にこれじゃあ透ちゃんには意味不明だろ、と顔を覆いたくなったけど透ちゃんは「はいっ!」と笑顔で頷いてくれたのでよしとする。
そう呟いて地面に散らばった服を回収する。その辺りの路上じゃなくてよかった。端からみたら男性ものの衣類を拾う怪しい女の図だ。
「ナマエさん?」
「あら透ちゃん。こんにちは」
お目当ての一人である透ちゃんと遭遇。ちょうどよかった、と思った瞬間だった。お腹から背中側までぐるりと這うような感触に「ひえっ」と声がでて、思わずその場にしゃがみ込んだ。「ナマエさん!?だだ大丈夫ですか!?」と透ちゃんが駆け寄ってくる。
「本田さんどうかし…ナマエ!?なんでここに、」
由希までやってきてしまった。まずい。このタイミングはまずい。
「いやっなんかあれよ。持病のあれがね」
「持病なんかないだろ。体調悪いならはとりに…」
「いやそれはもっとまず、あっ」
にょろり。そんな音を立てて首もとから出てきた物体Aに心配そうに眉を下げていた由希の顔が凍った。
「ボクはこれでも十分彼女を敬っているのだよっ!じゃあ王女様、とりあえずお茶入れてお昼も早く作ってくれたまえっ」
「「敬ってない!!」」
由希と夾の言葉が重なった。
目覚めたあーやはあーや節全開だった。王女様扱いされた透ちゃんはおろおろしてる。
「スルーでいいよ透ちゃん。どうせ次会うときは王女様呼びも忘れてるから」
「そ、そうなのですか?」
「そうなのですよ。あーやのヌード写真とかけてもいい」
「「気色悪いものかけるな!!」」
再び重なる二人の声。どっちも基本が常識的だからこういうときは息が合ってるな。だから「ボクほどの美貌を持った人間のヌードが気色悪い出来になるわけがないだろう!」と声高に主張してる人とは一生合わないだろう。
「あーや。ヌード写真はとりあえず置いといて、お腹は空いたね」
「ではすぐに作りますねっ」
いきいきとした顔で腰を上げる透ちゃん。迷惑しかかけてない来客にもこんなに優しいなんて…。心の隅っこにある良心がちくりと痛む。「おまえまで小間使い扱いしてんじゃねーよ!」と夾に頭ぺしーんとされる。いやほんとそれよ。
「なんだいなんだい小難しいね
分かったよ。…透君っ」
透ちゃんの名前を呼んだあーやはすくりと立ち上がる。そして透ちゃんの手を掴んで一言。
「外で食べるとしよう!!」
止める暇なく透ちゃんを拉致っていった後の空気は言うまでもなく最悪だった。清涼剤が消えた……というかあーや、私も連れて行ってよ。
***
何故か紫呉邸に泊まることになった。出来れば近づきたくない家ナンバーワンだったのに。主に、というか100%あーやのせいである。
「あ、それ私があげたやつだ」
「はい!肌触りも着心地もよくてお気に入りです!」
でもホワイトデーに私が贈ったパジャマを着る透ちゃんを生でみられたので結果オーライだ。紅葉先生と一緒に選んだからかめちゃくちゃ似合ってて可愛い。そしてたとえこの乙女趣味全開なベッドをプレゼントしたのが紫呉にいさんというおぞましい現実があったとしても、隣に透ちゃんが寝ているだけで全てが中和される。紫呉にいさんも透ちゃんがいるからか私に刺々しい態度とらないし。もう透ちゃんずっと側にいてほしい。多分由希と夾がいるからってのもあるけど。
「あーやに変なことされたよね」
していないわけがないので断定して聞いたけど「いえっ全くっ大丈夫です!」とブンブン首を振って否定された。絶対嘘だ。されてませんじゃなくて大丈夫ですの辺り絶対されてる。
「あーやはね、頭ぶっ飛んでて意味分かんない存在だけど、ていうかあーやの思考を理解出来たら人類卒業ってレベルの存在だけど」
「最近は由希とそれ以外の人から、ちゃんと名前のあるものになろうとしてて、多分昔よりは付き合いやすいと思うから仲良くしてあげてね」
言った瞬間にこれじゃあ透ちゃんには意味不明だろ、と顔を覆いたくなったけど透ちゃんは「はいっ!」と笑顔で頷いてくれたのでよしとする。