○○シリーズ
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可愛い彼女の手を引いて空き教室へやってきた。恥ずかしがり屋のナマエはラインの内容が頭の中を順繰りしているらしく、顔が赤くなったり眉を寄せたり、唇を触ったりとそれはもう可愛い。及川の調子はどんどん上がるばっかりだ。
「ご飯食べよっか」
「…………」
「ちゅーに集中してのど通らない?」
ぱしんと腕を叩いてきた。でも顔は赤い。むむむ、と口を結ぶナマエに手を伸ばして唇をぷにぷにすると悪戯された猫のようにばっ! と後ろに下がった。可愛い。
「……余裕なのがむかつく」
「彼氏が余裕あるほうがよくない?」
「……経験値あるってことだからあんまり嬉しくない」
ちょっとしょんぼりになった。ナマエは及川が初彼氏だが及川はそうじゃない。そこを気にしている。そこが可愛い。だからたまに元カノをほのめかすような事を言って嫉妬を煽っている。ナマエはわざとやってるとは思ってないだろう。嫉妬に目を焦がすナマエの心地よさはなんとも言えない。変に性癖こじらせたなーと及川は思いつつナマエの言葉に否定しないでにっこり笑う。
「今はナマエの及川さんだよ」
「絶対?」
「絶対」
「なら部活中や試合場でキャーキャー言われて囲まれてサービスしたらぶん殴る」
これぶん殴られること決定だな。そう思った。
「まーまーご飯食べよう。ね?」
「…………」
「ナマエ?」
ナマエは隣に来て及川の腕をちょこんと握って、でもこっちを見ない。なにその可愛い仕草。これキスしてもいいんじゃない? と思ってたらナマエがポツリと口を開いた。
「ご、ご飯食べたら」
「うん」
「歯磨きしないとって思っちゃうから」
「……うん」
「っだから、」
「だからなあに? ナマエ」
顔を覗く。及川の可愛いナマエ。大事にしたいと思っている子。それなのにどうしても意地悪したくなるのはなぜだろう。顔を赤くして少し涙目になって及川を見るナマエに少し背筋がぞくっとした。
「っ及川、」
「下の名前じゃないと返事しないよ」
「……徹」
「うん、いい子。なあに? ナマエ」
「…………キスして、ほしい……」
か細い声だった。それでも及川の劣情を煽るのは十分だった。腕のなかにしまい込んでそのまま口づける。ちゅ、ちゅ、と音を鳴らせる軽いキス。背筋が強張っているナマエに背中をぽんぽんと叩いて少しずつ強張りがなくなったところで、はむっとナマエの唇を食んだ。ナマエは目を見開いたが無視して唇をあむあむと食べてときおり舌で舐める。はあ、と息切れする声は無視して歯を柔らかく立てた。目を合わせて左右にゆっくり顔を動かす。ナマエが涙目で喉をごくんとしたのが分かって背筋をそのまま撫でるとナマエはびくっと身体を揺らした。ナマエの唇を再び舌で舐めてからちゅ、として口を離した。
「はぁ、はぅ……は……」
「鼻でちゃんと息してくださーい」
涙がこぼれたので指で拭う。これはナマエ感じやすいなと頭のなかに重要! と書かれたメモ欄にメモしておく。とても大事なことなので。ナマエは呼吸を整えてからきっと及川を睨んだ。
「いっ意地悪だった!」
「なにが?」
「~~っキスがっ」
「普通だよ? みんなやってる」
「!!?」
衝撃! と書かれた顔が可愛くておでこにキスする。おでこのキスは単純に好きみたいで照れた様子でおでこを触っていた。可愛い。
「ナマエ」
「なに」
「舌れって出して」
「?」
「もっと。舌の色健康チェックだから」
ナマエは唐突な及川の言葉にうん? となりつつも従った。警戒したのら猫ちゃんみたいなところあるのに急に慣れた家猫ちゃんになるナマエに下心が止まらない。及川の前だけと注釈がつくのだ。本当に喜ばせるの上手。そう思いつつ頭の後ろに手をやって及川も舌を出してナマエの舌と絡めた。ナマエはびっくりして舌を引っ込めた。唇くっつけないで舌先でキスするの好きなんだけどな、と思いつつまだナマエには早いかとすぐに切り替えて舌を追いかける。唇で口を開かせて深く交わる。縮こまった舌をゆったりと撫でる。戸惑ったように少し動くのがぎこちなさもあるが気持ちいい。横あごを撫でてやると余計な力が抜けて口を開いたのでナマエの舌をこちらに招く。ナマエはばちばち瞬きしていて混乱しているのが可愛い。じゅ、と優しく吸ってあげると身体の力が抜けそうになったみたいで及川の腕を迷子のようにして掴んでたまらない。わざと音を立てて舌を絡ませる。ナマエの両耳を塞いでやるとさらに音が反響するらしくドロッとナマエの目が欲に落ちるのが分かった。ああ、可愛い。口を何度も交差させて食い尽くした。唇を離すと銀色の糸がついてきたのでそれを舐めてから再び離した。ナマエは息を切らして及川に寄っかかっている。及川のせいでそうなってるのに。本当に俺の彼女可愛い。頭をポンポン撫でる。
「ナマエー? ナマエちゃん?」
うるうるした目で及川を見上げるナマエ。またしたくなったが、キスはお互いが盛り上がってないと逆に冷めるからなと自分を自制して、耳元に口をやる。
「またやろうね?」
びくんと肩が揺れてナマエはきょろきょろと視線を動かして下を向いてから、おそるおそるといった動きで及川の小指をぎゅっと握った。お気に入りになってくれたようでなにより。そう思いつつおでこに優しくキスした。