少年漫画系
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幼なじみが急に思春期になった。いや、元からそうだったんだろうけど程度が違うのだ。目を合わせれば照れたようにぷいってそらすし、なんでそらすのと話しかければ「……別におまえが嫌なわけじゃない」と頬を赤らめて話し出す。私が別の男の子と話していると苛々して舌打ちするし、なんならおいと話しかけてくる。これはよい傾向なのでは。確定SSRガチャモード入ったのでは。
そうワクワクしていたのだけど凜は根っからのサッカー少年。生きてる時間サッカーの比重が大きい。恋愛の比重は極端といっていいほど少ないのだ。そもそもあるのかどうか。告白とか全部断ってるの知ってるし。凜に告ったやつ全部顔覚えてっからな。夜道に気をつけろ。
そんなわけで私達の関係は幼なじみ以上にはなっているが、恋人には満たしていない。そんな関係になった。凜さんもっと頑張ってと言い難いのが本音。サッカーやっているところも好きなんだし。彼曰わく戦場に変化したらしいけど。私にはその辺のさじ加減が分からないのでどこまで押せば押していいのか迷っている。
「凜ー今日も好きだよ」
「…………ふん」
顔赤らめてふん、なんて普通に可愛い。にこにこしちゃう。他の女子だったら「ぬるいこといってんじゃねぇ」だからな。ふふん。マウント女と呼んでくれ。
と、概ね満足してた私に友だち達が意義を唱えた。
「は? なにぬるいこと言ってんの?」
「今が押しどきでしょ? ぬるいわ」
「糸師凜がバグモード入ってるんだよ? 今仕留めなくていつ仕留める」
「三人とも凜のこと小ばかにしてるでしょ」
顔良し、スタイル良し。クールで格好いいと評判の凜でもアンチは存在する。それが我が友たちである。どんな確率だ。まあ「こんなもんも分からねえのか? 脳みそ鍛えて出直してこい」とか普通に言うようになったからな凜は。そしてやっぱり前とのギャップについていけてない子とかもいるのだ。それは仕方ない。仕方ないけど凜に危害加えたらぶっ飛ばす。そんなスタンスで生きています。
「あれを彼氏にしたら絶対モラハラ野郎になるの確定してるのに」
「口悪くなったし舌打ちもするし態度も大きいけどいいところもあるんだよ」
「それDVに慣れた女がいう言葉だわ」
「君たち応援してるの? してないの?」
「応援しつつヤジ飛ばしてる」
「阪神ファンか」
まあアンチ自称しながら応援してもらえてるのはありがたいのかもしれない。……本当にそうか? 疑われる友情。
「応援するって決めてるからサッカーの邪魔はしたくないんだよ」
「あいつずっとサッカーしてるじゃん。一生サッカーしてそうじゃん。だったらつけ込むのいつですか? って話よ」
「ぐぬぬ、正論いいやがる……」
「だから今がチャンスって言ってるの」
「なんか今名前に腑抜けてるし普通にチャンスじゃん」
「腑抜けてる」
「腑抜けてるでしょ。あの鉄仮面なかったら絶対ニヤニヤしてるわあいつ」
「鉄仮面なら分からないのでは? あと喜怒哀楽の怒は激しいから鉄仮面ではないと思う」
「どうでもいいのよそんな話」
「ええー……」
すごいむちゃくちゃ言ってくるこの人たち。
「…………おい、いつまでその無駄話続けるつもりだ」
「許可制なんて知らなかったわ」
「誰にとったらいいのかしら」
「少なくとも糸師凜さまじゃないよねぇ」
ちなみに私と凜は隣の席同士だ。すごいバチバチしてる。三体一なのに眼力強すぎて負けてないな凜。
「凜、起きてたの?」
「寝かせる気なかっただろうが」
「まあ確かに声普通に大きかったね。ごめんね」
「事後みたいな会話するじゃんあんたら。どっちも女側だけど」
「げほっ!」
「凜をからかわないで!」
むせた凜の背中を撫でる。可哀想に。凜に下ネタの耐性があると思うなよ。男兄弟の冴はさっさとスペイン行っちゃったし、それからはサッカー一筋だったし。よしよし、と撫で続けてると私と友だち三人に交互に目線をやる凜。なんで友だちやってんだって疑われてる目だこれ。
「……おい」
「うん?」
「あれを彼氏にしたらって誰のことだ」
「けっこう最初から聞いてたんだね凜」
「誤魔化すな。言え」
「……はい?」
話の流れ的に凜以外いないけどもしかして他だと疑ってる?
「凜に決まってるでしょ?」
「……ならいい」
ぷいってした。でたぷいっ。最近の凜はあざといんだ。知ってた。
「~~~っ! 凜だいすき!」
「ふん」
当たり前だみたいな顔してる! 可愛い!
「自分がモラハラ野郎だって気づいてないみたいよ」
「あれのどこがいいんだか」
「てめーらには関係ねぇよ。俺達の問題だ」
「おいマウントとるな下まつげ」
「はっ」
「おい本当にこいつで良いの? ちゃんと考えてる?」
友だち達が何か言ってるけど凜が可愛くて聞こえて来なかった。今日も幸せ。
そうワクワクしていたのだけど凜は根っからのサッカー少年。生きてる時間サッカーの比重が大きい。恋愛の比重は極端といっていいほど少ないのだ。そもそもあるのかどうか。告白とか全部断ってるの知ってるし。凜に告ったやつ全部顔覚えてっからな。夜道に気をつけろ。
そんなわけで私達の関係は幼なじみ以上にはなっているが、恋人には満たしていない。そんな関係になった。凜さんもっと頑張ってと言い難いのが本音。サッカーやっているところも好きなんだし。彼曰わく戦場に変化したらしいけど。私にはその辺のさじ加減が分からないのでどこまで押せば押していいのか迷っている。
「凜ー今日も好きだよ」
「…………ふん」
顔赤らめてふん、なんて普通に可愛い。にこにこしちゃう。他の女子だったら「ぬるいこといってんじゃねぇ」だからな。ふふん。マウント女と呼んでくれ。
と、概ね満足してた私に友だち達が意義を唱えた。
「は? なにぬるいこと言ってんの?」
「今が押しどきでしょ? ぬるいわ」
「糸師凜がバグモード入ってるんだよ? 今仕留めなくていつ仕留める」
「三人とも凜のこと小ばかにしてるでしょ」
顔良し、スタイル良し。クールで格好いいと評判の凜でもアンチは存在する。それが我が友たちである。どんな確率だ。まあ「こんなもんも分からねえのか? 脳みそ鍛えて出直してこい」とか普通に言うようになったからな凜は。そしてやっぱり前とのギャップについていけてない子とかもいるのだ。それは仕方ない。仕方ないけど凜に危害加えたらぶっ飛ばす。そんなスタンスで生きています。
「あれを彼氏にしたら絶対モラハラ野郎になるの確定してるのに」
「口悪くなったし舌打ちもするし態度も大きいけどいいところもあるんだよ」
「それDVに慣れた女がいう言葉だわ」
「君たち応援してるの? してないの?」
「応援しつつヤジ飛ばしてる」
「阪神ファンか」
まあアンチ自称しながら応援してもらえてるのはありがたいのかもしれない。……本当にそうか? 疑われる友情。
「応援するって決めてるからサッカーの邪魔はしたくないんだよ」
「あいつずっとサッカーしてるじゃん。一生サッカーしてそうじゃん。だったらつけ込むのいつですか? って話よ」
「ぐぬぬ、正論いいやがる……」
「だから今がチャンスって言ってるの」
「なんか今名前に腑抜けてるし普通にチャンスじゃん」
「腑抜けてる」
「腑抜けてるでしょ。あの鉄仮面なかったら絶対ニヤニヤしてるわあいつ」
「鉄仮面なら分からないのでは? あと喜怒哀楽の怒は激しいから鉄仮面ではないと思う」
「どうでもいいのよそんな話」
「ええー……」
すごいむちゃくちゃ言ってくるこの人たち。
「…………おい、いつまでその無駄話続けるつもりだ」
「許可制なんて知らなかったわ」
「誰にとったらいいのかしら」
「少なくとも糸師凜さまじゃないよねぇ」
ちなみに私と凜は隣の席同士だ。すごいバチバチしてる。三体一なのに眼力強すぎて負けてないな凜。
「凜、起きてたの?」
「寝かせる気なかっただろうが」
「まあ確かに声普通に大きかったね。ごめんね」
「事後みたいな会話するじゃんあんたら。どっちも女側だけど」
「げほっ!」
「凜をからかわないで!」
むせた凜の背中を撫でる。可哀想に。凜に下ネタの耐性があると思うなよ。男兄弟の冴はさっさとスペイン行っちゃったし、それからはサッカー一筋だったし。よしよし、と撫で続けてると私と友だち三人に交互に目線をやる凜。なんで友だちやってんだって疑われてる目だこれ。
「……おい」
「うん?」
「あれを彼氏にしたらって誰のことだ」
「けっこう最初から聞いてたんだね凜」
「誤魔化すな。言え」
「……はい?」
話の流れ的に凜以外いないけどもしかして他だと疑ってる?
「凜に決まってるでしょ?」
「……ならいい」
ぷいってした。でたぷいっ。最近の凜はあざといんだ。知ってた。
「~~~っ! 凜だいすき!」
「ふん」
当たり前だみたいな顔してる! 可愛い!
「自分がモラハラ野郎だって気づいてないみたいよ」
「あれのどこがいいんだか」
「てめーらには関係ねぇよ。俺達の問題だ」
「おいマウントとるな下まつげ」
「はっ」
「おい本当にこいつで良いの? ちゃんと考えてる?」
友だち達が何か言ってるけど凜が可愛くて聞こえて来なかった。今日も幸せ。
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