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「風間が可愛いモグモグさせてるのなにあれ天使? 好物カツカレーなんて可愛すぎるもう風間のために美味しいカツの作り方もスパイスからのカレーも作れるようになっちゃった罪深すぎるあの犯罪者捕まえないとああ一人占めしたい風間のこと一人占めしたいぎゅーぎゅーしたいよ風間のことぎゅーぎゅーしたい照れてそっぽ向く風間可愛すぎるよ短髪黒髪可愛すぎるよ前髪短いの似合いすぎて鼻血出ちゃうよベビーなフェイスなのに目はキリリとしてるのなにそれギャップ萌? もう素敵過ぎるよ風間合法ショタ最高」
「よかったな」
木崎は短くそう返した。お経か? というくらいに所々聞き取れなかったが聞き取れたとしても木崎の人生には何のプラスにもならない。そもそもお経に対して失礼だった。欲に塗れた言葉の羅列と一緒にしてはいけない。
玉狛支部に接近禁止令が出た名前と木崎が会うのは主に学校か本部だった。ここは本部である。少し立ち寄っただけだったんだがな、と隣の人物に視線をやる。「一生養う心づもりはもう出来ている」前後の言葉を聞いていなかったから何故そんな台詞になったか木崎にはよく分からなかったが、彼女の顔は凛々しかった。改めて決意した、という顔をしていた。恐らく風間に言ったら「大きなお世話だ」とばっさり切られるだろうが。
同期かつ同級生という中々長い付き合いだから知っていることなのだが、彼女は昔からこうなのである。何を言っているんだと言われそうだが、本当にそうなのだ。「弟さんを私にください」十代半ばで好きになった相手の家族にこんな事を言える人間なんてそうはいない。まだ風間の心が自分に向いていないときだったにも関わらずだ。
当時は何度もふられていたというのに彼女が落ち込んでいる姿を木崎は一度も見たことがなかった。「本当に私のことが嫌いって目をするの! 可愛いの! 好き!」ちょっとレベルが高過ぎて理解が出来なかった。今も理解は出来ない。……出来ないが、何を言われても何をされても「好き」と言い続ける姿は凄いと思っている。もちろん風間が本気で嫌がっていたら周囲が止めただろうが、どんどん絆されていく光景を見て止めに入るのは野暮というやつで。
「うーん、風間が罪悪感を持たないように既成事実を持ちかける方法ってないかな」
「もっと端的にいえ」
「早く嫁いできてほしい」
風間が嫁ぐ側なのか、きっと全力で嫌がられるぞ。そもそも嫁ぐ云々の前に付き合うというクッションを挟まないのか。色々言いたいことはあったが、好きや愛してるを散々言われておきながら自分の方からは一向に返す様子がない男が歩いてきたので口を噤んだ。
その男をすぐさま発見し、「とりあえずストレートにこれ書いてって頼んでくるね」と紺色の紙を持って突撃しにいった友人。ロリショタ好きの性癖は自分の大切な後輩に悪影響なので控えてほしいが、彼女の歪んでいるようで真っ直ぐな恋は早く実を結べばいいと思っている。
だから早く素直になれ。
紙を見て一瞬固まり、我に返ったように握りつぶしたもう一人の友人に心の中でそう呟いた。
「よかったな」
木崎は短くそう返した。お経か? というくらいに所々聞き取れなかったが聞き取れたとしても木崎の人生には何のプラスにもならない。そもそもお経に対して失礼だった。欲に塗れた言葉の羅列と一緒にしてはいけない。
玉狛支部に接近禁止令が出た名前と木崎が会うのは主に学校か本部だった。ここは本部である。少し立ち寄っただけだったんだがな、と隣の人物に視線をやる。「一生養う心づもりはもう出来ている」前後の言葉を聞いていなかったから何故そんな台詞になったか木崎にはよく分からなかったが、彼女の顔は凛々しかった。改めて決意した、という顔をしていた。恐らく風間に言ったら「大きなお世話だ」とばっさり切られるだろうが。
同期かつ同級生という中々長い付き合いだから知っていることなのだが、彼女は昔からこうなのである。何を言っているんだと言われそうだが、本当にそうなのだ。「弟さんを私にください」十代半ばで好きになった相手の家族にこんな事を言える人間なんてそうはいない。まだ風間の心が自分に向いていないときだったにも関わらずだ。
当時は何度もふられていたというのに彼女が落ち込んでいる姿を木崎は一度も見たことがなかった。「本当に私のことが嫌いって目をするの! 可愛いの! 好き!」ちょっとレベルが高過ぎて理解が出来なかった。今も理解は出来ない。……出来ないが、何を言われても何をされても「好き」と言い続ける姿は凄いと思っている。もちろん風間が本気で嫌がっていたら周囲が止めただろうが、どんどん絆されていく光景を見て止めに入るのは野暮というやつで。
「うーん、風間が罪悪感を持たないように既成事実を持ちかける方法ってないかな」
「もっと端的にいえ」
「早く嫁いできてほしい」
風間が嫁ぐ側なのか、きっと全力で嫌がられるぞ。そもそも嫁ぐ云々の前に付き合うというクッションを挟まないのか。色々言いたいことはあったが、好きや愛してるを散々言われておきながら自分の方からは一向に返す様子がない男が歩いてきたので口を噤んだ。
その男をすぐさま発見し、「とりあえずストレートにこれ書いてって頼んでくるね」と紺色の紙を持って突撃しにいった友人。ロリショタ好きの性癖は自分の大切な後輩に悪影響なので控えてほしいが、彼女の歪んでいるようで真っ直ぐな恋は早く実を結べばいいと思っている。
だから早く素直になれ。
紙を見て一瞬固まり、我に返ったように握りつぶしたもう一人の友人に心の中でそう呟いた。