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「ダメだダメだダメだ逃げなくちゃダメだこのままじゃ欲望のままに行動してしまうっ……!」
「もう手遅れだけどね」
自分の右手を自分の左手で押さえる名前に冷たい目線を送る迅。この人揺るぎないなぁ……と思いながら名前の前に立ちふさがるよう立った木崎からの「何故こいつを連れてきた」という視線にヘラリと笑って返した。
「京介、小南。名前を押さえていろ」
「もう是非ともそうしてほしいなにそのロリショタたち可愛すぎる誘拐したい衝動が押さえられない」
「口も押さえておけ」
木崎の言葉に重い腰を上げ「名前さん気持ち悪いです」と呆れきった様子で名前を押さえ込む烏丸と「少しは落ちつきなさいよ!」と引きながらも名前の口元を押さえる小南。そして木崎の後ろで守られている遊真と千佳。それを離れた場所で冷や汗をかきながら見ている修。玉狛支部は混沌に包まれていた。
「千佳ちゃん大丈夫。おれたちがちゃんと押さえとくから」
「迅さんその人だれなの」
「本部所属のちょっと頭沸いてる変な人だ。中学生以下には基本的に優しいから色んな意味で」
「ちゅ、中学生以下“には”……?」
「突っ込んだらキリないぞ修」
師匠の言葉に視線をあちこちに動かす修。状況を理解しようとしたが無理だった。
「まぁいろいろアレな人だけど、困ったら頼るといいよ三人とも」
イヤ無理だろ、と軽い口調で言った迅に真っ直ぐ視線を送る木崎、烏丸、小南。玉狛に着いて早々に「ロリショタがいるッ!!!」と叫んだ人間をどう頼れというのだ。ちなみに名前が来ると前もって伝えておいたために宇佐美と陽太郎は外に散歩に行かせている。理由は言わずもがな。
「で、名前さん。こっちの三人は玉狛の新人。困ってたら助けてやってね」
「まふぁせて!!」
口を押さえられているにも関わらず力強く答えた名前。どこまでも揺るがない女であった。
ーーーこれが約四時間前の出来事である。
玉狛で力強く宣言した名前は今、苦境に立たされていた。
「ぐああぁあ図ったなぁ迅めぇえええ」
憎々しげに迅の名を呟く名前は両手で頭を押さえてどうすべきか必死に考えていた。その理由というのは、
「なんで風間がそっちにいるのぉおおお!!!」
「………」
名前の叫びに本気で嫌そうな顔をした風間。そして風間へ哀れみの視線を送るその他多数。
迅によって警戒地区へ連れ出された名前の前にやってきたのは遠征組であるトップチームと三輪隊。「風間だ! お帰り! いつ帰ったの!? お腹壊してない? 身長伸びてないよね? あーもうネイバー如きに遅れをとる風間じゃないけどショタ好きネイバーに風間が浚われたなんて想像しちゃって苛立ちと殺意で毎夜枕殴りっぱなしですっきり安眠してたよ!」「黙れ変態」「結局寝たのか」「枕濡らすんじゃなくて殴ったのか」「帰ってきて早々あの人の相手するの嫌なんだけど」と出会い頭に起きた出来事は割愛する。
「遊真くんがネイバー! ……なのはどうでもいいんだけどここで遊真くんを選ぶとなると風間と敵対することになるということで初代お気に入りショタの風間に嫌われるのだけは絶対に避けたいところ……!!」
「もう嫌われてる自覚ないのあの人」
「それがそうでもないんだよな菊地原……ってゴメン無駄口叩くの止めるからスコーピオン下ろして風間さん」
無言で殺気を放つ風間に両手を上げる太刀川。カオスだな……と小さく口に出したのは比較的常識人の三輪だった。ネイバーでもどうでもいい発言に思うことはあったのだが重度のロリショタ病の名前に何を言っても通じないと早々に悟り、口を挟むことはなかった。「秀次くん秀次くん秀次くん! 可愛いねぇ君のそのツンツンした目!! 態度も反抗的でなにそれツンデレですかツンデレの黄金比はねぇ7:3だよねぇ私の好みは8:2だけどね! 秀次くんのデレください!」と中学時代追いかけられたトラウマからでは決してない。そして基本的に高校生になったら早々に飽きるはずなのに未だに「秀次くん秀次くん!」と絡まれる三輪は普通に好かれていた。
「名前さん 今度遊真が名前さんと戦いたいって言ってたよ」
「なにそのご褒美……! ショタに手は出せないけど! 一方的にやられるだけどだけど! その状況美味しい!」
そう言って頬を染める名前。変態め……と害虫を見る目で睨みつける風間には気づかない。そんな風間にニヤニヤしながら話しかけるのは太刀川だった。全く懲りていない。
「風間さんいいのか? ショタネイバーに名前さんとられちゃうぜ」
「のしつけて贈りたいくらいだ」
「風間さんとデートしてるときにショタネイバー連れて来たらどうすんだ?」
「…………」
想像したのか更に眉間にシワを寄せる風間。容易に想像出来たのが腹が立つ。「今日は三人でデートしよう! ショタに挟まれてなにこれ天国ですか!」と愉悦に浸る名前が頭に浮かび舌打ちを漏らした。ちなみにデートと称しているが男女のあれとは若干異なり名前が一方的に風間をチヤホヤする行事のことをここでは意味している。それでも間に他人に入られるのは不愉快であることに違いはなかったが。
「……名字」
「なーに風間」
「…………頭撫でてやるからこっちに来い」
その瞬間、びゅん! と音を立てて走り風間へと飛びついた名前。身長差ゆえに少し足元がふらついた風間だったがそこは意地で持ちこたえた。
「か ざ ま が デ レ た !!」
「うるさい黙れ」
乱暴な口調と手つきで名前の頭を掻き回す風間。「今日は頭洗わない……!」と歓喜の声を上げる一方で「あれ犬と一緒の撫で方だよな」という疑問の声も上がった。
その後、風間側に名前も加勢した黒トリガー争奪戦だったが迅の黒トリガーにあえなく惨敗した。「風間になにしてんのこらぁああ!!」と怒り狂う名前の姿に「だから名前さん敵に回したくなかったんだ……」と疲れきった顔で言う迅。名前に邪魔される未来ばっかりだったため、先に布石として遊真と千佳に会わせたのに結局この結果だ。あの人本当に風間さん好きだなぁ……と迅は小さくボヤいた。
「もう手遅れだけどね」
自分の右手を自分の左手で押さえる名前に冷たい目線を送る迅。この人揺るぎないなぁ……と思いながら名前の前に立ちふさがるよう立った木崎からの「何故こいつを連れてきた」という視線にヘラリと笑って返した。
「京介、小南。名前を押さえていろ」
「もう是非ともそうしてほしいなにそのロリショタたち可愛すぎる誘拐したい衝動が押さえられない」
「口も押さえておけ」
木崎の言葉に重い腰を上げ「名前さん気持ち悪いです」と呆れきった様子で名前を押さえ込む烏丸と「少しは落ちつきなさいよ!」と引きながらも名前の口元を押さえる小南。そして木崎の後ろで守られている遊真と千佳。それを離れた場所で冷や汗をかきながら見ている修。玉狛支部は混沌に包まれていた。
「千佳ちゃん大丈夫。おれたちがちゃんと押さえとくから」
「迅さんその人だれなの」
「本部所属のちょっと頭沸いてる変な人だ。中学生以下には基本的に優しいから色んな意味で」
「ちゅ、中学生以下“には”……?」
「突っ込んだらキリないぞ修」
師匠の言葉に視線をあちこちに動かす修。状況を理解しようとしたが無理だった。
「まぁいろいろアレな人だけど、困ったら頼るといいよ三人とも」
イヤ無理だろ、と軽い口調で言った迅に真っ直ぐ視線を送る木崎、烏丸、小南。玉狛に着いて早々に「ロリショタがいるッ!!!」と叫んだ人間をどう頼れというのだ。ちなみに名前が来ると前もって伝えておいたために宇佐美と陽太郎は外に散歩に行かせている。理由は言わずもがな。
「で、名前さん。こっちの三人は玉狛の新人。困ってたら助けてやってね」
「まふぁせて!!」
口を押さえられているにも関わらず力強く答えた名前。どこまでも揺るがない女であった。
ーーーこれが約四時間前の出来事である。
玉狛で力強く宣言した名前は今、苦境に立たされていた。
「ぐああぁあ図ったなぁ迅めぇえええ」
憎々しげに迅の名を呟く名前は両手で頭を押さえてどうすべきか必死に考えていた。その理由というのは、
「なんで風間がそっちにいるのぉおおお!!!」
「………」
名前の叫びに本気で嫌そうな顔をした風間。そして風間へ哀れみの視線を送るその他多数。
迅によって警戒地区へ連れ出された名前の前にやってきたのは遠征組であるトップチームと三輪隊。「風間だ! お帰り! いつ帰ったの!? お腹壊してない? 身長伸びてないよね? あーもうネイバー如きに遅れをとる風間じゃないけどショタ好きネイバーに風間が浚われたなんて想像しちゃって苛立ちと殺意で毎夜枕殴りっぱなしですっきり安眠してたよ!」「黙れ変態」「結局寝たのか」「枕濡らすんじゃなくて殴ったのか」「帰ってきて早々あの人の相手するの嫌なんだけど」と出会い頭に起きた出来事は割愛する。
「遊真くんがネイバー! ……なのはどうでもいいんだけどここで遊真くんを選ぶとなると風間と敵対することになるということで初代お気に入りショタの風間に嫌われるのだけは絶対に避けたいところ……!!」
「もう嫌われてる自覚ないのあの人」
「それがそうでもないんだよな菊地原……ってゴメン無駄口叩くの止めるからスコーピオン下ろして風間さん」
無言で殺気を放つ風間に両手を上げる太刀川。カオスだな……と小さく口に出したのは比較的常識人の三輪だった。ネイバーでもどうでもいい発言に思うことはあったのだが重度のロリショタ病の名前に何を言っても通じないと早々に悟り、口を挟むことはなかった。「秀次くん秀次くん秀次くん! 可愛いねぇ君のそのツンツンした目!! 態度も反抗的でなにそれツンデレですかツンデレの黄金比はねぇ7:3だよねぇ私の好みは8:2だけどね! 秀次くんのデレください!」と中学時代追いかけられたトラウマからでは決してない。そして基本的に高校生になったら早々に飽きるはずなのに未だに「秀次くん秀次くん!」と絡まれる三輪は普通に好かれていた。
「名前さん 今度遊真が名前さんと戦いたいって言ってたよ」
「なにそのご褒美……! ショタに手は出せないけど! 一方的にやられるだけどだけど! その状況美味しい!」
そう言って頬を染める名前。変態め……と害虫を見る目で睨みつける風間には気づかない。そんな風間にニヤニヤしながら話しかけるのは太刀川だった。全く懲りていない。
「風間さんいいのか? ショタネイバーに名前さんとられちゃうぜ」
「のしつけて贈りたいくらいだ」
「風間さんとデートしてるときにショタネイバー連れて来たらどうすんだ?」
「…………」
想像したのか更に眉間にシワを寄せる風間。容易に想像出来たのが腹が立つ。「今日は三人でデートしよう! ショタに挟まれてなにこれ天国ですか!」と愉悦に浸る名前が頭に浮かび舌打ちを漏らした。ちなみにデートと称しているが男女のあれとは若干異なり名前が一方的に風間をチヤホヤする行事のことをここでは意味している。それでも間に他人に入られるのは不愉快であることに違いはなかったが。
「……名字」
「なーに風間」
「…………頭撫でてやるからこっちに来い」
その瞬間、びゅん! と音を立てて走り風間へと飛びついた名前。身長差ゆえに少し足元がふらついた風間だったがそこは意地で持ちこたえた。
「か ざ ま が デ レ た !!」
「うるさい黙れ」
乱暴な口調と手つきで名前の頭を掻き回す風間。「今日は頭洗わない……!」と歓喜の声を上げる一方で「あれ犬と一緒の撫で方だよな」という疑問の声も上がった。
その後、風間側に名前も加勢した黒トリガー争奪戦だったが迅の黒トリガーにあえなく惨敗した。「風間になにしてんのこらぁああ!!」と怒り狂う名前の姿に「だから名前さん敵に回したくなかったんだ……」と疲れきった顔で言う迅。名前に邪魔される未来ばっかりだったため、先に布石として遊真と千佳に会わせたのに結局この結果だ。あの人本当に風間さん好きだなぁ……と迅は小さくボヤいた。