この世界の端っこで
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タカナリにAIっぽくジムリーダーについて説明してって言うとスマホロトムを差し出された。
「ロトム、ジムリーダーってなに?」
『各地のスタジアムでチャレンジャーを待ち受けるジムチャレンジの関門の凄腕トレーナーたちのことロト!』
「キバナって何者?」
『8人いるジムリーダーの中でもトップの実力を持つトレーナーロト! その名もドラゴンストーム! チャンピオンダンデのライバルロト!』
「どのくらいすごいの?」
『キバナは他の地方ならチャンピオンになれるほどの実力のあるトレーナーロト!』
「やばい?」
『やばいロトね!』
「ねーちゃん、ロトムと話すのいいけど目立ってる」
タカナリにそう言われてハッとする。気づけばみんなこっちを見ていた。えへへと頭をかいてごまかした。キバナはそんな私を見て「仕方ねぇなあ」と言わんばかりに苦笑していた。
キバナの職業発覚。まさかのスクールの遠足で。聞いてない、聞いてないよキバナ。
「ねーちゃん、ジムリーダー知らないならカブさんも知らねーじゃんか。さっき適当に話してたな」
そういうのダメだぞ、と12歳にマジ説教される。すみませんでした。
「ねーちゃんどこの地方出身だよ。ジムリーダー知らないなんて」
「田舎育ちだっぺよ」
「急になまったんだけどこの人」
タカナリは12歳にして空気を読む達人なので私の適当なごまかしに「まあいいけどさ」と流してくれた。ありがたい。
ジムリーダーに湧くスクールの生徒達を落ちつかせた先生達は今回の遠足について説明してくれた。
基本的にチームに一人、ジムトレーナーの方もしくは先生方がついてワイルドエリアを回るらしい。その名も専属トレーナー。そして目標は専属トレーナーと一緒にポケモンを一匹捕まえること。
うげっとなった。私はバトル出来ないのにポケモンゲットなんて出来るわけがない。
「じゃあ専属トレーナーを発表するので静かに聞いてください。タカナリ、ナマエチーム。ジムリーダーキバナさん」
悲鳴が上がった。
「こら! 静かに!」
あちらこちらで「いいなー!」や「ずるいー!」や「サインほしい!」やら聞こえる。キバナは人気者らしい。そんな人気者は生徒達に手を振りながら私達の元へやってきた。そしてニヤリと笑う。
「よろしくなタカナリ。……ナマエ?」
このやろう、組み分けも知ってたな。
周囲にバレないようにこっそりキバナの足を踏んだ。
***
「エンジンシティのジムリーダーのカブさんが参加するのは分かるけど、なんでキバナさんがこの遠足に参加したんだ?」
「んー? トレーナーズスクールの先生に遠足やりますよーってお知らせもらってな。ダメ元で聞いてみたんだ」
「先生と知り合いなんだな」
知り合いっていうか私の保護者やってるから普通にお知らせの手紙読んだというか。
「タカナリはジムチャレンジやってるからもう何度もワイルドエリアに入ってるんだな?」
「はい」
「じゃあ目的のポケモンは決まってるのか?」
「オタマロを。ガーディとの相性補完にもなるしカブさん対策で入れておきたいんだ」
「いい選択だ。オタマロは……っとミロカロ湖の草むらだな。タカナリは決定だな……さて? ナマエはどうする?」
ぎくりと肩を揺らして気まずそうな顔を向けるとキバナは「おまえはなぁ」と言って頭をポンポン叩いてきた。進路がまだ決まってない学生気分です。そして先生ことキバナの言葉を緊張しながら待つ。
「どんなことがやりたい?」
「ん? ……どんなポケモンがほしいじゃなくて?」
タカナリはジムチャレンジで勝つって理由でポケモンを選んでいた。私もそうすべきじゃ? と頭をひねっていたらキバナは口角を上げた。
「オレ達のできないを手伝ってくれるのがポケモンだぜ。ナマエは何がやりたい? 何が出来ないんだ?」
「……私、は」
顔を空に向ける。初めて空を飛んだとき。こんなに空が広くて気持ちいいものなんて知らなかった。楽しいなんて思ってなかった。……もし、それを望んでいいのなら。
「空、飛びたいな」
キバナが見せてくれた景色をまた見たい。キバナに頼んだら喜んで見せてくれると思うけど、自分のポケモンと一緒に飛べたらきっとそれは楽しい。
私の言葉にキバナはにぱっと笑った。本当に嬉しそうに、笑った。
「じゃあ飛行タイプのポケモンだな。ワイルドエリアには飛行タイプが多くいるから回って探してみよう」
「……うん」
「飛行タイプはイワンコの岩タイプが弱点だ。バトルも有利に進められる」
ぐしゃ、と私の頭を撫でたキバナは挑発的に笑う。
「それにオレがついているからな」
任せておけ。
その言葉にひどく安心して自然と笑みが浮かんだ。
「うん」
「ロトム、ジムリーダーってなに?」
『各地のスタジアムでチャレンジャーを待ち受けるジムチャレンジの関門の凄腕トレーナーたちのことロト!』
「キバナって何者?」
『8人いるジムリーダーの中でもトップの実力を持つトレーナーロト! その名もドラゴンストーム! チャンピオンダンデのライバルロト!』
「どのくらいすごいの?」
『キバナは他の地方ならチャンピオンになれるほどの実力のあるトレーナーロト!』
「やばい?」
『やばいロトね!』
「ねーちゃん、ロトムと話すのいいけど目立ってる」
タカナリにそう言われてハッとする。気づけばみんなこっちを見ていた。えへへと頭をかいてごまかした。キバナはそんな私を見て「仕方ねぇなあ」と言わんばかりに苦笑していた。
キバナの職業発覚。まさかのスクールの遠足で。聞いてない、聞いてないよキバナ。
「ねーちゃん、ジムリーダー知らないならカブさんも知らねーじゃんか。さっき適当に話してたな」
そういうのダメだぞ、と12歳にマジ説教される。すみませんでした。
「ねーちゃんどこの地方出身だよ。ジムリーダー知らないなんて」
「田舎育ちだっぺよ」
「急になまったんだけどこの人」
タカナリは12歳にして空気を読む達人なので私の適当なごまかしに「まあいいけどさ」と流してくれた。ありがたい。
ジムリーダーに湧くスクールの生徒達を落ちつかせた先生達は今回の遠足について説明してくれた。
基本的にチームに一人、ジムトレーナーの方もしくは先生方がついてワイルドエリアを回るらしい。その名も専属トレーナー。そして目標は専属トレーナーと一緒にポケモンを一匹捕まえること。
うげっとなった。私はバトル出来ないのにポケモンゲットなんて出来るわけがない。
「じゃあ専属トレーナーを発表するので静かに聞いてください。タカナリ、ナマエチーム。ジムリーダーキバナさん」
悲鳴が上がった。
「こら! 静かに!」
あちらこちらで「いいなー!」や「ずるいー!」や「サインほしい!」やら聞こえる。キバナは人気者らしい。そんな人気者は生徒達に手を振りながら私達の元へやってきた。そしてニヤリと笑う。
「よろしくなタカナリ。……ナマエ?」
このやろう、組み分けも知ってたな。
周囲にバレないようにこっそりキバナの足を踏んだ。
***
「エンジンシティのジムリーダーのカブさんが参加するのは分かるけど、なんでキバナさんがこの遠足に参加したんだ?」
「んー? トレーナーズスクールの先生に遠足やりますよーってお知らせもらってな。ダメ元で聞いてみたんだ」
「先生と知り合いなんだな」
知り合いっていうか私の保護者やってるから普通にお知らせの手紙読んだというか。
「タカナリはジムチャレンジやってるからもう何度もワイルドエリアに入ってるんだな?」
「はい」
「じゃあ目的のポケモンは決まってるのか?」
「オタマロを。ガーディとの相性補完にもなるしカブさん対策で入れておきたいんだ」
「いい選択だ。オタマロは……っとミロカロ湖の草むらだな。タカナリは決定だな……さて? ナマエはどうする?」
ぎくりと肩を揺らして気まずそうな顔を向けるとキバナは「おまえはなぁ」と言って頭をポンポン叩いてきた。進路がまだ決まってない学生気分です。そして先生ことキバナの言葉を緊張しながら待つ。
「どんなことがやりたい?」
「ん? ……どんなポケモンがほしいじゃなくて?」
タカナリはジムチャレンジで勝つって理由でポケモンを選んでいた。私もそうすべきじゃ? と頭をひねっていたらキバナは口角を上げた。
「オレ達のできないを手伝ってくれるのがポケモンだぜ。ナマエは何がやりたい? 何が出来ないんだ?」
「……私、は」
顔を空に向ける。初めて空を飛んだとき。こんなに空が広くて気持ちいいものなんて知らなかった。楽しいなんて思ってなかった。……もし、それを望んでいいのなら。
「空、飛びたいな」
キバナが見せてくれた景色をまた見たい。キバナに頼んだら喜んで見せてくれると思うけど、自分のポケモンと一緒に飛べたらきっとそれは楽しい。
私の言葉にキバナはにぱっと笑った。本当に嬉しそうに、笑った。
「じゃあ飛行タイプのポケモンだな。ワイルドエリアには飛行タイプが多くいるから回って探してみよう」
「……うん」
「飛行タイプはイワンコの岩タイプが弱点だ。バトルも有利に進められる」
ぐしゃ、と私の頭を撫でたキバナは挑発的に笑う。
「それにオレがついているからな」
任せておけ。
その言葉にひどく安心して自然と笑みが浮かんだ。
「うん」