▼お遊戯会
「王子さま役だねきょーすけ」
「うん…」
「主役なのにめちゃくちゃ嫌そうだね」
「だって目立つし、お姫さまが……なんで名前は木の役なの」
「一番身近なそんざいが木だったから。たぶん誰よりも成りきれると思う」
「………。王子さましたくない」
「きょーすけ目立つの嫌いだもんね。よし、きょーすけが王子さましてるときはわたしが強風に負けそうになる木を演じてきょーすけより目立ってあげるね」
「怒られるよ」

▼怒られた
「ううう、かにえせんせーに怒られた…きょーすけなぐさめて。頭なでて」
「うん」
「…あ、そこもうちょっと強く」
「ここ？」
「たまりませんな」
「それはよかった」
「怒られたことなんかどうでもよくなってきた」
「それはだめだと思う」

▼お昼寝
「きょーすけ、お昼寝ぬけだして遊ぼーよ」
「ええ…ねむい……」
「おーきーてー」
「…………」
「きょーすけ寝ちゃった？…うーん、じゃあタカシくんと遊ぶ」
「………おきるからふたりで遊ぼう」
（2016/12/26）