番外編
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「赤吉さん黒山くんおいでー!」
「ぐわ!」「ばう!」
「………」
じゃれあう三人(? )に烏丸は頭を押さえた。
防衛任務が被り、その後も特に用はないと言ったナマエ。そして任務が終わったらご飯に行く約束をこぎ着けた烏丸。任務が終わり本部へ顔を出したナマエと烏丸を待っていたのは二体のラービットだった。
「メンテナンス終わったのかぁ心なしか前よりイケメンだよ!」
そう言って黒色のラービットに飛びついたナマエ。その後ろで寂しそうに鳴いた赤色のラービット。それに気づいたナマエは「赤吉さんは可愛くなったよ!」とハグ。なんだこの茶番、と冷たい視線を送る烏丸。
完全に自分との用事を忘れているナマエにため息をついた。いつもよりトントン拍子に事が進むなと油断していたせいか。そして必ず邪魔が入るのは何故か、と考え出す烏丸。自分の運が悪いのかナマエのトラブルメーカー体質のせいか。……どっちもだな。
ラービット達に高い高いをしてもらっているナマエはだいぶ楽しそうだった。すると相変わらず半袖姿の冬島が現れる。遊んでいるナマエ達に声をかけた。
「おーい赤吉、黒山。ナマエの気配察してラボから逃げ出しやがって。おまえら最終メンテナンス終わってないだろ」
「ばう……」「ぐわ……」
「えぇ……もう終わり?」
「さっき赤吉につけたミサイル機能が暴発してもいいならいいぞ」
「はい、さっさと冬島さんの所へ帰りなさい」
すぐさま手のひらを返したナマエ。なんて機能つけてんだと突っ込みたかったがラービット達を引き取ってくれるならもう何でもよかった。泣く泣く別れた三人(? )にホッとしながら「行きましょうか」と声をかけた。
「うぅ……寂しい……」
ラービット達がいなくなって明らかにテンションの下がったナマエに烏丸のテンションも若干下がる。機械以下か……と声に出そうとして止める。賢明な判断だった。
「別にまた会えるでしょ」
「しょっちゅうラボに顔出してたら技術者たちに「邪魔っ!」って追い出された」
私の赤吉さんと黒山くんなのに……と恨めしそうにボヤくナマエ。恋人を切望する女のような台詞だと思い、それ以上考えることを止めた。これまた賢明な判断である。話を切り換えようと何が食べたいか質問する烏丸。
「食堂……んー蕎麦かなぁ」
「ああ、忘れてた。外に食べに行きましょう」
「なんで」
「そんな気分なので」
烏丸の言葉に「気分なら仕方ないわ」と何を食べるか考え出すナマエ。単純でよかった。意味が分からないくらい人脈があるナマエと食堂で食事なんかして邪魔が入らないわけがない。この間なんか本部直属の通信室の人間と口論していた。二十以上年上の人間と何を言い争うことがあるのか。意味が分からない。
それに二人でいるところを見られても周囲から何も思われないのも少し不満だった。自分は分かりやすく態度に出しているはずなのに周りも、言うまでもなくナマエも下心も何も察しようとしない。「京介~師匠の介護中か?」「おまえも大変だなー」「無理やり付き合うことはない」「ブン殴るぞ」「………」いつもこんな感じである。出水も米屋もついでに三輪も普段鋭いくせに何も分かっていなかった。殆どの人間がこういった反応を見せる。外堀を埋める以前の問題だった。
「んー……中華食べたい」
「蕎麦じゃなくていいんすか」
「麺と餃子が食べたい。チャーハンも」
「分かりました」
「チャーハン半分しよ」
「………分かりました」
そして唐突にこう言ったことを言ってくるので反応に困るのだ。もともとの性格故か、こうやって甘えられることなんてほぼない。これを甘えととるのはもちろん烏丸だけだが。諏訪辺りだったら「我が儘言ってんじゃねえ!」と一掃するだろう。大体の人間がこういった反応だろう。だがそこはなんたらの弱みと言うべきか。
「豚骨か味噌か……」
「……半分こしますか?」
「神かおまえ」
じゃあ烏丸が味噌ね、と嬉しそうに話すナマエ。俺が味噌なのか、と思いつつ「分かりました」と烏丸は返した。
「ぐわ!」「ばう!」
「………」
じゃれあう三人(? )に烏丸は頭を押さえた。
防衛任務が被り、その後も特に用はないと言ったナマエ。そして任務が終わったらご飯に行く約束をこぎ着けた烏丸。任務が終わり本部へ顔を出したナマエと烏丸を待っていたのは二体のラービットだった。
「メンテナンス終わったのかぁ心なしか前よりイケメンだよ!」
そう言って黒色のラービットに飛びついたナマエ。その後ろで寂しそうに鳴いた赤色のラービット。それに気づいたナマエは「赤吉さんは可愛くなったよ!」とハグ。なんだこの茶番、と冷たい視線を送る烏丸。
完全に自分との用事を忘れているナマエにため息をついた。いつもよりトントン拍子に事が進むなと油断していたせいか。そして必ず邪魔が入るのは何故か、と考え出す烏丸。自分の運が悪いのかナマエのトラブルメーカー体質のせいか。……どっちもだな。
ラービット達に高い高いをしてもらっているナマエはだいぶ楽しそうだった。すると相変わらず半袖姿の冬島が現れる。遊んでいるナマエ達に声をかけた。
「おーい赤吉、黒山。ナマエの気配察してラボから逃げ出しやがって。おまえら最終メンテナンス終わってないだろ」
「ばう……」「ぐわ……」
「えぇ……もう終わり?」
「さっき赤吉につけたミサイル機能が暴発してもいいならいいぞ」
「はい、さっさと冬島さんの所へ帰りなさい」
すぐさま手のひらを返したナマエ。なんて機能つけてんだと突っ込みたかったがラービット達を引き取ってくれるならもう何でもよかった。泣く泣く別れた三人(? )にホッとしながら「行きましょうか」と声をかけた。
「うぅ……寂しい……」
ラービット達がいなくなって明らかにテンションの下がったナマエに烏丸のテンションも若干下がる。機械以下か……と声に出そうとして止める。賢明な判断だった。
「別にまた会えるでしょ」
「しょっちゅうラボに顔出してたら技術者たちに「邪魔っ!」って追い出された」
私の赤吉さんと黒山くんなのに……と恨めしそうにボヤくナマエ。恋人を切望する女のような台詞だと思い、それ以上考えることを止めた。これまた賢明な判断である。話を切り換えようと何が食べたいか質問する烏丸。
「食堂……んー蕎麦かなぁ」
「ああ、忘れてた。外に食べに行きましょう」
「なんで」
「そんな気分なので」
烏丸の言葉に「気分なら仕方ないわ」と何を食べるか考え出すナマエ。単純でよかった。意味が分からないくらい人脈があるナマエと食堂で食事なんかして邪魔が入らないわけがない。この間なんか本部直属の通信室の人間と口論していた。二十以上年上の人間と何を言い争うことがあるのか。意味が分からない。
それに二人でいるところを見られても周囲から何も思われないのも少し不満だった。自分は分かりやすく態度に出しているはずなのに周りも、言うまでもなくナマエも下心も何も察しようとしない。「京介~師匠の介護中か?」「おまえも大変だなー」「無理やり付き合うことはない」「ブン殴るぞ」「………」いつもこんな感じである。出水も米屋もついでに三輪も普段鋭いくせに何も分かっていなかった。殆どの人間がこういった反応を見せる。外堀を埋める以前の問題だった。
「んー……中華食べたい」
「蕎麦じゃなくていいんすか」
「麺と餃子が食べたい。チャーハンも」
「分かりました」
「チャーハン半分しよ」
「………分かりました」
そして唐突にこう言ったことを言ってくるので反応に困るのだ。もともとの性格故か、こうやって甘えられることなんてほぼない。これを甘えととるのはもちろん烏丸だけだが。諏訪辺りだったら「我が儘言ってんじゃねえ!」と一掃するだろう。大体の人間がこういった反応だろう。だがそこはなんたらの弱みと言うべきか。
「豚骨か味噌か……」
「……半分こしますか?」
「神かおまえ」
じゃあ烏丸が味噌ね、と嬉しそうに話すナマエ。俺が味噌なのか、と思いつつ「分かりました」と烏丸は返した。