本編
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迅さんと遊真に人型ネイバーを任せ修とC級を引き連れていると突如開いた門。そこからは七体のラービットが現れた。
「凌ぐぞオサム」
「はい!!」
エスクードで一体止めて別の道から基地へ向かう。向かってくる六体を警戒しながら走っているとラービットが上から砲撃された。そして現れた緑川と米屋先輩がラービットに攻撃する。
「よー京介 先輩が助太刀してやるぜ。泣いて感謝しろよ」
そう言って出水先輩は俺の横につく。さっきのは出水先輩の攻撃だったようだ。性格は何とも言えないがこの人の腕は信頼出来る。
「泣かないすけど感謝しますよ。C級を逃がします、迅さんの指示です。それとナマエさんどこにいるか分かりますか」
「は? 師匠?」
アステロイドを構えた出水先輩は急に出てきた名前に気の抜けたような声を出した。
「あの人だったらB級合同部隊だろ」
「こっちに応援に向かってたらしいですけど途中で本部と連絡が途絶えたようです」
「何やってんだバカ師匠!」
出水先輩は額に青筋を浮かべている。心配よりも怒りがくるのがこの師弟関係のよく分からないところだ。そして出水先輩もナマエさんの行方を知らないとなると少し焦りが出てくる。
『今回の戦いで鍵を握るのはナマエだ』
戦いの前にそう言っていた迅さん。つまりナマエさんはこの戦況において重要なポジションにいるということだ。それなのにあの人の姿はない。緊急脱出したという連絡もない。……捕まったのか、いや、あの人は特殊な強さはないが弱くもない。昔からボーダーに所属していたのもあって、戦場には慣れている。簡単に捕まるはずがない。
……どこにいったんだ。
戦いに集中しなくてはいけないのに余計な気持ちが見え隠れする。今は、忘れろ。
「げ、なんでこんなにぴょこ耳たちいんの」
そうだ、何時もこんな風に唐突に現れるんだ。心配はいらない。……………。
「………ナマエ、さん……?」
「なんだい烏丸さん」
ケロッとした顔で俺の方を振り返るナマエさん。状況が状況なだけにのんびり話す余裕はないため、これが終わったら文句を言ってやろうと心に決めた。
息をひとつ吐き、気持ちを落ち着かせる。そしてやっと状況が変化していたことに気づく。どれだけ焦ってたんだと自分に突っ込みつつも目の前の信じられない光景に言葉を失った。
****
黒トリガーが現れた上に緑川が緊急脱出。新型の相手もしなきゃいけねーのにそこに現れたのは……
「鳥に魚に……トカゲ!? なんだここは動物園か!」
新型二体を後ろに引き連れた師匠。なんであんたはこんなにタイミング悪いんだよッ!! そう怒鳴ろうとしたときだった。
「はい、やっちゃって赤吉さん」
「ぐわ」
師匠は軽い口調で後ろの新型に話しかけた。そして新型は師匠の言葉に片腕を挙げ、師匠とハイタッチ。……………は?
「はい黒山くんも頑張ってー」
「ばう」
そしてもう一体も師匠とハイタッチ。そして二体して他のラービットに突撃していった。…………今のなんだ。
師匠に状況説明を求めようと必死に視線を送る。そしておれの視線に気づいた師匠は戦場に場違いなキラキラした目で口を開いた。
「私無機物に好かれるサイドエフェクト持ってたみたい!」
もうだれかこの人回収してくれ
***
さかのぼること十分前。二体のぴょこ耳と必死に戦っていると、無情にもさらに二体増えた。これオワタ。といつ緊急脱出してやろうかと目論んでいると最初に戦っていた二体が突然咆哮を上げた。ご乱心だ……! とビビっていると二体は私をスルーし、やってきた二体をボコ殴りしだした。
……え、きみら仲間でしょ……? と私が戸惑うほど遠慮もなにもなかった。その間に逃げておけばよかったのになぜか最後まで見入ってた私。その結果、
「なんか懐かれた!」
「最後アバウトすぎんだろ!」
そう言われてもそれしか言いようがない。あの二体を倒した後、ジーッと私を見てきた赤ぴょこと黒ぴょこ。「褒めて! 褒めて!」と言わんばかりに見てくるので近づいて頭? を撫でてみると身体を左右に振って喜んでいた。表情はないはずなのになぜか嬉しそうに笑っている気がした。可愛いと思ってしまった私はもうダメなのかもしれない。
「故障か……いや違う、これは一体……」
不可解だと言わんばかりの顔をする黒トリガーのネイバー。あちらも理解していないらしい。まあ、ああ言ったけどサイドエフェクトなわけないよね。そんなのあったらトリオン兵無双できるよ。そう思いながら地面に膝をついている出水に視線をやる。
「てかなんであんた地面に這いつくばってんの」
「立てねえんだよバカ師匠!」
「会話する余裕があるのか?」
「「!!」」
鳥が私たちに向かって飛んでくる。これ攻撃してくんの!? と内心驚きながらハウンドで全て落とす。
「ほう……そちらもなかなかいい腕だ」
「ほ、褒められたんだけどどうしよう」
「師匠マジで黙れ。あれに触んなよ、キューブにされる」
なんだその能力。
チラッと出水の足を見るとふにゃふにゃになっていた。なるほど……めんどくさい能力だ。全部撃ち落とすしかないじゃんか。
内心舌打ちし、飛んできた鳥に再びハウンドを使う。黒トリガーと撃ち合い状態だ。こんなの続けてたらトリオン切れるわ!
すると鳥の中からハウンドをすり抜けるように小さい物体が飛んで来た。動けない出水の前にシールドを出すがそのまますり抜けていった。は!? となりつつ反射的に庇う。「こいつはシールドきかねーんだよ!」と出水。早くいって。エスクード出せば良かった。
「うわ、蜂に刺された」
そんな細かくも出来るのか。せこい。シールド抜けるとかせこい。片腕が使えない私、立てないプラス片腕の出水。修くん達が基地に入る……いやせめて基地の近くまで逃がさないといけないのにこの状態。結構やばいなぁ……と心の中でボヤくとインカムが繋げられた。
《ナマエ、出水くん周囲の建物を破壊して》
インカム越しに聞こえる声はよく知っている相手のもので。蓮さまぁあああ!!! と叫ばなかった自分を誉めてやりたい。
出水とメテオラで建物を壊す。黒トリガーも巻き込めたらよかったけどさすがに無理だった。
「目の付け所はよかったが俺を生き埋めにするには少々ガレキが足りなかったな」
「あらら……もっとビルとかあるとこだったらなぁ…………なんちゃって」
相変わらず性格悪いな、と思いつつ口角を上げる。黒トリガーの腹に見事に銃弾が入った。当真か奈良坂か知らないけどあとで飴ちゃんやろう。
そしてあの傷ならトリオンはガンガン漏れる。よーし後はあの魚だ。
「行くぞ弾バカ」
「分かってるっつのアホ師匠。スタミナ勝負といこうか」
出水とアステロイドで魚を攻撃する。スナイパー組は魚の隙間を抜けて黒トリガーに銃弾を当てた。「当てんのかよ! 変態だな!」という出水の言葉を全面的に同意する。あと少しで倒せると再びアステロイドを撃とうとしたそのときだった。
「ホントムカつく面だね」
その言葉を最後に私の意識は飛び、気づけばB級のオペレータールームにいた。その理由はひとつ。緊急脱出したのだ。
「…………」
なにが起きた。てか悪口言われた気がする。
「凌ぐぞオサム」
「はい!!」
エスクードで一体止めて別の道から基地へ向かう。向かってくる六体を警戒しながら走っているとラービットが上から砲撃された。そして現れた緑川と米屋先輩がラービットに攻撃する。
「よー京介 先輩が助太刀してやるぜ。泣いて感謝しろよ」
そう言って出水先輩は俺の横につく。さっきのは出水先輩の攻撃だったようだ。性格は何とも言えないがこの人の腕は信頼出来る。
「泣かないすけど感謝しますよ。C級を逃がします、迅さんの指示です。それとナマエさんどこにいるか分かりますか」
「は? 師匠?」
アステロイドを構えた出水先輩は急に出てきた名前に気の抜けたような声を出した。
「あの人だったらB級合同部隊だろ」
「こっちに応援に向かってたらしいですけど途中で本部と連絡が途絶えたようです」
「何やってんだバカ師匠!」
出水先輩は額に青筋を浮かべている。心配よりも怒りがくるのがこの師弟関係のよく分からないところだ。そして出水先輩もナマエさんの行方を知らないとなると少し焦りが出てくる。
『今回の戦いで鍵を握るのはナマエだ』
戦いの前にそう言っていた迅さん。つまりナマエさんはこの戦況において重要なポジションにいるということだ。それなのにあの人の姿はない。緊急脱出したという連絡もない。……捕まったのか、いや、あの人は特殊な強さはないが弱くもない。昔からボーダーに所属していたのもあって、戦場には慣れている。簡単に捕まるはずがない。
……どこにいったんだ。
戦いに集中しなくてはいけないのに余計な気持ちが見え隠れする。今は、忘れろ。
「げ、なんでこんなにぴょこ耳たちいんの」
そうだ、何時もこんな風に唐突に現れるんだ。心配はいらない。……………。
「………ナマエ、さん……?」
「なんだい烏丸さん」
ケロッとした顔で俺の方を振り返るナマエさん。状況が状況なだけにのんびり話す余裕はないため、これが終わったら文句を言ってやろうと心に決めた。
息をひとつ吐き、気持ちを落ち着かせる。そしてやっと状況が変化していたことに気づく。どれだけ焦ってたんだと自分に突っ込みつつも目の前の信じられない光景に言葉を失った。
****
黒トリガーが現れた上に緑川が緊急脱出。新型の相手もしなきゃいけねーのにそこに現れたのは……
「鳥に魚に……トカゲ!? なんだここは動物園か!」
新型二体を後ろに引き連れた師匠。なんであんたはこんなにタイミング悪いんだよッ!! そう怒鳴ろうとしたときだった。
「はい、やっちゃって赤吉さん」
「ぐわ」
師匠は軽い口調で後ろの新型に話しかけた。そして新型は師匠の言葉に片腕を挙げ、師匠とハイタッチ。……………は?
「はい黒山くんも頑張ってー」
「ばう」
そしてもう一体も師匠とハイタッチ。そして二体して他のラービットに突撃していった。…………今のなんだ。
師匠に状況説明を求めようと必死に視線を送る。そしておれの視線に気づいた師匠は戦場に場違いなキラキラした目で口を開いた。
「私無機物に好かれるサイドエフェクト持ってたみたい!」
もうだれかこの人回収してくれ
***
さかのぼること十分前。二体のぴょこ耳と必死に戦っていると、無情にもさらに二体増えた。これオワタ。といつ緊急脱出してやろうかと目論んでいると最初に戦っていた二体が突然咆哮を上げた。ご乱心だ……! とビビっていると二体は私をスルーし、やってきた二体をボコ殴りしだした。
……え、きみら仲間でしょ……? と私が戸惑うほど遠慮もなにもなかった。その間に逃げておけばよかったのになぜか最後まで見入ってた私。その結果、
「なんか懐かれた!」
「最後アバウトすぎんだろ!」
そう言われてもそれしか言いようがない。あの二体を倒した後、ジーッと私を見てきた赤ぴょこと黒ぴょこ。「褒めて! 褒めて!」と言わんばかりに見てくるので近づいて頭? を撫でてみると身体を左右に振って喜んでいた。表情はないはずなのになぜか嬉しそうに笑っている気がした。可愛いと思ってしまった私はもうダメなのかもしれない。
「故障か……いや違う、これは一体……」
不可解だと言わんばかりの顔をする黒トリガーのネイバー。あちらも理解していないらしい。まあ、ああ言ったけどサイドエフェクトなわけないよね。そんなのあったらトリオン兵無双できるよ。そう思いながら地面に膝をついている出水に視線をやる。
「てかなんであんた地面に這いつくばってんの」
「立てねえんだよバカ師匠!」
「会話する余裕があるのか?」
「「!!」」
鳥が私たちに向かって飛んでくる。これ攻撃してくんの!? と内心驚きながらハウンドで全て落とす。
「ほう……そちらもなかなかいい腕だ」
「ほ、褒められたんだけどどうしよう」
「師匠マジで黙れ。あれに触んなよ、キューブにされる」
なんだその能力。
チラッと出水の足を見るとふにゃふにゃになっていた。なるほど……めんどくさい能力だ。全部撃ち落とすしかないじゃんか。
内心舌打ちし、飛んできた鳥に再びハウンドを使う。黒トリガーと撃ち合い状態だ。こんなの続けてたらトリオン切れるわ!
すると鳥の中からハウンドをすり抜けるように小さい物体が飛んで来た。動けない出水の前にシールドを出すがそのまますり抜けていった。は!? となりつつ反射的に庇う。「こいつはシールドきかねーんだよ!」と出水。早くいって。エスクード出せば良かった。
「うわ、蜂に刺された」
そんな細かくも出来るのか。せこい。シールド抜けるとかせこい。片腕が使えない私、立てないプラス片腕の出水。修くん達が基地に入る……いやせめて基地の近くまで逃がさないといけないのにこの状態。結構やばいなぁ……と心の中でボヤくとインカムが繋げられた。
《ナマエ、出水くん周囲の建物を破壊して》
インカム越しに聞こえる声はよく知っている相手のもので。蓮さまぁあああ!!! と叫ばなかった自分を誉めてやりたい。
出水とメテオラで建物を壊す。黒トリガーも巻き込めたらよかったけどさすがに無理だった。
「目の付け所はよかったが俺を生き埋めにするには少々ガレキが足りなかったな」
「あらら……もっとビルとかあるとこだったらなぁ…………なんちゃって」
相変わらず性格悪いな、と思いつつ口角を上げる。黒トリガーの腹に見事に銃弾が入った。当真か奈良坂か知らないけどあとで飴ちゃんやろう。
そしてあの傷ならトリオンはガンガン漏れる。よーし後はあの魚だ。
「行くぞ弾バカ」
「分かってるっつのアホ師匠。スタミナ勝負といこうか」
出水とアステロイドで魚を攻撃する。スナイパー組は魚の隙間を抜けて黒トリガーに銃弾を当てた。「当てんのかよ! 変態だな!」という出水の言葉を全面的に同意する。あと少しで倒せると再びアステロイドを撃とうとしたそのときだった。
「ホントムカつく面だね」
その言葉を最後に私の意識は飛び、気づけばB級のオペレータールームにいた。その理由はひとつ。緊急脱出したのだ。
「…………」
なにが起きた。てか悪口言われた気がする。