本編
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食堂でばったり会った太刀川さん。関わりたくなかったが、昼飯奢りの言葉により同じテーブルで食事中。さすが一番高い定食は美味しい。味噌汁を啜る私の前では太刀川さんが餅を食べている。餅持参かよ……。
「どこで焼いたのそれ」
「技術部」
「太刀川さんの餅焼くためにあの人たちは働いてるんじゃないと思う」
てかこの間餅を喉に詰まらせて生死の境をさ迷ったのにまだ食べるのか。
太刀川さんの飽くなき執念に引いてると警報の音が鳴り響く。どんまい任務中のやつら、と思っていると警報音がやけに多いことに気づく。ん? とほぼ同時に餅を伸ばして食べる太刀川さんと首を傾げる。そのときアナウンスが入った。
《多数のゲートが発生! 任務中の部隊はオペレーターの指示に従って展開! トリオン兵を撃滅せよ!! 一匹たりとも警戒区域から出すな!! 》
忍田さんの指示に顔を引きつらせる私とは反対に太刀川さんは目を輝かせた。ご飯中にくるなんて礼儀がなってない。
****
「つーかなんでおまえ基地にいたんだよ。今日非番だろ」
「太刀川さんこそ」
「俺は忍田さんに単位のことで呼び出しだ」
「相変わらず戦闘以外ポンコツだな」
「うるせえ、おまえはなんでだよ」
「城戸さんにラウンジの非常扉壊したのバレたから呼ばれた」
「人のこと言えねえじゃねえか」
つまりどっちも説教組だった。太刀川さんと同レベルなのが気に入らない。そして今回太刀川さんと臨時のチームを組むことになった。すごく嫌だ。この人好き勝手突っ込んで行くんだもん。
忍田さんの命令で私と太刀川さんは待機させられていた。そのせいでさっきからうずうずしている太刀川さん。どんだけ戦いたいんだよ。準備運動しようぜ、とアホなことをぬかす太刀川さんに本部にいる忍田さんにやっぱりこの人と一緒は嫌です、と通信を入れようとしたときだった。
「ぬおっ!?」
「……この揺れは」
突如基地が大きな音を立てて揺れ動いた。顔打った。
顔を押さえる私をおいて太刀川さんは本部と連絡を取ってるみたいだった。しかし通信が乱れて繋がらないらしい。鬼怒田さんと冬島さん仕事して。
「おい屋上いくぞ。基地が攻撃されている」
「はいよ」
鼻を押さえて屋上まで駆け上がる。曲がったらどうしてくれるネイバーめ。
《慶、ナマエ! 聞こえるか》
「聞こえてるよー」
「もうすぐ屋上につく。全部倒せばいいんだろ?」
そう言って楽しそうに笑う太刀川さんの顔が見えた。もうやだこの戦闘狂。
屋上に着くとそこには無駄にデカいトリオン兵が三体。
「なんじゃあれ初めてみた」
「この間現れた新型だろ。木虎が倒した」
「空飛ぶムカデ」
「やめろ」
「略してソムデ」
「やめろ! ……いくぞ」
太刀川さんは両手に弧月を構えて走り出す。ソムデの装甲厚そうだな……。通信を太刀川隊の柚宇ちゃんに繋げる。
「柚宇ちゃーん。あいつの装甲弱いとこ教えてちょ」
《はいはーい。イルガーは右翼前方後方にある羽辺り。自爆モードになったら頑丈になるから早めに墜としてねー》
「げ、あいつ自爆すんの?」
めんどくさい、と心でボヤいてバイパーとメテオラを作る。そして合成させる。
「トマホーク」
まずは羽から落とそう。
ソムデの羽四つに向けてトマホークを撃つ。ぎりぎりまで落として上から集中砲火しよっかな。……あ、一個外した。てか太刀川さんの方向に落ちてってるわ。
「ごめん太刀川さんあとよろしく~」
「早く言え!!」
一体ソムデを落とした太刀川さんはグラスホッパーを使い、自分の方向に落ちてきたソムデを再び切り刻んで倒した。パチパチ拍手してると「おまえあとで覚えてろよ」とインカム越しに言われた。そして忍田さんから通信が入る。
《慶! おまえの相手は新型だ。斬れるだけ斬ってこい。ナマエは慶のサポートを頼む》
太刀川さんは一人で大丈夫でしょと思ったけどとりあえず了解と返した。
****
「基地は大丈夫だ! 太刀川さんとナマエが爆撃型を墜とした!」
「タチカワさん……? 迅さんのライバルだった人か」
「A級一位の……! それにナマエさんまで……!」
「普通のトリガーで自爆モードのイルガーを切って墜とすなんてすごいな」
空閑の言葉に息を飲む修。脳裏にはギャーギャー暴れていたナマエの姿。「自分以外は全部的!」これがシューターの先輩であるナマエに修が教わったことだ。「なんてこと教えるんだおまえは」「的は多い方がいいじゃん」「京介、やはりナマエに師事を仰ぐのは間違いだと思うぞ」「俺もそう思ってきました」「無理やり連れて来てそれかおまえら!」……本当は凄い人だったのか、と玉狛でのやりとりを一旦横に置いた修。
実際のところ太刀川の上にイルガーを墜とすという下手したら太刀川ごと吹き飛ばしかねない失敗しかしていないのだがそれを知る者はここにはいなかった。
「どこで焼いたのそれ」
「技術部」
「太刀川さんの餅焼くためにあの人たちは働いてるんじゃないと思う」
てかこの間餅を喉に詰まらせて生死の境をさ迷ったのにまだ食べるのか。
太刀川さんの飽くなき執念に引いてると警報の音が鳴り響く。どんまい任務中のやつら、と思っていると警報音がやけに多いことに気づく。ん? とほぼ同時に餅を伸ばして食べる太刀川さんと首を傾げる。そのときアナウンスが入った。
《多数のゲートが発生! 任務中の部隊はオペレーターの指示に従って展開! トリオン兵を撃滅せよ!! 一匹たりとも警戒区域から出すな!! 》
忍田さんの指示に顔を引きつらせる私とは反対に太刀川さんは目を輝かせた。ご飯中にくるなんて礼儀がなってない。
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「つーかなんでおまえ基地にいたんだよ。今日非番だろ」
「太刀川さんこそ」
「俺は忍田さんに単位のことで呼び出しだ」
「相変わらず戦闘以外ポンコツだな」
「うるせえ、おまえはなんでだよ」
「城戸さんにラウンジの非常扉壊したのバレたから呼ばれた」
「人のこと言えねえじゃねえか」
つまりどっちも説教組だった。太刀川さんと同レベルなのが気に入らない。そして今回太刀川さんと臨時のチームを組むことになった。すごく嫌だ。この人好き勝手突っ込んで行くんだもん。
忍田さんの命令で私と太刀川さんは待機させられていた。そのせいでさっきからうずうずしている太刀川さん。どんだけ戦いたいんだよ。準備運動しようぜ、とアホなことをぬかす太刀川さんに本部にいる忍田さんにやっぱりこの人と一緒は嫌です、と通信を入れようとしたときだった。
「ぬおっ!?」
「……この揺れは」
突如基地が大きな音を立てて揺れ動いた。顔打った。
顔を押さえる私をおいて太刀川さんは本部と連絡を取ってるみたいだった。しかし通信が乱れて繋がらないらしい。鬼怒田さんと冬島さん仕事して。
「おい屋上いくぞ。基地が攻撃されている」
「はいよ」
鼻を押さえて屋上まで駆け上がる。曲がったらどうしてくれるネイバーめ。
《慶、ナマエ! 聞こえるか》
「聞こえてるよー」
「もうすぐ屋上につく。全部倒せばいいんだろ?」
そう言って楽しそうに笑う太刀川さんの顔が見えた。もうやだこの戦闘狂。
屋上に着くとそこには無駄にデカいトリオン兵が三体。
「なんじゃあれ初めてみた」
「この間現れた新型だろ。木虎が倒した」
「空飛ぶムカデ」
「やめろ」
「略してソムデ」
「やめろ! ……いくぞ」
太刀川さんは両手に弧月を構えて走り出す。ソムデの装甲厚そうだな……。通信を太刀川隊の柚宇ちゃんに繋げる。
「柚宇ちゃーん。あいつの装甲弱いとこ教えてちょ」
《はいはーい。イルガーは右翼前方後方にある羽辺り。自爆モードになったら頑丈になるから早めに墜としてねー》
「げ、あいつ自爆すんの?」
めんどくさい、と心でボヤいてバイパーとメテオラを作る。そして合成させる。
「トマホーク」
まずは羽から落とそう。
ソムデの羽四つに向けてトマホークを撃つ。ぎりぎりまで落として上から集中砲火しよっかな。……あ、一個外した。てか太刀川さんの方向に落ちてってるわ。
「ごめん太刀川さんあとよろしく~」
「早く言え!!」
一体ソムデを落とした太刀川さんはグラスホッパーを使い、自分の方向に落ちてきたソムデを再び切り刻んで倒した。パチパチ拍手してると「おまえあとで覚えてろよ」とインカム越しに言われた。そして忍田さんから通信が入る。
《慶! おまえの相手は新型だ。斬れるだけ斬ってこい。ナマエは慶のサポートを頼む》
太刀川さんは一人で大丈夫でしょと思ったけどとりあえず了解と返した。
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「基地は大丈夫だ! 太刀川さんとナマエが爆撃型を墜とした!」
「タチカワさん……? 迅さんのライバルだった人か」
「A級一位の……! それにナマエさんまで……!」
「普通のトリガーで自爆モードのイルガーを切って墜とすなんてすごいな」
空閑の言葉に息を飲む修。脳裏にはギャーギャー暴れていたナマエの姿。「自分以外は全部的!」これがシューターの先輩であるナマエに修が教わったことだ。「なんてこと教えるんだおまえは」「的は多い方がいいじゃん」「京介、やはりナマエに師事を仰ぐのは間違いだと思うぞ」「俺もそう思ってきました」「無理やり連れて来てそれかおまえら!」……本当は凄い人だったのか、と玉狛でのやりとりを一旦横に置いた修。
実際のところ太刀川の上にイルガーを墜とすという下手したら太刀川ごと吹き飛ばしかねない失敗しかしていないのだがそれを知る者はここにはいなかった。