本編
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嵐山に根付さんからもらったケーキを一緒に食べないか? と誘われたので嵐山隊の作戦室まで行く。根付さん私の扱い酷いのに嵐山隊には優しいのか。仏に止められたけどやっぱり一度報復しないといけない。
そう心に決めて部屋に入るとそこにいたのは嵐山に時枝に木虎。何人か足りないのは気になったけど一番気になったのは私が入った瞬間に凄く嫌な顔をした木虎だ。……あれ前もこんな顔されたような。
「おっ来たかナマエ」
「うん、でっかいね」
「綾辻が来れなくなってな、さすがにこの大きさはなぁ」
「お久しぶりですナマエさん」
「時枝さんあの子が私のこと睨んでるんですけど理由知ってますか」
「こら木虎」
時枝に諫められて「………お疲れ様です」とボソッと呟いた木虎。うん、機嫌が悪いのかケーキが嫌いなのかどっちかだな。嵐山に切り分けてもらったケーキを木虎に向ける。
「木虎、先輩のイチゴあげよっか」
「いりません」
「………時枝あげる」
「ありがとうございます。じゃあオレのイチゴあげますね」
「時枝……!」
なんて出来た後輩だ。こいつは出世するぞ。後ろで「仲良しだなぁ」と呑気に笑ってるやつより出世するぞ。
それにしてもこのケーキ美味しいな。嵐山曰わく有名なところのケーキらしい。根付さんの差別っぷりに怒りを覚える反面、なんでそんなこと嵐山が知ってるんだ、と思ってると「この間妹たちの誕生日に買いに行ったんだ」といい笑顔で言われた。ご馳走さまです。
「美味いか? ナマエ」
「スポンジがたまらん」
「それはよかった。コーヒー飲むだろ?」
「うむ」
「はい砂糖二個な」
ケーキとコーヒーの相性は最強だなぁといい気分に浸っているとケーキを食べていた手を止めて時枝が口を開いた。
「熟年夫婦みたいですね。嵐山さんとナマエさん」
「おお本当か?」
「いや本当か? じゃなくて」
「はい、嵐山さんがお嫁さんでナマエさんが旦那さんに見えます」
「まさかの逆」
男女逆転だと……と動揺していると確かにさっきから嵐山からお手拭きもらったりケーキ切り分けてもらったりコーヒー淹れてもらったり……。
「……私って」
駄目人間なのか、もしかしたら。
「ははっ、確かに俺よりナマエの方が男らしいところあるからなぁ」
「なんだと」
「ほら高校の体育祭の借り物競争でみんな教頭先生のカツラ借りに行けなくてリタイアしてたのにナマエは堂々と借りに行ったじゃないか」
「嵐山さんそれなんか違う」
「あの教頭先生のカツラですか、」
「………どんな学校なんですか」
「ちょ、木虎引かないで。あれお題のせいだから」
お嬢様学校の木虎からしたら信じられない出来事らしい。つーか誰だっけあのお題決めたの。あのときの実行委員を思い出しているとポケットに入れていた携帯が震える。取り出してみると『七つの子』の表示。………ああ、烏丸か。これ分かりにくいから今度変えよう。
「もしもしー」
《今どこっすか》
「第一声それか」
言葉のキャッチボールしなさいと言うと「いつも言葉のドッジボールしてるナマエさんに言われたくないです」との返答。こいつ次会うとき絞める。
《ナマエさん期末の過去問持ってませんか》
「期末の過去問? 高校の? あー、あるかもだけど捨てたかも」
《どっちですか》
「知らん。てかレイジさんに借りたらいいじゃん」
《……レイジさん何年前だと思ってるんすか》
何年前って……五年前か。さすがにもう持ってないか。でも私も持ってるか定かじゃない。迅は持ってるわけないしな。あいつの部屋ぼんち揚げしかないし。
「んー……あ、嵐山ー高1のときの過去問持ってる?」
「過去問か? 多分あるぞ」
「よかったね、嵐山が持ってるって」
《………ありがとうございます》
「なぜに不機嫌」
《嵐山さんと一緒にいるんすか》
「は? あ、うん。ケーキ食べてる」
《…………》
「もしもーし烏丸さーん?」
すると紅茶を飲んでいた木虎が咳き込み出した。え、大丈夫? ジェスチャーで大丈夫か聞いているとキッ! という目で睨まれた。えぇ……またこの目ですか。
どうしたらいいかキョドってると一連の流れを見ていた時枝がため息をついて「すみません携帯貸してください」と言って烏丸と電話し出した。
「もしもし時枝だけど。……うん、今隊の作戦室でケーキ食べてる。ナマエさんも一緒に。……うん、うん。大丈夫、別に二人っきりじゃないから。………え、それは知らないよ。仲良いのは見ての通りだと思う。……それは自分で聞きなよ。うん、じゃあナマエさんに代わる。ありがとうございました」
「こ、こちらこそ」
なんだこのやり手商社マンみたいな手腕は。「木虎水飲む? あとナマエさん睨まない」とフォロー入れてるし。てかやっぱり私を睨んでたのか。ショック。イチゴじゃなくて生クリームがよかったのかな。
《……ナマエさん》
「あ、はいなんでしょ」
《………今度、勉強に付き合ってください》
「了解、嵐山にいってお」
《ナマエさんにです》
あ、私にか。……ん? 私に?
「え、やだめんどくさい」
《………ぜんざい奢ります》
「よしきた任せろ」
《……(ぜんざい以下か)》
心なしか烏丸の元気が無くなってたのは気のせいだろうか。あ、佐鳥の分のケーキ食べちゃった。
そう心に決めて部屋に入るとそこにいたのは嵐山に時枝に木虎。何人か足りないのは気になったけど一番気になったのは私が入った瞬間に凄く嫌な顔をした木虎だ。……あれ前もこんな顔されたような。
「おっ来たかナマエ」
「うん、でっかいね」
「綾辻が来れなくなってな、さすがにこの大きさはなぁ」
「お久しぶりですナマエさん」
「時枝さんあの子が私のこと睨んでるんですけど理由知ってますか」
「こら木虎」
時枝に諫められて「………お疲れ様です」とボソッと呟いた木虎。うん、機嫌が悪いのかケーキが嫌いなのかどっちかだな。嵐山に切り分けてもらったケーキを木虎に向ける。
「木虎、先輩のイチゴあげよっか」
「いりません」
「………時枝あげる」
「ありがとうございます。じゃあオレのイチゴあげますね」
「時枝……!」
なんて出来た後輩だ。こいつは出世するぞ。後ろで「仲良しだなぁ」と呑気に笑ってるやつより出世するぞ。
それにしてもこのケーキ美味しいな。嵐山曰わく有名なところのケーキらしい。根付さんの差別っぷりに怒りを覚える反面、なんでそんなこと嵐山が知ってるんだ、と思ってると「この間妹たちの誕生日に買いに行ったんだ」といい笑顔で言われた。ご馳走さまです。
「美味いか? ナマエ」
「スポンジがたまらん」
「それはよかった。コーヒー飲むだろ?」
「うむ」
「はい砂糖二個な」
ケーキとコーヒーの相性は最強だなぁといい気分に浸っているとケーキを食べていた手を止めて時枝が口を開いた。
「熟年夫婦みたいですね。嵐山さんとナマエさん」
「おお本当か?」
「いや本当か? じゃなくて」
「はい、嵐山さんがお嫁さんでナマエさんが旦那さんに見えます」
「まさかの逆」
男女逆転だと……と動揺していると確かにさっきから嵐山からお手拭きもらったりケーキ切り分けてもらったりコーヒー淹れてもらったり……。
「……私って」
駄目人間なのか、もしかしたら。
「ははっ、確かに俺よりナマエの方が男らしいところあるからなぁ」
「なんだと」
「ほら高校の体育祭の借り物競争でみんな教頭先生のカツラ借りに行けなくてリタイアしてたのにナマエは堂々と借りに行ったじゃないか」
「嵐山さんそれなんか違う」
「あの教頭先生のカツラですか、」
「………どんな学校なんですか」
「ちょ、木虎引かないで。あれお題のせいだから」
お嬢様学校の木虎からしたら信じられない出来事らしい。つーか誰だっけあのお題決めたの。あのときの実行委員を思い出しているとポケットに入れていた携帯が震える。取り出してみると『七つの子』の表示。………ああ、烏丸か。これ分かりにくいから今度変えよう。
「もしもしー」
《今どこっすか》
「第一声それか」
言葉のキャッチボールしなさいと言うと「いつも言葉のドッジボールしてるナマエさんに言われたくないです」との返答。こいつ次会うとき絞める。
《ナマエさん期末の過去問持ってませんか》
「期末の過去問? 高校の? あー、あるかもだけど捨てたかも」
《どっちですか》
「知らん。てかレイジさんに借りたらいいじゃん」
《……レイジさん何年前だと思ってるんすか》
何年前って……五年前か。さすがにもう持ってないか。でも私も持ってるか定かじゃない。迅は持ってるわけないしな。あいつの部屋ぼんち揚げしかないし。
「んー……あ、嵐山ー高1のときの過去問持ってる?」
「過去問か? 多分あるぞ」
「よかったね、嵐山が持ってるって」
《………ありがとうございます》
「なぜに不機嫌」
《嵐山さんと一緒にいるんすか》
「は? あ、うん。ケーキ食べてる」
《…………》
「もしもーし烏丸さーん?」
すると紅茶を飲んでいた木虎が咳き込み出した。え、大丈夫? ジェスチャーで大丈夫か聞いているとキッ! という目で睨まれた。えぇ……またこの目ですか。
どうしたらいいかキョドってると一連の流れを見ていた時枝がため息をついて「すみません携帯貸してください」と言って烏丸と電話し出した。
「もしもし時枝だけど。……うん、今隊の作戦室でケーキ食べてる。ナマエさんも一緒に。……うん、うん。大丈夫、別に二人っきりじゃないから。………え、それは知らないよ。仲良いのは見ての通りだと思う。……それは自分で聞きなよ。うん、じゃあナマエさんに代わる。ありがとうございました」
「こ、こちらこそ」
なんだこのやり手商社マンみたいな手腕は。「木虎水飲む? あとナマエさん睨まない」とフォロー入れてるし。てかやっぱり私を睨んでたのか。ショック。イチゴじゃなくて生クリームがよかったのかな。
《……ナマエさん》
「あ、はいなんでしょ」
《………今度、勉強に付き合ってください》
「了解、嵐山にいってお」
《ナマエさんにです》
あ、私にか。……ん? 私に?
「え、やだめんどくさい」
《………ぜんざい奢ります》
「よしきた任せろ」
《……(ぜんざい以下か)》
心なしか烏丸の元気が無くなってたのは気のせいだろうか。あ、佐鳥の分のケーキ食べちゃった。