番外編
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「香取葉子様」
仰々しく呼ばれてしばらく止まったが、渋々振り返る。誰が呼んでるか分かったからだ。思った通りそこには山原ナマエがいた。予想外だったのが烏丸京介がいたこと。ついでに冷や汗をかいた三雲修も。なにこの三人組と思ったがとりあえず先輩のナマエに「何? ナマエさん」と返す。
「この度は修くんが大変お世話になり誠にありがとうございます」
「なんでナマエさんがメガネのお礼言うのよ」
「そうだな。俺が言うべきだ。ありがとう香取」
「べ、べつに。あんなの楽勝だから」
烏丸に言われて内心高揚する。あこがれの烏丸だ。髪の毛の先をいじる。今日の格好は変ではなかっただろうか。と香取がそわそわする反対に、ナマエは逆に両手で顔を覆って「ああ……」となぜか嘆くように唸る。この人相変わらず意味分かんないわ、と香取が思っていると「修を選抜に通した際の条件のことなんだが」と烏丸が切り出した。一気にテンションが上がる。そうだ。それを目的に頑張ったのだ。顔を輝かせる香取とは正反対にナマエと修の顔色は悪い。烏丸はいつも通りクールだ。
「あ、あのぼくも知らなかったんですが、」
「い、いや、知らないの当たり前でしょ。選抜試験中だったんだから」
「でも安請け合いしたのはぼくですし、」
「それでも、あの、あれですよあれ。修くんは悪くありません」
「なんなのよ」
二人で遠慮がちに話し合って烏丸の話に割り込む姿は焦れったくてイラッとする。その苛立ちをきちんと察知したナマエは顔色を悪くした。それに驚いて目を瞬かせる。この人は同性に甘いというか強く出られないことは知っている。それでもこんな風に相手の機嫌に左右される性格ではない。根っこの部分が自由奔放なのだから。なにかあったかと思っていると「ナマエさん」と烏丸がナマエの名を呼んだ。柔らかく、優しく、慈悲むように。まるで宝物のように、呼んだ。
「ナマエさんが罪悪感持つ必要ありません。修もだ。──香取。俺とナマエさんはつき合っている。選抜試験中につき合いはじめた。だからデートは出来ない。それ以外のことは何でも協力する」
そう言って頭を下げる烏丸。慌てて続く三雲。ナマエは香取をじっと見ていた。香取の反応を受け止めるようにじっと。
この人はあの時も同じ目をしていた。あの日常が崩れた日も。
***
華と避難している最中に化け物に襲われた。足手まといの自分を置いて逃げろといっても華は言うことを聞かない。大きな手のようなものが二人を押し潰そうと動くのが分かった。ゆっくりと動いてるような気がして心臓の音が嫌に耳に聞こえた。そのときだった。真上から四角い白いもの飛んできて化け物にぶつかって爆発した。その途端同じように上から現れて香取達を背に守るようにして立つ人物が現れた。黒いものに身を包んだその人物はすぐさま走り、剣のようなもので化け物を一刀両断した。化け物は大きな音をたてて倒れた。シーンと音がなくなった場所でその人物はくるりとこちらへ振り返った。子供だった。香取の兄くらいの黒髪の子供。
「怪我はしてない……わけないか。そっちの子、足怪我してるの? 私が避難所までおぶるよ。髪の長い子は……手以外怪我してない?」
華の手を見て少し眉を寄せたがそれ以上は何も言わず剣を片手にこっちに来る。なんだこいつ。何であんなことできるの。あの化け物はなに。そう思うのに襲われたせいか口が回らない。
「葉子、この人は敵じゃない」
華の言葉に少し息が吐けた。そのせいかこれまでの憤りを思い出してしまった。
「なんなのよ、これ」
「うん」
「華の家もアタシの家もなくなった」
「うん」
「この化け物はなにッ! あんたは何で平然としてられるのよッ!」
「…………」
理不尽な罵倒だった。今助けてもらったのは香取にだって分かっていたのに。敵ではないと分かっているのに。香取の罵倒を静かにじっと受け止めてこちらにやってくる。香取の前でくるりと背を向けてかがんで「乗って」と静かに言った。何も言い返してこない相手。素直に従うのも癪だったが「葉子、おぶってもらおう。足痛いでしょ」という華の言葉にしぶしぶ背中に乗っかった。大きな体格差はない。それなのにふらつくこともなく黒髪の子供はスッと立ち上がった。
「避難所こっちだからついてきてね。そこに医療班もいるから。もうちょっとがんばって」
「はい」
しばらく静かに足を進める。その間が嫌で「あんた誰」と聞く。
「んー? 名前? 所属?」
「所属なんて聞いても分からないに決まってんでしょ」
「そりゃそうか。山原ナマエ。15才。好きな食べ物は……だいたい好きだなあ」
15才。香取の三つ上。それなのにあんな化け物を軽々と倒した。普通じゃない。普通じゃないのに山原ナマエは普通な顔して話している。周りは地獄のように瓦礫が出来ているのに。火が立っているのに。それが無性に腹が立って再び口が動いた。
「どうしてこんなことになったのよ」
「あとで政府から発表があるよ」
「今教えて!」
「余計に混乱すると思うから。ちょっと待ってて」
「じゃあアタシ達はどうなるのよ!」
「守るよ」
真っ直ぐな声に今までの勢いが消えてしまった。少し止まって香取をおぶりなおして再び山原ナマエは足を進める。
「なくしたものを元に戻す力はないけど、あなた達は私が守るから。安全な場所まで絶対に。もうこれ以上怪我させない」
「…………」
平坦とした声色なのに力強さがあった。説得力があったのか、山原ナマエの言葉が嘘を言っているように聞こえなかったからか、香取の勢いはそこで止まって狭い背中に額を寄せた。急に家族に会いたくなった。
途中で現れた化け物達を言葉の通り、山原ナマエは倒してくれて香取達には指一本触れさせなかった。
そしてついた避難所。自衛隊の姿と山原ナマエと似た黒い服を着た人間が混じって異様な雰囲気があった。
「ナマエ、大丈夫か?」
「平気平気。この子達どこ連れて行ったらいい?」
「怪我人はあっち」
大人と対等のように話をしてすぐさま別れて香取達を連れて行こうと足を進める。その場について、優しく下ろされた。そして華と共に頭を軽くポンポンとされた。
「がんばったね」
たった三つ上。それなのにもっと年が離れているかのように思えた。山原ナマエは優しい目をしていた。
「もうここは大丈夫だからね」
そう言って山原ナマエは立ち上がり、再び同じ道を通って去っていった。
「お礼、言えなかったね」
華の言葉にお礼どころか罵倒ばっかりだったのを思い出す。居心地悪く身体を動かす香取に華は「今度会えたらお礼を言えばいい。謝ればいい」と言った。返事はしなかった。
****
それからしばらく経ってボーダーに入隊して。香取はアタッカーになった。頭の隅で剣を扱う山原ナマエがいたが、別にそれは関係なかった。自分に合っていると思ったからだ。
山原ナマエは剣を持つのを止めていた。アタッカーじゃなくてシューター。はあ? と言った香取に「理由があるんじゃない」と華は冷静に言った。華はボーダーに入隊してすぐに山原ナマエにお礼を言いに言ったらしいが香取はまだだった。だってあの人本部にいるけどうろちょろして居場所掴めないし、と誰に言うわけでもなく呟いて、それの繰り返しで、結局今までお礼を言ったことはない。
「ナマエさん、フリーの隊員だから誘ったら?」
香取隊を作ったときに華に言われたが「絶対に無理!」と返した。だってどんな顔をすればいい。そう思ってたら本部でふいにすれ違った際に「香取隊結成おめでと~」と軽い口調で言われて去っていった。なんで知ってるのかと思えば「ナマエさん、C級隊員の面倒みてるから。B級に上がった人は把握してるんじゃない?」と華に言われた。
「アタシ、面倒みてもらってないけど」
「葉子はアタッカーだし、師匠作らないで我流でランク上げてたから」
なんとなく釈然としない気持ちだった。
それが今も続いている。
****
あのとき助けてくれた人。……は、再び香取の罵倒を受け止めようとしている。そう思った。
そうはいくかと思った。
「他の女とくっついた男とデートなんてするわけないでしょ。面倒くさい」
「…………へ?」
ぽかんとするナマエにふんと鼻を鳴らした。ナマエの表情が崩れてざまあみろと思った。舌をベッと出して言葉を紡ぐ。
「勝手にすれば? 借りはいつか返してもらうけど」
そう言って立ち去った。作戦室まで真っ直ぐ行って中に入る。人をダメにするクッションにぼふと身体を預ける。
「…………そこがくっつくなんて聞いてないわよ~っ!!!」
ぼふぼふクッションを叩く。モニター室から華がやってきた。
「どうしたの」
「烏丸とナマエさんがくっついた! デートもなしになった!」
「烏丸くん、ナマエさんのことずっと好きだったからね」
「! 何で言わないのよっ!」
「葉子、どっちも好きだから複雑でしょ?」
「どっちも……?」
烏丸は好きだ。だってカッコいい。……ナマエは?
『がんばったね』
優しい声。優しい目。言葉通り守ってくれた人。香取の理不尽な罵倒を受け止めてくれた人。
「~~~っ!! 別に普通だしッ!」
もぎゃああと暴れた。泣き疲れるまで。だってこのぐちゃぐちゃな思いはまだ消えてくれそうになかったから。
仰々しく呼ばれてしばらく止まったが、渋々振り返る。誰が呼んでるか分かったからだ。思った通りそこには山原ナマエがいた。予想外だったのが烏丸京介がいたこと。ついでに冷や汗をかいた三雲修も。なにこの三人組と思ったがとりあえず先輩のナマエに「何? ナマエさん」と返す。
「この度は修くんが大変お世話になり誠にありがとうございます」
「なんでナマエさんがメガネのお礼言うのよ」
「そうだな。俺が言うべきだ。ありがとう香取」
「べ、べつに。あんなの楽勝だから」
烏丸に言われて内心高揚する。あこがれの烏丸だ。髪の毛の先をいじる。今日の格好は変ではなかっただろうか。と香取がそわそわする反対に、ナマエは逆に両手で顔を覆って「ああ……」となぜか嘆くように唸る。この人相変わらず意味分かんないわ、と香取が思っていると「修を選抜に通した際の条件のことなんだが」と烏丸が切り出した。一気にテンションが上がる。そうだ。それを目的に頑張ったのだ。顔を輝かせる香取とは正反対にナマエと修の顔色は悪い。烏丸はいつも通りクールだ。
「あ、あのぼくも知らなかったんですが、」
「い、いや、知らないの当たり前でしょ。選抜試験中だったんだから」
「でも安請け合いしたのはぼくですし、」
「それでも、あの、あれですよあれ。修くんは悪くありません」
「なんなのよ」
二人で遠慮がちに話し合って烏丸の話に割り込む姿は焦れったくてイラッとする。その苛立ちをきちんと察知したナマエは顔色を悪くした。それに驚いて目を瞬かせる。この人は同性に甘いというか強く出られないことは知っている。それでもこんな風に相手の機嫌に左右される性格ではない。根っこの部分が自由奔放なのだから。なにかあったかと思っていると「ナマエさん」と烏丸がナマエの名を呼んだ。柔らかく、優しく、慈悲むように。まるで宝物のように、呼んだ。
「ナマエさんが罪悪感持つ必要ありません。修もだ。──香取。俺とナマエさんはつき合っている。選抜試験中につき合いはじめた。だからデートは出来ない。それ以外のことは何でも協力する」
そう言って頭を下げる烏丸。慌てて続く三雲。ナマエは香取をじっと見ていた。香取の反応を受け止めるようにじっと。
この人はあの時も同じ目をしていた。あの日常が崩れた日も。
***
華と避難している最中に化け物に襲われた。足手まといの自分を置いて逃げろといっても華は言うことを聞かない。大きな手のようなものが二人を押し潰そうと動くのが分かった。ゆっくりと動いてるような気がして心臓の音が嫌に耳に聞こえた。そのときだった。真上から四角い白いもの飛んできて化け物にぶつかって爆発した。その途端同じように上から現れて香取達を背に守るようにして立つ人物が現れた。黒いものに身を包んだその人物はすぐさま走り、剣のようなもので化け物を一刀両断した。化け物は大きな音をたてて倒れた。シーンと音がなくなった場所でその人物はくるりとこちらへ振り返った。子供だった。香取の兄くらいの黒髪の子供。
「怪我はしてない……わけないか。そっちの子、足怪我してるの? 私が避難所までおぶるよ。髪の長い子は……手以外怪我してない?」
華の手を見て少し眉を寄せたがそれ以上は何も言わず剣を片手にこっちに来る。なんだこいつ。何であんなことできるの。あの化け物はなに。そう思うのに襲われたせいか口が回らない。
「葉子、この人は敵じゃない」
華の言葉に少し息が吐けた。そのせいかこれまでの憤りを思い出してしまった。
「なんなのよ、これ」
「うん」
「華の家もアタシの家もなくなった」
「うん」
「この化け物はなにッ! あんたは何で平然としてられるのよッ!」
「…………」
理不尽な罵倒だった。今助けてもらったのは香取にだって分かっていたのに。敵ではないと分かっているのに。香取の罵倒を静かにじっと受け止めてこちらにやってくる。香取の前でくるりと背を向けてかがんで「乗って」と静かに言った。何も言い返してこない相手。素直に従うのも癪だったが「葉子、おぶってもらおう。足痛いでしょ」という華の言葉にしぶしぶ背中に乗っかった。大きな体格差はない。それなのにふらつくこともなく黒髪の子供はスッと立ち上がった。
「避難所こっちだからついてきてね。そこに医療班もいるから。もうちょっとがんばって」
「はい」
しばらく静かに足を進める。その間が嫌で「あんた誰」と聞く。
「んー? 名前? 所属?」
「所属なんて聞いても分からないに決まってんでしょ」
「そりゃそうか。山原ナマエ。15才。好きな食べ物は……だいたい好きだなあ」
15才。香取の三つ上。それなのにあんな化け物を軽々と倒した。普通じゃない。普通じゃないのに山原ナマエは普通な顔して話している。周りは地獄のように瓦礫が出来ているのに。火が立っているのに。それが無性に腹が立って再び口が動いた。
「どうしてこんなことになったのよ」
「あとで政府から発表があるよ」
「今教えて!」
「余計に混乱すると思うから。ちょっと待ってて」
「じゃあアタシ達はどうなるのよ!」
「守るよ」
真っ直ぐな声に今までの勢いが消えてしまった。少し止まって香取をおぶりなおして再び山原ナマエは足を進める。
「なくしたものを元に戻す力はないけど、あなた達は私が守るから。安全な場所まで絶対に。もうこれ以上怪我させない」
「…………」
平坦とした声色なのに力強さがあった。説得力があったのか、山原ナマエの言葉が嘘を言っているように聞こえなかったからか、香取の勢いはそこで止まって狭い背中に額を寄せた。急に家族に会いたくなった。
途中で現れた化け物達を言葉の通り、山原ナマエは倒してくれて香取達には指一本触れさせなかった。
そしてついた避難所。自衛隊の姿と山原ナマエと似た黒い服を着た人間が混じって異様な雰囲気があった。
「ナマエ、大丈夫か?」
「平気平気。この子達どこ連れて行ったらいい?」
「怪我人はあっち」
大人と対等のように話をしてすぐさま別れて香取達を連れて行こうと足を進める。その場について、優しく下ろされた。そして華と共に頭を軽くポンポンとされた。
「がんばったね」
たった三つ上。それなのにもっと年が離れているかのように思えた。山原ナマエは優しい目をしていた。
「もうここは大丈夫だからね」
そう言って山原ナマエは立ち上がり、再び同じ道を通って去っていった。
「お礼、言えなかったね」
華の言葉にお礼どころか罵倒ばっかりだったのを思い出す。居心地悪く身体を動かす香取に華は「今度会えたらお礼を言えばいい。謝ればいい」と言った。返事はしなかった。
****
それからしばらく経ってボーダーに入隊して。香取はアタッカーになった。頭の隅で剣を扱う山原ナマエがいたが、別にそれは関係なかった。自分に合っていると思ったからだ。
山原ナマエは剣を持つのを止めていた。アタッカーじゃなくてシューター。はあ? と言った香取に「理由があるんじゃない」と華は冷静に言った。華はボーダーに入隊してすぐに山原ナマエにお礼を言いに言ったらしいが香取はまだだった。だってあの人本部にいるけどうろちょろして居場所掴めないし、と誰に言うわけでもなく呟いて、それの繰り返しで、結局今までお礼を言ったことはない。
「ナマエさん、フリーの隊員だから誘ったら?」
香取隊を作ったときに華に言われたが「絶対に無理!」と返した。だってどんな顔をすればいい。そう思ってたら本部でふいにすれ違った際に「香取隊結成おめでと~」と軽い口調で言われて去っていった。なんで知ってるのかと思えば「ナマエさん、C級隊員の面倒みてるから。B級に上がった人は把握してるんじゃない?」と華に言われた。
「アタシ、面倒みてもらってないけど」
「葉子はアタッカーだし、師匠作らないで我流でランク上げてたから」
なんとなく釈然としない気持ちだった。
それが今も続いている。
****
あのとき助けてくれた人。……は、再び香取の罵倒を受け止めようとしている。そう思った。
そうはいくかと思った。
「他の女とくっついた男とデートなんてするわけないでしょ。面倒くさい」
「…………へ?」
ぽかんとするナマエにふんと鼻を鳴らした。ナマエの表情が崩れてざまあみろと思った。舌をベッと出して言葉を紡ぐ。
「勝手にすれば? 借りはいつか返してもらうけど」
そう言って立ち去った。作戦室まで真っ直ぐ行って中に入る。人をダメにするクッションにぼふと身体を預ける。
「…………そこがくっつくなんて聞いてないわよ~っ!!!」
ぼふぼふクッションを叩く。モニター室から華がやってきた。
「どうしたの」
「烏丸とナマエさんがくっついた! デートもなしになった!」
「烏丸くん、ナマエさんのことずっと好きだったからね」
「! 何で言わないのよっ!」
「葉子、どっちも好きだから複雑でしょ?」
「どっちも……?」
烏丸は好きだ。だってカッコいい。……ナマエは?
『がんばったね』
優しい声。優しい目。言葉通り守ってくれた人。香取の理不尽な罵倒を受け止めてくれた人。
「~~~っ!! 別に普通だしッ!」
もぎゃああと暴れた。泣き疲れるまで。だってこのぐちゃぐちゃな思いはまだ消えてくれそうになかったから。