本編
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蓮にノートを返しに三輪隊の作戦室を覗く。そこには米屋とでっかい隈を作った三輪がいた。夜更かしで出来たのかな。高校生が夜更かし。まあ健全だよね。
「蓮はー?」
「蓮さんならもう帰ったっすよ」
「遅かったか……」
明日返そうと部屋を出ようとするとふと三輪と目が合う。が、舌打ちされて反らされた。入口近くにいた米屋に目をやると三輪の様子に肩をすぼめていた。……仕方ないな。口元に手をやりクネクネしながら米屋に話しかける。
「なぁにあの子反抗期? やだわもう」
するといろいろ察した(悪ノリ)米屋は私と同じく口元に手をやり話し出した。
「いろいろ大変なんですよ奥さん。大目に見てやってくださいよ~」
「もう! 米屋の奥さんに言われたら何も言えないじゃないのよぉ」
「そんなことないわよ~いつも山原の奥さんにはお世話になってるもの~」
「なんだその茶番は! よそでやれ!」
無視しようとしていた三輪だが耐えきれなくなったらしくテーブルを叩きながら私たちを睨んだ。
「場を和ませようと。夜更かしで眠たいからって八つ当たりはダメですよ三輪の奥さま」
「~~~~ッ!!」
「あ、ごめん。謝るから本気で怒るのやめて」
顔を真っ赤にして今にもトリガーオンして暴れ出しそうな三輪。とりあえず謝るとさっきよりデカい舌打ちを漏らして椅子に勢いよく座った。貧乏揺すりすげぇ。
そんな三輪を横目で見ながら壁際で米屋とコソコソ話す。
「なにあの子好きな子にでも振られたの」
「あー……ま、ある意味そうかね」
「出水といい三輪といい振られすぎでしょ。おまえら学校で何やってんの」
「なんもしてねーよ。つーかナマエさん達よかずっと大人しいって」
「あれは迅と嵐山と生駒も悪い」
ちょっと好きにやってただけだ。ちょっとだけ。高校生らしく。そしたら学校に目をつけられて問題児扱いされてそれでも楽しく色々やってたら忍田さんと風間さんが学校来たってだけだ。よりによってあそこがタッグ組んだからね。……大変だったなぁ。
「まぁ私の話は置いといて、誰に振られたのあいつは」
「強いていえば城戸さん?」
「……………なんてこった、」
まさかの城戸さん。まじかよあいつ城戸さんに片思いしてたのかよ。少しは慰めてあげようとか思ったけど無理だよ。城戸さんとか容量オーバーだよ。ついていけない。
頭を抱える私に「ちょ、なんか勘違いしてね?」と若干慌てる米屋。
「勘違いって言われても……今は三輪が城戸さんに振られたという話をアップデートするので必死なんだよ。さっきから脳内エラーが止まらない」
「ちげーからちょっと落ちついて」
あ、なんだ違うの。よかった。男子高校生を振った城戸さんとこれからどう接すればいいか悩んでたからよかった。
「ほらあの白チビネイバーがボーダーに入隊したからそれで悩んでんの」
「城戸さん要素どこだよ」
「城戸さんが入隊許可したから」
「なるほど。『ネイバーまじ無理だわ~』な城戸さんが『うぇるかむネイバー☆』になったから複雑なのね」
「言い方あれだけど大体そんなかんじ」
なるほどなるほど。よく分かったぞ。三輪は城戸さんに裏切られたかんじでプンプンしてんだね。城戸さんは何考えてるか分かんないからあんま深入りすんの止めといたほうがいいぞ。今さらだけど。
「んー、城戸さんの攻略法とか教えたら元気になるかな?」
「無理だろ。つーかそんなのあんの?」
「城戸さんがキレる前に逃げろっていうのが昔からある」
「それ攻略できてねーじゃん」
「いや、運がよかったら呆れられて次の説教が短くなる」
「結局怒られてんじゃねーか」
全然違うわ。これだから城戸さんの説教の長さを知らないやつは。
はあ、と米屋にため息をついていると後ろから「山原さん」と声がかけられた。振り返るとやはり顔色の悪い三輪の姿。大丈夫かこいつ。
「あんたは、ネイバーのこと憎くないのか」
重々しい口調でそう尋ねられた。ネイバー、にくい、……うーん。
「それはまぁわざわざこっちまで来て暴れやがって! ……ってのはある」
「、だったら」
「でも遊真は関係なくね? 私遊真は好きだし」
あんな激かわ生物なかなかいないぞ。あれは世界中で愛でなければ。
うんうんと頷いていると目を細めてこっちを見る三輪。目つき悪いなおまえ。そう思いつつ口を開く。
「てかネイバーだろうがこっちの世界の人間だろうが嫌いなもんは嫌いだし好きなもんは好きだよ。遊真はネイバーだけど好きって話」
「ナマエさん嫌いなやつとかいんの?」
「いるよ。私に刃向かうもの全部」
「どこの独裁者だよ。………あ、そういやいたな」
急に苦い顔をした米屋。大体言いたいことは伝わったので「皆まで言うな」と釘を刺しておいた。わざわざ話題に上げるのも嫌だ。夢に出そう。
そして米屋と私の会話を黙って聞いていた三輪は私の言葉に「くだらない」と吐き捨てて席から立ち上がる。
「ネイバーは全て敵だ……!」
憎悪の籠もった目でそう言って三輪は部屋から出て行った。あいつめんどくさいなぁ……。
「三輪は生き急いでるなぁ」
「まぁ家族殺されてるからな」
米屋の言葉に数年前のことを思い出すと一瞬だけ息がし難くなった。
(あれナマエさんじゃないですか)
(お疲れ様です)
(おー古寺と奈良崎)
(奈良坂です)
(おまえらまとめて奈良寺って呼んでいい? )
(やめてください)
(怒るなよ奈良嶋)
(奈良坂です)
(美形が怒るとこえーな)
(な、なんでナマエさんがここに? それと三輪先輩はどこへ行かれたんですか? )
(ナマエさんが怒らせて出て行った)
(えええ!? )
「蓮はー?」
「蓮さんならもう帰ったっすよ」
「遅かったか……」
明日返そうと部屋を出ようとするとふと三輪と目が合う。が、舌打ちされて反らされた。入口近くにいた米屋に目をやると三輪の様子に肩をすぼめていた。……仕方ないな。口元に手をやりクネクネしながら米屋に話しかける。
「なぁにあの子反抗期? やだわもう」
するといろいろ察した(悪ノリ)米屋は私と同じく口元に手をやり話し出した。
「いろいろ大変なんですよ奥さん。大目に見てやってくださいよ~」
「もう! 米屋の奥さんに言われたら何も言えないじゃないのよぉ」
「そんなことないわよ~いつも山原の奥さんにはお世話になってるもの~」
「なんだその茶番は! よそでやれ!」
無視しようとしていた三輪だが耐えきれなくなったらしくテーブルを叩きながら私たちを睨んだ。
「場を和ませようと。夜更かしで眠たいからって八つ当たりはダメですよ三輪の奥さま」
「~~~~ッ!!」
「あ、ごめん。謝るから本気で怒るのやめて」
顔を真っ赤にして今にもトリガーオンして暴れ出しそうな三輪。とりあえず謝るとさっきよりデカい舌打ちを漏らして椅子に勢いよく座った。貧乏揺すりすげぇ。
そんな三輪を横目で見ながら壁際で米屋とコソコソ話す。
「なにあの子好きな子にでも振られたの」
「あー……ま、ある意味そうかね」
「出水といい三輪といい振られすぎでしょ。おまえら学校で何やってんの」
「なんもしてねーよ。つーかナマエさん達よかずっと大人しいって」
「あれは迅と嵐山と生駒も悪い」
ちょっと好きにやってただけだ。ちょっとだけ。高校生らしく。そしたら学校に目をつけられて問題児扱いされてそれでも楽しく色々やってたら忍田さんと風間さんが学校来たってだけだ。よりによってあそこがタッグ組んだからね。……大変だったなぁ。
「まぁ私の話は置いといて、誰に振られたのあいつは」
「強いていえば城戸さん?」
「……………なんてこった、」
まさかの城戸さん。まじかよあいつ城戸さんに片思いしてたのかよ。少しは慰めてあげようとか思ったけど無理だよ。城戸さんとか容量オーバーだよ。ついていけない。
頭を抱える私に「ちょ、なんか勘違いしてね?」と若干慌てる米屋。
「勘違いって言われても……今は三輪が城戸さんに振られたという話をアップデートするので必死なんだよ。さっきから脳内エラーが止まらない」
「ちげーからちょっと落ちついて」
あ、なんだ違うの。よかった。男子高校生を振った城戸さんとこれからどう接すればいいか悩んでたからよかった。
「ほらあの白チビネイバーがボーダーに入隊したからそれで悩んでんの」
「城戸さん要素どこだよ」
「城戸さんが入隊許可したから」
「なるほど。『ネイバーまじ無理だわ~』な城戸さんが『うぇるかむネイバー☆』になったから複雑なのね」
「言い方あれだけど大体そんなかんじ」
なるほどなるほど。よく分かったぞ。三輪は城戸さんに裏切られたかんじでプンプンしてんだね。城戸さんは何考えてるか分かんないからあんま深入りすんの止めといたほうがいいぞ。今さらだけど。
「んー、城戸さんの攻略法とか教えたら元気になるかな?」
「無理だろ。つーかそんなのあんの?」
「城戸さんがキレる前に逃げろっていうのが昔からある」
「それ攻略できてねーじゃん」
「いや、運がよかったら呆れられて次の説教が短くなる」
「結局怒られてんじゃねーか」
全然違うわ。これだから城戸さんの説教の長さを知らないやつは。
はあ、と米屋にため息をついていると後ろから「山原さん」と声がかけられた。振り返るとやはり顔色の悪い三輪の姿。大丈夫かこいつ。
「あんたは、ネイバーのこと憎くないのか」
重々しい口調でそう尋ねられた。ネイバー、にくい、……うーん。
「それはまぁわざわざこっちまで来て暴れやがって! ……ってのはある」
「、だったら」
「でも遊真は関係なくね? 私遊真は好きだし」
あんな激かわ生物なかなかいないぞ。あれは世界中で愛でなければ。
うんうんと頷いていると目を細めてこっちを見る三輪。目つき悪いなおまえ。そう思いつつ口を開く。
「てかネイバーだろうがこっちの世界の人間だろうが嫌いなもんは嫌いだし好きなもんは好きだよ。遊真はネイバーだけど好きって話」
「ナマエさん嫌いなやつとかいんの?」
「いるよ。私に刃向かうもの全部」
「どこの独裁者だよ。………あ、そういやいたな」
急に苦い顔をした米屋。大体言いたいことは伝わったので「皆まで言うな」と釘を刺しておいた。わざわざ話題に上げるのも嫌だ。夢に出そう。
そして米屋と私の会話を黙って聞いていた三輪は私の言葉に「くだらない」と吐き捨てて席から立ち上がる。
「ネイバーは全て敵だ……!」
憎悪の籠もった目でそう言って三輪は部屋から出て行った。あいつめんどくさいなぁ……。
「三輪は生き急いでるなぁ」
「まぁ家族殺されてるからな」
米屋の言葉に数年前のことを思い出すと一瞬だけ息がし難くなった。
(あれナマエさんじゃないですか)
(お疲れ様です)
(おー古寺と奈良崎)
(奈良坂です)
(おまえらまとめて奈良寺って呼んでいい? )
(やめてください)
(怒るなよ奈良嶋)
(奈良坂です)
(美形が怒るとこえーな)
(な、なんでナマエさんがここに? それと三輪先輩はどこへ行かれたんですか? )
(ナマエさんが怒らせて出て行った)
(えええ!? )