本編
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今日の仕事を終え、休憩所で緑茶を啜る。うん、火傷した。今度は冷えた麦茶を飲もう。
そう心に決意していると入口から見覚えのある隊服が入って来た。相変わらず色んな意味で目立つ隊服だ。あれ着て恥ずかしくないのかな。
入って来た奴は入口から私を見つけたしく真っ直ぐこっちに来た。眉を寄せる私に疑問符を浮かべていた。
「? なんでそんな顔しかめてんの師匠」
「……知らぬが仏」
「は?」
更に不思議そうな顔をする出水は私の真向かいの席に座った。その恰好で同じ席につかないでほしい。
この隊服を着た高校生は私の事を師匠と呼ぶ。何か教えた記憶がびっくりするくらいないのだがそれでいいのだろうか。一応東さんに面倒見てやってくれと頼まれたけど。
「師匠は今日の任務終わったの?」
「終わったよ。出水は?」
「おれも終わった。ランク戦する前に腹ごしらえしようかなって」
「だったらトリオン体解除しとけ。後々困るのはお前だ」
黒歴史は消えないからね。そう心で呟く。
私の言葉を理解していないようだったが、出水は素直にトリオン体を解除した。そういう所は微笑ましい。基本クソ生意気だが。
「師匠ってランク戦しないよな」
「あれ基本マゾのするものだから」
「師匠声でかい、みんな見てるから」
素直な感想を言うと周りからの視線が増えた気がした。
やったね!人気者!とふざけていると出水に「師匠って弱いのに神経図太いよな、尊敬する」と真顔で言われた。何でだろう、尊敬するって始めて言われたのに嬉しくない。あと弱いは余計だと言おうとしたが本当に弱いため反論出来る立場じゃないと気づいた。世の中世知辛い。
あ、そういえば、
「学校のマドンナさくらちゃんに振られたんだって?」
「ぶっ!」
「きたねっ!!」
人の顔に食べかす飛ばしやがった!
あほー!ばかたれ!とぶちぶち文句言っているとむせかえってた出水が顔を赤くしながらやっと口を開いた。
「なんで師匠が知ってんだよ!」
「ばーろー小五郎のおっちゃんでもお見通しだぜ」
「おっちゃんに謝れ! ……じゃねえよ あーもー! 師匠と話すの疲れる!」
「そんな大声だすからだよ」
「急に諭しだすのやめろ! うぜえ!」
出水ひとりでゼーハーと息を切らしている光景。さすが高校生、若いね。と慈愛の眼差しで見ていると深く息を吐いたあとテーブルにごてん、と額を乗せた。
「なんで知ってんだよ……ほんとに」
「米屋に聞いた」
「あの野郎」
「言っとくけど悪いのはお前だかんな。あんな可愛い子をお前が物に出来ると思ったか? 考えが甘いんだよ若造」
「ちょっとは慰めるとかしろよ。なんでそんなに厳しいんだよ」
「慰めを求めるなら東さんのとこ行け」
弟子を見捨てやがった……と憎々しい眼差しを向けてくる。そもそも私は弟子を取った覚えはないぞ。弟子を取るだけの実力もないし。
私が出水に教えたことと言えばシューターの心得(笑)、太刀川さんがナンパした職員、太刀川さんが振られた相手、太刀川さんが餅食べ過ぎて死にかけたことくらいだ。……太刀川さん多いな。あれあの空白の期間なにしてたっけ。
「まあ上には上がいるから。太刀川さんを反面教師にしときなよ」
「……師匠も彼氏いないくせに」
よしこのガキを慰める必要は一生ないな。ムカつくから振られたこと太刀川さんにも教えてあげよ。
そう心に決意していると入口から見覚えのある隊服が入って来た。相変わらず色んな意味で目立つ隊服だ。あれ着て恥ずかしくないのかな。
入って来た奴は入口から私を見つけたしく真っ直ぐこっちに来た。眉を寄せる私に疑問符を浮かべていた。
「? なんでそんな顔しかめてんの師匠」
「……知らぬが仏」
「は?」
更に不思議そうな顔をする出水は私の真向かいの席に座った。その恰好で同じ席につかないでほしい。
この隊服を着た高校生は私の事を師匠と呼ぶ。何か教えた記憶がびっくりするくらいないのだがそれでいいのだろうか。一応東さんに面倒見てやってくれと頼まれたけど。
「師匠は今日の任務終わったの?」
「終わったよ。出水は?」
「おれも終わった。ランク戦する前に腹ごしらえしようかなって」
「だったらトリオン体解除しとけ。後々困るのはお前だ」
黒歴史は消えないからね。そう心で呟く。
私の言葉を理解していないようだったが、出水は素直にトリオン体を解除した。そういう所は微笑ましい。基本クソ生意気だが。
「師匠ってランク戦しないよな」
「あれ基本マゾのするものだから」
「師匠声でかい、みんな見てるから」
素直な感想を言うと周りからの視線が増えた気がした。
やったね!人気者!とふざけていると出水に「師匠って弱いのに神経図太いよな、尊敬する」と真顔で言われた。何でだろう、尊敬するって始めて言われたのに嬉しくない。あと弱いは余計だと言おうとしたが本当に弱いため反論出来る立場じゃないと気づいた。世の中世知辛い。
あ、そういえば、
「学校のマドンナさくらちゃんに振られたんだって?」
「ぶっ!」
「きたねっ!!」
人の顔に食べかす飛ばしやがった!
あほー!ばかたれ!とぶちぶち文句言っているとむせかえってた出水が顔を赤くしながらやっと口を開いた。
「なんで師匠が知ってんだよ!」
「ばーろー小五郎のおっちゃんでもお見通しだぜ」
「おっちゃんに謝れ! ……じゃねえよ あーもー! 師匠と話すの疲れる!」
「そんな大声だすからだよ」
「急に諭しだすのやめろ! うぜえ!」
出水ひとりでゼーハーと息を切らしている光景。さすが高校生、若いね。と慈愛の眼差しで見ていると深く息を吐いたあとテーブルにごてん、と額を乗せた。
「なんで知ってんだよ……ほんとに」
「米屋に聞いた」
「あの野郎」
「言っとくけど悪いのはお前だかんな。あんな可愛い子をお前が物に出来ると思ったか? 考えが甘いんだよ若造」
「ちょっとは慰めるとかしろよ。なんでそんなに厳しいんだよ」
「慰めを求めるなら東さんのとこ行け」
弟子を見捨てやがった……と憎々しい眼差しを向けてくる。そもそも私は弟子を取った覚えはないぞ。弟子を取るだけの実力もないし。
私が出水に教えたことと言えばシューターの心得(笑)、太刀川さんがナンパした職員、太刀川さんが振られた相手、太刀川さんが餅食べ過ぎて死にかけたことくらいだ。……太刀川さん多いな。あれあの空白の期間なにしてたっけ。
「まあ上には上がいるから。太刀川さんを反面教師にしときなよ」
「……師匠も彼氏いないくせに」
よしこのガキを慰める必要は一生ないな。ムカつくから振られたこと太刀川さんにも教えてあげよ。