本編
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突如始まった風間さんと修くんの戦い。これどういう流れだ。
「修くんこれで五回目のダウンだぞ」
「姿を消すトリガーか。ボーダーには面白いトリガーがあるな」
「それを風間さんが使うってのがねちっこいよね。ただでさえすばしっこいのに」
「本当に怒られますよナマエさん」
「ふーむ……おれならどう戦うかな」
そう言って考える仕草をする遊真。もう風間さんと戦うときのこと考えてるわこの子。末恐ろしい。
修くんはレイガストを構えてどうするか思案している。そしてアステロイドを放つが背後に回った風間さんにぶっさり刺された。うーん惜しい!
するとふぁいとーと応援する私たちの元に木虎がやってきた。
「烏丸先輩、もうやめてください。見るに耐えません」
「キトラ」
「三雲くんがA級と戦うなんて早すぎます。勝ち目はゼロです」
「なんだ修の心配か?」
「ツンデレだと……!?」
「違います!!!」
力いっぱい否定された。悲しいので横に座ってる遊真を膝に乗せる。「む?」と首を傾げる遊真は癒やしだ。
遊真をわしゃわしゃしていると風間さんと修くんの戦いが終わったようだ。うわー……あの風間さんの顔。完全に理解出来ないわー人類が俺について来てないわーってかんじの顔だ。迅が風間さんに何か言ったのかな。それにしてもあの態度は私でもイラッとくるな。修くん見返したれ! と叫ぶと本当に修くんが立ち上がった。いいぞ! 修くん!
****
「迅め……やはり理解できない、黒トリガーを手放すほどのことなのか……」
風間先輩の言葉に思わず顔を上げる。どういうことだ……!?
「迅はあいつをボーダーに入隊させるのと引き換えに自分の黒トリガーを本部に献上した。おまえたちのチームを本部のランク戦に参加させるためだそうだ。まったく理解できない」
そう言って風間先輩は観客席に座ってるナマエさんに視線を向けた。……なんで空閑を膝に乗せているのだろう。
「あの様子だとあいつも容認済みらしい。本当に何を考えているか分からんやつだ」
「ナマエさんも黒トリガーに関係が……?」
「最上さんとあいつは親子だ。血は繋がっていないがな」
そんな大事なものを迅さんと……ナマエさんは手放したのか、ぼくたちのために。
「……風間先輩すみません、もうひと勝負 お願いします」
ここで終わるわけにはいかない……!
****
「あら、これは……」
見覚えがあるぞ……っていうか私がよく使う手だ。主に足止めするときに。
超スローの散弾で訓練室を埋め尽くす修くん。なるほどこれなら風間さんはカメレオンを使うことは出来ない。……頭いいな修くん!
「ナマエさん、この方法を修に教えましたか?」
「いや、私が教えたのは………何だろう」
「俺に聞かないでください」
カメレオンを解除した風間さんはアステロイドを叩き切って修くんに向かって行く。……心臓ドキドキしてきた。思わず遊真を抱きしめると「ナマエさんくるしい」と苦情が入った。すまん。
すると修くんは向かって来た風間さんに対し、レイガストのオプショントリガー スラスターを使い、風間さんに突っ込んでいった。そして壁際まで風間さんを追い込む。………風間さんなんであの勢いで押されてんのに転ばないんだろう。身体の大きさと力が本当見合ってない。
風間さん神秘の謎に首を捻っていると修くんはレイガストの盾モードで風間さんを閉じ込める。
「アステロイド」
そしてゼロ距離から射撃した。「決まった」と胸の中で呟く遊真の言葉に固唾を呑む。
《伝達系切断 三雲ダウン》
「うわぁーーっ惜しいぃ!! てか風間さん化け物かよ!」
「……いや、そうでもないよナマエさん」
「ん?」
どういうこと?
顔を向けると左腕がぶっ飛んだ状態の風間さんの姿。も、もしかしてこれは……
《トリオン露出過多! 風間ダウン!! 》
風間さんと引き分け。すごいな修くん。将来有望だ。
目を瞬かせていると烏丸と遊真が下へ降りていくので私も降りていく。訓練室から出た修くんと遊真は仲良くハイタッチ。やはり和むこの子たち。
「うちの弟子がお世話になりました」
「お疲れ様~風間さん」
「烏丸に山原……そうかおまえたちの弟子か」
「いや私弟子とらない主義なんで」
「出水はどうした、いや……なんでもない。最後の戦法はおまえたちの入れ知恵か?」
「いや、よく考えたら一緒にケーキ食べただけでした」
「……俺が教えたのは基礎のトリオン分割と射撃だけです。あとは全部あいつ自身のアイデアですよ。どうでした? うちの三雲は」
その質問に風間さんは修くんへと視線を向ける。途中「おまえは一体何を考えながら生きてるんだ」と苦言を挟まれたが無視した。ちょっと流れ読んで風間さん。
トリオン体を解除した風間さんは修くんを真っ直ぐに見つめて口を開いた。
「…………はっきり言って弱いな。トリオンも身体能力もギリギリのレベルだ。山原より酷い」
「なんでそこで私の名前出すんですか? 出す必要ありました?」
風間さんに詰め寄ると「うるさい」と一瞥される。このチビ殴ってやろうかと思ったが生身でも風間さんに勝てる気がしないので大人しく烏丸の横に戻った。別に怖いわけじゃない。
「……だが自分の弱さをよく自覚していてそれゆえの発想と相手を読む頭があるーー知恵と工夫を使う戦い方は俺は嫌いじゃない。邪魔したな三雲」
「あれ? 結局おれと勝負してくれないの?」
この子可愛いけど恐ろしい。風間さん挑発するなんて。それに対する風間さんの答えは冷静なもので。勝負したきゃ上に来い的なことを言って去って行った。
ボーダーは血の気が多いやつの割合が高い気がする。生きにくい場所だわー。
「ちぇ。じゃナマエさん戦おーよ」
「アホか。小南に勝ったことあるんでしょ。私が勝てるわけないじゃん」
「堂々と情けないこと言わないでください」
****
「あんなのと引き分けちゃダメですよ。ぼくなら100回やって100回勝てる」
拗ねた顔で憎まれ口を叩く菊地原。こいつはまた……。
「遅い弾で空間埋めるとかいい手だったと思うが……」
「あんなのトリオン無限ルールだからできたことでしょ、それに」
そこで言葉を切った菊地原を見ると先ほどより機嫌の悪そうな顔をしている。なんだ? と思っていると膨れっ面で口を開いた。
「それに、山原さんも使う方法だし、あんなのにやられちゃダメですよ」
「おまえなぁ……」
なにかと思えば……。
菊地原はB級の山原ナマエさんに(本人は認めないが)懐いている。嫌いな人間は話しかけもしないが山原さんにはよく自分から絡みに行くのがその証拠だ。この間の任務のときも迅さん側についた山原さんに「任務放棄するなんてほんと適当な人だよね。城戸司令に怒られればいいのに」とずっと文句を言っていた。そのわりに本部で山原さんを見かけると遠まわしに処罰はなかったか聞いていた。
あと見合い騒動? のときも「あんな特に特徴のない人が結婚なんておこがましいにもほどがあるよね」と言いつつもずっとソワソワしていた。先ほども山原さんを見つけて話しかけたそうにしていたが、山原さんはずっとあのネイバーの子供を膝に乗せて三雲を応援していたため行くに行けなかったようだ。
「おまえ……少しは憎まれ口治さないと山原さんに呆れられるぞ」
「はあ!? 別にあの人にどう思われようが関係ないし!」
「菊地原、廊下で大声だすな」
「風間さん………てかそもそも風間さんがあんなのに引き分けるからこんな事になったのに」
「菊地原!」
懲りないなこいつは……!
すると風間さんがオレを手で制し菊地原に視線を向ける。
「そうだな。張り合ってカウンターを狙った俺の負けだ」
「もうしっかりしてくださいよ風間さん」
「おまえはなんでそんなにえらそうなんだ……」
オレが呆れながらそう言うと「別にえらそうじゃない」との返答。自覚ないのか……と呆れつつ「そうだな」と返した。
「修くんこれで五回目のダウンだぞ」
「姿を消すトリガーか。ボーダーには面白いトリガーがあるな」
「それを風間さんが使うってのがねちっこいよね。ただでさえすばしっこいのに」
「本当に怒られますよナマエさん」
「ふーむ……おれならどう戦うかな」
そう言って考える仕草をする遊真。もう風間さんと戦うときのこと考えてるわこの子。末恐ろしい。
修くんはレイガストを構えてどうするか思案している。そしてアステロイドを放つが背後に回った風間さんにぶっさり刺された。うーん惜しい!
するとふぁいとーと応援する私たちの元に木虎がやってきた。
「烏丸先輩、もうやめてください。見るに耐えません」
「キトラ」
「三雲くんがA級と戦うなんて早すぎます。勝ち目はゼロです」
「なんだ修の心配か?」
「ツンデレだと……!?」
「違います!!!」
力いっぱい否定された。悲しいので横に座ってる遊真を膝に乗せる。「む?」と首を傾げる遊真は癒やしだ。
遊真をわしゃわしゃしていると風間さんと修くんの戦いが終わったようだ。うわー……あの風間さんの顔。完全に理解出来ないわー人類が俺について来てないわーってかんじの顔だ。迅が風間さんに何か言ったのかな。それにしてもあの態度は私でもイラッとくるな。修くん見返したれ! と叫ぶと本当に修くんが立ち上がった。いいぞ! 修くん!
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「迅め……やはり理解できない、黒トリガーを手放すほどのことなのか……」
風間先輩の言葉に思わず顔を上げる。どういうことだ……!?
「迅はあいつをボーダーに入隊させるのと引き換えに自分の黒トリガーを本部に献上した。おまえたちのチームを本部のランク戦に参加させるためだそうだ。まったく理解できない」
そう言って風間先輩は観客席に座ってるナマエさんに視線を向けた。……なんで空閑を膝に乗せているのだろう。
「あの様子だとあいつも容認済みらしい。本当に何を考えているか分からんやつだ」
「ナマエさんも黒トリガーに関係が……?」
「最上さんとあいつは親子だ。血は繋がっていないがな」
そんな大事なものを迅さんと……ナマエさんは手放したのか、ぼくたちのために。
「……風間先輩すみません、もうひと勝負 お願いします」
ここで終わるわけにはいかない……!
****
「あら、これは……」
見覚えがあるぞ……っていうか私がよく使う手だ。主に足止めするときに。
超スローの散弾で訓練室を埋め尽くす修くん。なるほどこれなら風間さんはカメレオンを使うことは出来ない。……頭いいな修くん!
「ナマエさん、この方法を修に教えましたか?」
「いや、私が教えたのは………何だろう」
「俺に聞かないでください」
カメレオンを解除した風間さんはアステロイドを叩き切って修くんに向かって行く。……心臓ドキドキしてきた。思わず遊真を抱きしめると「ナマエさんくるしい」と苦情が入った。すまん。
すると修くんは向かって来た風間さんに対し、レイガストのオプショントリガー スラスターを使い、風間さんに突っ込んでいった。そして壁際まで風間さんを追い込む。………風間さんなんであの勢いで押されてんのに転ばないんだろう。身体の大きさと力が本当見合ってない。
風間さん神秘の謎に首を捻っていると修くんはレイガストの盾モードで風間さんを閉じ込める。
「アステロイド」
そしてゼロ距離から射撃した。「決まった」と胸の中で呟く遊真の言葉に固唾を呑む。
《伝達系切断 三雲ダウン》
「うわぁーーっ惜しいぃ!! てか風間さん化け物かよ!」
「……いや、そうでもないよナマエさん」
「ん?」
どういうこと?
顔を向けると左腕がぶっ飛んだ状態の風間さんの姿。も、もしかしてこれは……
《トリオン露出過多! 風間ダウン!! 》
風間さんと引き分け。すごいな修くん。将来有望だ。
目を瞬かせていると烏丸と遊真が下へ降りていくので私も降りていく。訓練室から出た修くんと遊真は仲良くハイタッチ。やはり和むこの子たち。
「うちの弟子がお世話になりました」
「お疲れ様~風間さん」
「烏丸に山原……そうかおまえたちの弟子か」
「いや私弟子とらない主義なんで」
「出水はどうした、いや……なんでもない。最後の戦法はおまえたちの入れ知恵か?」
「いや、よく考えたら一緒にケーキ食べただけでした」
「……俺が教えたのは基礎のトリオン分割と射撃だけです。あとは全部あいつ自身のアイデアですよ。どうでした? うちの三雲は」
その質問に風間さんは修くんへと視線を向ける。途中「おまえは一体何を考えながら生きてるんだ」と苦言を挟まれたが無視した。ちょっと流れ読んで風間さん。
トリオン体を解除した風間さんは修くんを真っ直ぐに見つめて口を開いた。
「…………はっきり言って弱いな。トリオンも身体能力もギリギリのレベルだ。山原より酷い」
「なんでそこで私の名前出すんですか? 出す必要ありました?」
風間さんに詰め寄ると「うるさい」と一瞥される。このチビ殴ってやろうかと思ったが生身でも風間さんに勝てる気がしないので大人しく烏丸の横に戻った。別に怖いわけじゃない。
「……だが自分の弱さをよく自覚していてそれゆえの発想と相手を読む頭があるーー知恵と工夫を使う戦い方は俺は嫌いじゃない。邪魔したな三雲」
「あれ? 結局おれと勝負してくれないの?」
この子可愛いけど恐ろしい。風間さん挑発するなんて。それに対する風間さんの答えは冷静なもので。勝負したきゃ上に来い的なことを言って去って行った。
ボーダーは血の気が多いやつの割合が高い気がする。生きにくい場所だわー。
「ちぇ。じゃナマエさん戦おーよ」
「アホか。小南に勝ったことあるんでしょ。私が勝てるわけないじゃん」
「堂々と情けないこと言わないでください」
****
「あんなのと引き分けちゃダメですよ。ぼくなら100回やって100回勝てる」
拗ねた顔で憎まれ口を叩く菊地原。こいつはまた……。
「遅い弾で空間埋めるとかいい手だったと思うが……」
「あんなのトリオン無限ルールだからできたことでしょ、それに」
そこで言葉を切った菊地原を見ると先ほどより機嫌の悪そうな顔をしている。なんだ? と思っていると膨れっ面で口を開いた。
「それに、山原さんも使う方法だし、あんなのにやられちゃダメですよ」
「おまえなぁ……」
なにかと思えば……。
菊地原はB級の山原ナマエさんに(本人は認めないが)懐いている。嫌いな人間は話しかけもしないが山原さんにはよく自分から絡みに行くのがその証拠だ。この間の任務のときも迅さん側についた山原さんに「任務放棄するなんてほんと適当な人だよね。城戸司令に怒られればいいのに」とずっと文句を言っていた。そのわりに本部で山原さんを見かけると遠まわしに処罰はなかったか聞いていた。
あと見合い騒動? のときも「あんな特に特徴のない人が結婚なんておこがましいにもほどがあるよね」と言いつつもずっとソワソワしていた。先ほども山原さんを見つけて話しかけたそうにしていたが、山原さんはずっとあのネイバーの子供を膝に乗せて三雲を応援していたため行くに行けなかったようだ。
「おまえ……少しは憎まれ口治さないと山原さんに呆れられるぞ」
「はあ!? 別にあの人にどう思われようが関係ないし!」
「菊地原、廊下で大声だすな」
「風間さん………てかそもそも風間さんがあんなのに引き分けるからこんな事になったのに」
「菊地原!」
懲りないなこいつは……!
すると風間さんがオレを手で制し菊地原に視線を向ける。
「そうだな。張り合ってカウンターを狙った俺の負けだ」
「もうしっかりしてくださいよ風間さん」
「おまえはなんでそんなにえらそうなんだ……」
オレが呆れながらそう言うと「別にえらそうじゃない」との返答。自覚ないのか……と呆れつつ「そうだな」と返した。