番外編
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
【反省文】
私、山原ナマエは演習場の装飾をハロウィン仕様にし、来た人々にかぼちゃパイを投げつけたこと、なまはげの仮装で驚かせたことを反省します。もうしません。ごめんなさい。
「………書くことなくなった」
残った原稿用紙は五枚。埋まったのは数行。終わる気がしない。
世の中のハロウィンブームにあやかろうとしたのだが城戸さんには不評だったらしい。提出するまで帰るなと言われてシャーペン片手に頭を悩ませる。絵日記にしたら駄目だろうか。あ、ダメだ絵心皆無だ。
「城戸さん忙しいからきっと読む暇ないよね。よし四谷怪談で文字数稼ごう」
「きっと五枚じゃ済まなくなるぞ」
ちゃんと書きなさいと目線で宥めてくる東さん。しかし手元は麻雀牌をジャラジャラさせている。なんだろうこの趣味の合間に育児されてる感じ。普通逆だよね。
東さんの右側、私の真正面に座っている諏訪さんがいつものように煙草を咥えながらハッと鼻を鳴らす。
「つーかなんで四谷怪談だよ」
「ハロウィンだから」
「おまえのハロウィンの認識はどうなってんだ」
「お化け絡ませたらそれはもうハロウィン」
「雑すぎるわ!」
そもそもハロウィンの起源なんてよく知らないからなぁ。厄払いとかだっけ。だったら四谷怪談は駄目だな。個人的に小岩さんはガッツのある女性だと思う。ただじゃ転ばないあたりが好感が持てる。あれは男がクズすぎる。やられたらやり返さなければ。ただでは死なん。そう言うと「確かにおまえは殺してもしぶとく動き回りそうだな」と私と同じソファーに座っている風間さんに言われた。人をゴ◯ブリみたいに言ってるが、恐ろしいことに本人は褒めたつもりでいるらしい。数年に一度あるかないかくらい褒めてくれないくせにこんなので使い切るなんて。麻雀初心者め、お世話してやらないぞ。
「ははは、賑やかで俺は楽しかったよ。ハロウィン」
「さすが堤さん分かってる」
「でもなまはげはやり過ぎかもなぁ。何でなまはげの仮装にしたんだ?」
「一番馴染みのある仮装って何かなぁって考えたらなまはげしか残らなかったんです」
「女の子は魔女とかやるんじゃないのか?」
「東さん、なまはげが選択肢にあるこいつを世間一般の女と一緒にするのは間違いっすよ」
「うるさい妖怪ニコチン中毒」
「人を勝手に妖怪にすんな!!」
諏訪さんの煙草依存はそう言われても仕方ないでしょ。いっつも咥えてるし。酒も煙草もするから諏訪さんは早死にしそうだな。……ああでも口喧しいおじいちゃんってよくいるからな。やっぱり長生きしそう。そんな事を思いつつ諏訪さんを見てると「おまえ今心の中で悪口いったろ」と睨まれた。悪口に敏感なんてそんなセンサーつけなくていいよ。
「でもあれだけの飾りつけをするのは大変だっただろう」
「オペ子軍団と一緒にやったからそこまでなかったですよ。楽しかったし」
「そしてナマエだけ反省文か」
「そこがいまいち納得できない」
「なまはげで恐喝まがいの事をするからだ」
「トリックオアトリートって言っただけじゃん……」
「なまはげでな」
敗因はなまはげらしい。日本の伝統文化がそんなにダメだったのか。かぼちゃパイ投げはトリオン体だったのもあって大して怒られなかった。逆に皆でぶつけ合いになってたし、オペ子軍団と女子隊員は仮装もしてたし絶対楽しんでたぞあれ。そしてなぜ加古さんのクランプス(西洋版なまはげ)は咎められなかったんだろう。あれも大差ないと思うんだけど。権力の差かな。
「来年は何をしようかなぁ……」
そう呟くとまだ懲りてねえのかこいつといった視線が向けられた。イベントは楽しまないとカレンダーが可哀想じゃないのと適当な言い訳を返す。「要するに暇だったのか」と横の小さい人の言葉はスルーした。こういうイベントは楽しんだ者勝ちなのだ。
【反省文】
私、山原ナマエは演習場の装飾をハロウィン仕様にし、来た人々にかぼちゃパイを投げつけたこと、なまはげの仮装で驚かせたことを反省します。もうしません。ごめんなさい。来年は魔女っ子になってみんなに夢を届けてみます。適度に頑張るので来年も見逃してください。
私、山原ナマエは演習場の装飾をハロウィン仕様にし、来た人々にかぼちゃパイを投げつけたこと、なまはげの仮装で驚かせたことを反省します。もうしません。ごめんなさい。
「………書くことなくなった」
残った原稿用紙は五枚。埋まったのは数行。終わる気がしない。
世の中のハロウィンブームにあやかろうとしたのだが城戸さんには不評だったらしい。提出するまで帰るなと言われてシャーペン片手に頭を悩ませる。絵日記にしたら駄目だろうか。あ、ダメだ絵心皆無だ。
「城戸さん忙しいからきっと読む暇ないよね。よし四谷怪談で文字数稼ごう」
「きっと五枚じゃ済まなくなるぞ」
ちゃんと書きなさいと目線で宥めてくる東さん。しかし手元は麻雀牌をジャラジャラさせている。なんだろうこの趣味の合間に育児されてる感じ。普通逆だよね。
東さんの右側、私の真正面に座っている諏訪さんがいつものように煙草を咥えながらハッと鼻を鳴らす。
「つーかなんで四谷怪談だよ」
「ハロウィンだから」
「おまえのハロウィンの認識はどうなってんだ」
「お化け絡ませたらそれはもうハロウィン」
「雑すぎるわ!」
そもそもハロウィンの起源なんてよく知らないからなぁ。厄払いとかだっけ。だったら四谷怪談は駄目だな。個人的に小岩さんはガッツのある女性だと思う。ただじゃ転ばないあたりが好感が持てる。あれは男がクズすぎる。やられたらやり返さなければ。ただでは死なん。そう言うと「確かにおまえは殺してもしぶとく動き回りそうだな」と私と同じソファーに座っている風間さんに言われた。人をゴ◯ブリみたいに言ってるが、恐ろしいことに本人は褒めたつもりでいるらしい。数年に一度あるかないかくらい褒めてくれないくせにこんなので使い切るなんて。麻雀初心者め、お世話してやらないぞ。
「ははは、賑やかで俺は楽しかったよ。ハロウィン」
「さすが堤さん分かってる」
「でもなまはげはやり過ぎかもなぁ。何でなまはげの仮装にしたんだ?」
「一番馴染みのある仮装って何かなぁって考えたらなまはげしか残らなかったんです」
「女の子は魔女とかやるんじゃないのか?」
「東さん、なまはげが選択肢にあるこいつを世間一般の女と一緒にするのは間違いっすよ」
「うるさい妖怪ニコチン中毒」
「人を勝手に妖怪にすんな!!」
諏訪さんの煙草依存はそう言われても仕方ないでしょ。いっつも咥えてるし。酒も煙草もするから諏訪さんは早死にしそうだな。……ああでも口喧しいおじいちゃんってよくいるからな。やっぱり長生きしそう。そんな事を思いつつ諏訪さんを見てると「おまえ今心の中で悪口いったろ」と睨まれた。悪口に敏感なんてそんなセンサーつけなくていいよ。
「でもあれだけの飾りつけをするのは大変だっただろう」
「オペ子軍団と一緒にやったからそこまでなかったですよ。楽しかったし」
「そしてナマエだけ反省文か」
「そこがいまいち納得できない」
「なまはげで恐喝まがいの事をするからだ」
「トリックオアトリートって言っただけじゃん……」
「なまはげでな」
敗因はなまはげらしい。日本の伝統文化がそんなにダメだったのか。かぼちゃパイ投げはトリオン体だったのもあって大して怒られなかった。逆に皆でぶつけ合いになってたし、オペ子軍団と女子隊員は仮装もしてたし絶対楽しんでたぞあれ。そしてなぜ加古さんのクランプス(西洋版なまはげ)は咎められなかったんだろう。あれも大差ないと思うんだけど。権力の差かな。
「来年は何をしようかなぁ……」
そう呟くとまだ懲りてねえのかこいつといった視線が向けられた。イベントは楽しまないとカレンダーが可哀想じゃないのと適当な言い訳を返す。「要するに暇だったのか」と横の小さい人の言葉はスルーした。こういうイベントは楽しんだ者勝ちなのだ。
【反省文】
私、山原ナマエは演習場の装飾をハロウィン仕様にし、来た人々にかぼちゃパイを投げつけたこと、なまはげの仮装で驚かせたことを反省します。もうしません。ごめんなさい。来年は魔女っ子になってみんなに夢を届けてみます。適度に頑張るので来年も見逃してください。