本編
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「千佳ちゃんどうなった?」
朝シフトを終えて一度家に帰ってまた本部にやってきた。演習シミュ最終日だし見とかないとすっきりしない。修くんの策も気になるし。
小南と栞ちゃんのとこに行くと戦績結果を表示してくれた。二宮隊1勝4敗4引き分け。残り1試合。昨日とは雲泥の差だ。
「やっぱ千佳ちゃんが狙われた?」
「北添隊以外は明確に千佳ちゃん狙いでしたね」
「やっぱユニット情報漏れてるのきついかー」
「二宮さんは最終戦もこのままさせるつもり?」
「うーん、さすがに何か言うと思う。このまま負けだと千佳ちゃん引きずるしそこまで考えなしじゃないって。今休み時間でしょ? 二宮隊にモニターしてください」
「なんでナマエが二宮さん庇うのよ」
「……………あ、ほらなんか言ってる!」
「ちょっと! もしかしてなにかあったでしょ!」
小南の言葉をスルーしてモニターに集中する。逃げではない。いつかちゃんと言う。今じゃないだけだ。本当に。恥ずかしいからとかじゃない。
『……雨取。ここまでで何か気づいたことはあるか?』
『わ……わたしじゃどうにもできませんでした……すみません……』
『えー雨取ちゃんのせいじゃないでしょー』
『勘違いするな雨取。俺は最初に「細かい指示は出さない」「自分で考えて動け」と言った。隊員がこの方針に従っている限り責任は命令を下した隊長にある』
『そうそう』
『でも……自分の役目は自分でちゃんとしたいんです……!』
『……それが今できなかったって話じゃないのか?』
『それは……』
『自力で解決しようとするのはいい心がけだが自分の手に余ると感じたなら早めに誰かの手を借りるべきだ。事態が決定版に悪化する前に』
『はい……すみません……』
「ほら、フォロー入った」
「これ逆に追い込んでんじゃないの!?」
「フォローだって」
「ナマエさんやけに二宮さんの肩持つ~」
「フォローなんだもん」
圧迫感あって口下手でこれで伝わると思っているだけで。
『雨取。試験ってのは「現状何ができないのか」「どこに問題があるか」を知るためにあるんだ。今回、遠征に行く前にお前自身の問題点が一つ分かった。だからこれでいい。お前がするべきことは落ち込むことじゃなくて遠征までにこの問題点を改善することだ。……だな? 二宮』
『そういうことです』
『わかりました……!』
「結局東さんのフォロー入ったじゃない」
「でも千佳ちゃんに伝わったからこれでオーケーです」
「ナマエさんやっぱり二宮さんと何かありましたね?」
「ノーコメントを貫きます」
「何かあったって言ってるもんじゃない! 吐きなさいよ~!」
小南に両肩もたれてブンブンされる。絶対に吐かぬ。でも東さんに言ってもらって「そういうことです」ですませるニノさんもちょっとあれですよ。
休みを挟んだ村上隊との試合は見事勝利していた。よかった。そしてもう一方の修くんのとこの諏訪隊。6勝3敗1引き分けでなんと一位だった。すごい。がんばった。パチパチしてたら「ナマエさん」と声がかかる。聞き覚えのありすぎる声に一瞬固まり、すぐに振りかえる。
「ナマエさん、このあとの予定は?」
「とくにないです」
「じゃあ飯食べて一緒に帰りましょう。送りますから。就寝時間までいるんでしょ?」
「いるけど……」
デートですか? 二日連続で?
小南と栞ちゃんの前では聞きにくい。ちらりと二人を見たら小南はバッと視線を逸らして栞ちゃんはにこにこしていた。……こればれてるんじゃないんですか? 気のせい?
「ナマエさん? いや?」
「いやじゃないです」
即答で出てきた言葉が少し恥ずかしい。だっていやじゃないし……。断る理由もない。なんかデートって響きがそわそわするだけだ。………ちょっとまって。
「ご飯=デートなら私はとんだデート女では?」
色んな人とご飯食べてきたけど。その数知れず。
そういうと烏丸は吹き出して肩を揺らして笑いはじめた。笑い事じゃないんですけど。小南と栞ちゃんも笑ってるし。「し、師匠がデート女……っ!」あのやろう声でかいんだよ。声でかかったのこっちもだけど。
「ふ、ふふ、あーもう、何でそうなっちゃったんですか」
「だって烏丸がご飯行くのデートだって」
「俺限定です。他のはただのご飯です絶対に。断じてデートじゃないですからね」
「なるほど……?」
なんか圧がすごいのは気のせいか。「ほんとに趣味終わってんなー烏丸」太刀川さんの呑気な声がここまで届く。なんで烏丸の趣味の話してるんだあの人。しかもけなされてる。大声で言っちゃだめだろそれ。元チームメイトだからって遠慮なさすぎ。……遠慮って言葉知らないか。なら仕方ない。
「少しだけですけどデートしましょ? ね?」
「…………うん」
「何が「うん」だばーか!」
「今の私に言ったのニュアンスで分かったぞ出水ばーか! ちょっと面かせ!」
「空気壊すのやめてください出水先輩。ナマエさん行っちゃったし」
「いずみんヤキモチ焼いてるんだねぇ。とりまるくんにナマエさんとられると思って」
「出水先輩のじゃないでしょ」
「とりまるのでもないわよ!」
「ありゃりゃこっちにもヤキモチ勢がいた」
「まだ付き合ってないんだからいいでしょ!」
「まだってことは小南先輩は俺達が付き合う前提でいてくれてるってことすか」
「~~~~っ!!」
「認めたくないけど認めなきゃいけない顔してる」
「だってナマエが……!」
幸せそうな顔するから!
そう小南が唸っていたことも知らず私は出水とレスバしていた。途中で私VS太刀川隊になってた。なんでだ。
朝シフトを終えて一度家に帰ってまた本部にやってきた。演習シミュ最終日だし見とかないとすっきりしない。修くんの策も気になるし。
小南と栞ちゃんのとこに行くと戦績結果を表示してくれた。二宮隊1勝4敗4引き分け。残り1試合。昨日とは雲泥の差だ。
「やっぱ千佳ちゃんが狙われた?」
「北添隊以外は明確に千佳ちゃん狙いでしたね」
「やっぱユニット情報漏れてるのきついかー」
「二宮さんは最終戦もこのままさせるつもり?」
「うーん、さすがに何か言うと思う。このまま負けだと千佳ちゃん引きずるしそこまで考えなしじゃないって。今休み時間でしょ? 二宮隊にモニターしてください」
「なんでナマエが二宮さん庇うのよ」
「……………あ、ほらなんか言ってる!」
「ちょっと! もしかしてなにかあったでしょ!」
小南の言葉をスルーしてモニターに集中する。逃げではない。いつかちゃんと言う。今じゃないだけだ。本当に。恥ずかしいからとかじゃない。
『……雨取。ここまでで何か気づいたことはあるか?』
『わ……わたしじゃどうにもできませんでした……すみません……』
『えー雨取ちゃんのせいじゃないでしょー』
『勘違いするな雨取。俺は最初に「細かい指示は出さない」「自分で考えて動け」と言った。隊員がこの方針に従っている限り責任は命令を下した隊長にある』
『そうそう』
『でも……自分の役目は自分でちゃんとしたいんです……!』
『……それが今できなかったって話じゃないのか?』
『それは……』
『自力で解決しようとするのはいい心がけだが自分の手に余ると感じたなら早めに誰かの手を借りるべきだ。事態が決定版に悪化する前に』
『はい……すみません……』
「ほら、フォロー入った」
「これ逆に追い込んでんじゃないの!?」
「フォローだって」
「ナマエさんやけに二宮さんの肩持つ~」
「フォローなんだもん」
圧迫感あって口下手でこれで伝わると思っているだけで。
『雨取。試験ってのは「現状何ができないのか」「どこに問題があるか」を知るためにあるんだ。今回、遠征に行く前にお前自身の問題点が一つ分かった。だからこれでいい。お前がするべきことは落ち込むことじゃなくて遠征までにこの問題点を改善することだ。……だな? 二宮』
『そういうことです』
『わかりました……!』
「結局東さんのフォロー入ったじゃない」
「でも千佳ちゃんに伝わったからこれでオーケーです」
「ナマエさんやっぱり二宮さんと何かありましたね?」
「ノーコメントを貫きます」
「何かあったって言ってるもんじゃない! 吐きなさいよ~!」
小南に両肩もたれてブンブンされる。絶対に吐かぬ。でも東さんに言ってもらって「そういうことです」ですませるニノさんもちょっとあれですよ。
休みを挟んだ村上隊との試合は見事勝利していた。よかった。そしてもう一方の修くんのとこの諏訪隊。6勝3敗1引き分けでなんと一位だった。すごい。がんばった。パチパチしてたら「ナマエさん」と声がかかる。聞き覚えのありすぎる声に一瞬固まり、すぐに振りかえる。
「ナマエさん、このあとの予定は?」
「とくにないです」
「じゃあ飯食べて一緒に帰りましょう。送りますから。就寝時間までいるんでしょ?」
「いるけど……」
デートですか? 二日連続で?
小南と栞ちゃんの前では聞きにくい。ちらりと二人を見たら小南はバッと視線を逸らして栞ちゃんはにこにこしていた。……こればれてるんじゃないんですか? 気のせい?
「ナマエさん? いや?」
「いやじゃないです」
即答で出てきた言葉が少し恥ずかしい。だっていやじゃないし……。断る理由もない。なんかデートって響きがそわそわするだけだ。………ちょっとまって。
「ご飯=デートなら私はとんだデート女では?」
色んな人とご飯食べてきたけど。その数知れず。
そういうと烏丸は吹き出して肩を揺らして笑いはじめた。笑い事じゃないんですけど。小南と栞ちゃんも笑ってるし。「し、師匠がデート女……っ!」あのやろう声でかいんだよ。声でかかったのこっちもだけど。
「ふ、ふふ、あーもう、何でそうなっちゃったんですか」
「だって烏丸がご飯行くのデートだって」
「俺限定です。他のはただのご飯です絶対に。断じてデートじゃないですからね」
「なるほど……?」
なんか圧がすごいのは気のせいか。「ほんとに趣味終わってんなー烏丸」太刀川さんの呑気な声がここまで届く。なんで烏丸の趣味の話してるんだあの人。しかもけなされてる。大声で言っちゃだめだろそれ。元チームメイトだからって遠慮なさすぎ。……遠慮って言葉知らないか。なら仕方ない。
「少しだけですけどデートしましょ? ね?」
「…………うん」
「何が「うん」だばーか!」
「今の私に言ったのニュアンスで分かったぞ出水ばーか! ちょっと面かせ!」
「空気壊すのやめてください出水先輩。ナマエさん行っちゃったし」
「いずみんヤキモチ焼いてるんだねぇ。とりまるくんにナマエさんとられると思って」
「出水先輩のじゃないでしょ」
「とりまるのでもないわよ!」
「ありゃりゃこっちにもヤキモチ勢がいた」
「まだ付き合ってないんだからいいでしょ!」
「まだってことは小南先輩は俺達が付き合う前提でいてくれてるってことすか」
「~~~~っ!!」
「認めたくないけど認めなきゃいけない顔してる」
「だってナマエが……!」
幸せそうな顔するから!
そう小南が唸っていたことも知らず私は出水とレスバしていた。途中で私VS太刀川隊になってた。なんでだ。