本編
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四日目の朝。水上が戦闘シミュ演習のことを部隊のみんなに話し出した。標準語うさんくさいぞ水上。
『えーと……それではルールの確認からでしょうか?』
『ソフトのダウンロードからだな』
『えっちょっちょっと待ってください! 色々おかしくないですか!? そんなすぐ呑み込める樫尾くん!』
「まーそうなりますよね」
「ナマエちゃんならどうしてるの?」
「チョップして話進める」
「ナマエちゃんも話を勧める派じゃない」
「納得はしてないけど。でも遠征時なら優先順位あるしボスの言うこと聞くかなぁ。でも腹立つのでチョップする。それで手打ち」
「ふふっ想像つきそうだわ」
加古さんに笑われつつも水上隊を見守る。樫尾は王子に揉まれたから割と平気そう。なにやったんだ王子。荒船は同級生だし前々から察してたから。まあ荒船は今ちゃんと隊長引き継ぐ話出てたしね。
『照屋ちゃんは納得いかへんの?』
『当たり前じゃないですか! ちゃんと説明してください!』
ここで真木ちゃんから減点が入った。隣のブースだからうっすら理由が聞こえる。夕食の後にじっくり詰めればいいって言ってる。真木ちゃんが言うと怖いんですよ。
水上は部隊の強みが頭のよさだったから課題に集中してほしかったと言っている。その上戦闘シミュはひとりでやったほうが有利だと判断した。しかもその間はみんなの課題進められるしやらない理由がないと。実際結果だしてるからなぁこいつ。
『……そんな立派な理由があるならはじめから説明してくれればよかったじゃないですか! なんで黙って進めちゃうんですか!?』
『話し合いにしたくなかってん。俺が一人でやるって言ったら照屋ちゃんすぐに納得した? せえへんやろ?』
『それは……』
『ほんまに一人で勝てるんか? とか俺一人で担当したら俺にばっかA級評価集まって不公平ちゃうか? とかやらへん理由はなんぼでも出るわけやん? たぶん八割くらいの確率で安定をとって全員でやりましょってなってたと思うわ』
「それはそうでしょうね」
「話し合いにしてもどうせ揉めるって分かってるのがこのいやらしブロッコリーの嫌なとこ」
「あら? ナマエちゃん水上くんと仲悪かったかしら」
「生駒隊に遊びに行ったらだいたいいるから一緒に遊んでる」
「仲良しじゃない」
「頭使うゲーム勝てないから逆恨みしてます」
「ふふふ、そうなの」
そうなんです。このブロッコリー頭使うゲーム強いんです。
ブロッコリー遠征狙ってるの? と今ちゃんが聞いてノーと答えるブロッコリー。
『そこまで高得点に拘る理由はなに? この部隊なら普通にやってもいい成績取れると思うんだけど』
『成績以外に俺から渡せるもんがないからやな』
『渡せるもの……?』
『最初から決まってた今ちゃんはともかく他の三人は俺が選んで部隊に入れたわけやん。選んだ側の責任として何かしら得して帰ってもらわなあかんやろ。この試験の成績がこの先しばらくの評価につながるって最初から言われてるわけやし、取れる所でハイスコアを狙うんは俺ん中では絶対条件やねん』
『……でも結局今になってしわ寄せがきてるじゃないですか! こんなややこしそうな課題で他の部隊は二日分先を行ってて! 配点も激重で! いになり「はい」って渡されて! まともな結果が出せるわけないでしょう!?』
『なんでや。この面子ならいけるやろ。それができる面子集めたつもりやで?』
「水上くん加点」
「理由は?」
「隊長が部下を信頼してるのは単純に士気上がるから。そこは絶対条件」
まあこいつどの口がってのも思ってるけど。結局自論押し通してるし。どうなるかな照屋ちゃん。
『………………じゃあ………
「頼む」……って言ってください』
『ん? 「頼む」……? そん……』
『あっ! 自分でもわかってます! めんどくさいこと言ってるって! 頼まれなくても100%全力でやりますけど! けど! 「頼む」って言われたほうが……言われたほうが……
燃えるんです……!』
モニターからポンポンポンポン音が鳴って照屋ちゃんに大量に加点が入る。わかるわかる。加点加点。いい子だし強い子だなあ。
『……えーほな早速戦闘シミュの対策に入ろか。結構ややこしいと思うけどみんな「頼む」で』
『『了解です!』』
「水上隊は大丈夫だね。もっと荒れるかと思ったら逆に士気上がっちゃった」
「照屋ちゃんに感謝しないとね水上くん」
「まったくです」
今日は足向けて寝るなよ水上ブロッコリー。
そして水上隊は二時まで分担課題やって上位部隊分の対策は一時間ですませるらしい。まじかい。曰く上位部隊から二勝すれば昨日と今日の分担課題の分だけリードが残るらしい。
「本当に? そもそも二勝できる?」
「前日の夜に下位の四部隊に上位部隊のユニット情報渡してるわね水上くん」
「それって上位部隊への牽制?」
「勝ちに持って行く為の戦略ね。もうひとつちゃんと手は打っていた」
「なんかやつの手のひらでクルクルされてる気分……」
「ふふっ」
なんか水上と付き合う子は苦労しそうだなと思いました。
『えーと……それではルールの確認からでしょうか?』
『ソフトのダウンロードからだな』
『えっちょっちょっと待ってください! 色々おかしくないですか!? そんなすぐ呑み込める樫尾くん!』
「まーそうなりますよね」
「ナマエちゃんならどうしてるの?」
「チョップして話進める」
「ナマエちゃんも話を勧める派じゃない」
「納得はしてないけど。でも遠征時なら優先順位あるしボスの言うこと聞くかなぁ。でも腹立つのでチョップする。それで手打ち」
「ふふっ想像つきそうだわ」
加古さんに笑われつつも水上隊を見守る。樫尾は王子に揉まれたから割と平気そう。なにやったんだ王子。荒船は同級生だし前々から察してたから。まあ荒船は今ちゃんと隊長引き継ぐ話出てたしね。
『照屋ちゃんは納得いかへんの?』
『当たり前じゃないですか! ちゃんと説明してください!』
ここで真木ちゃんから減点が入った。隣のブースだからうっすら理由が聞こえる。夕食の後にじっくり詰めればいいって言ってる。真木ちゃんが言うと怖いんですよ。
水上は部隊の強みが頭のよさだったから課題に集中してほしかったと言っている。その上戦闘シミュはひとりでやったほうが有利だと判断した。しかもその間はみんなの課題進められるしやらない理由がないと。実際結果だしてるからなぁこいつ。
『……そんな立派な理由があるならはじめから説明してくれればよかったじゃないですか! なんで黙って進めちゃうんですか!?』
『話し合いにしたくなかってん。俺が一人でやるって言ったら照屋ちゃんすぐに納得した? せえへんやろ?』
『それは……』
『ほんまに一人で勝てるんか? とか俺一人で担当したら俺にばっかA級評価集まって不公平ちゃうか? とかやらへん理由はなんぼでも出るわけやん? たぶん八割くらいの確率で安定をとって全員でやりましょってなってたと思うわ』
「それはそうでしょうね」
「話し合いにしてもどうせ揉めるって分かってるのがこのいやらしブロッコリーの嫌なとこ」
「あら? ナマエちゃん水上くんと仲悪かったかしら」
「生駒隊に遊びに行ったらだいたいいるから一緒に遊んでる」
「仲良しじゃない」
「頭使うゲーム勝てないから逆恨みしてます」
「ふふふ、そうなの」
そうなんです。このブロッコリー頭使うゲーム強いんです。
ブロッコリー遠征狙ってるの? と今ちゃんが聞いてノーと答えるブロッコリー。
『そこまで高得点に拘る理由はなに? この部隊なら普通にやってもいい成績取れると思うんだけど』
『成績以外に俺から渡せるもんがないからやな』
『渡せるもの……?』
『最初から決まってた今ちゃんはともかく他の三人は俺が選んで部隊に入れたわけやん。選んだ側の責任として何かしら得して帰ってもらわなあかんやろ。この試験の成績がこの先しばらくの評価につながるって最初から言われてるわけやし、取れる所でハイスコアを狙うんは俺ん中では絶対条件やねん』
『……でも結局今になってしわ寄せがきてるじゃないですか! こんなややこしそうな課題で他の部隊は二日分先を行ってて! 配点も激重で! いになり「はい」って渡されて! まともな結果が出せるわけないでしょう!?』
『なんでや。この面子ならいけるやろ。それができる面子集めたつもりやで?』
「水上くん加点」
「理由は?」
「隊長が部下を信頼してるのは単純に士気上がるから。そこは絶対条件」
まあこいつどの口がってのも思ってるけど。結局自論押し通してるし。どうなるかな照屋ちゃん。
『………………じゃあ………
「頼む」……って言ってください』
『ん? 「頼む」……? そん……』
『あっ! 自分でもわかってます! めんどくさいこと言ってるって! 頼まれなくても100%全力でやりますけど! けど! 「頼む」って言われたほうが……言われたほうが……
燃えるんです……!』
モニターからポンポンポンポン音が鳴って照屋ちゃんに大量に加点が入る。わかるわかる。加点加点。いい子だし強い子だなあ。
『……えーほな早速戦闘シミュの対策に入ろか。結構ややこしいと思うけどみんな「頼む」で』
『『了解です!』』
「水上隊は大丈夫だね。もっと荒れるかと思ったら逆に士気上がっちゃった」
「照屋ちゃんに感謝しないとね水上くん」
「まったくです」
今日は足向けて寝るなよ水上ブロッコリー。
そして水上隊は二時まで分担課題やって上位部隊分の対策は一時間ですませるらしい。まじかい。曰く上位部隊から二勝すれば昨日と今日の分担課題の分だけリードが残るらしい。
「本当に? そもそも二勝できる?」
「前日の夜に下位の四部隊に上位部隊のユニット情報渡してるわね水上くん」
「それって上位部隊への牽制?」
「勝ちに持って行く為の戦略ね。もうひとつちゃんと手は打っていた」
「なんかやつの手のひらでクルクルされてる気分……」
「ふふっ」
なんか水上と付き合う子は苦労しそうだなと思いました。