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幼少期 爆豪勝己
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「そうだ怜奈!外に遊びに行こうぜ!」
話に区切りがついたところで、どうせならば自分のカッコいいところを知ってもらおうと爆豪は外への遊びに怜奈を誘った。
「一緒に遊んでくれるの?」
「おう!特別だぞ!!!」
「私、お外遊び初めてなの」
「じゃあ怜奈は俺のそばに居ろよ!」
「うん!ありがとうかつきくん!」
自分よりも白く小さな手を取り心躍るままに外へと駆け出し、自分が彼女を案内できることがこの上なく嬉しかったことは今でも鮮明に記憶に残っている
「かつき遅いー!!!」
「ジャングルジムとられちゃうよ!」
いつもは我先にと外へと繰り出す爆豪がなかなか来なかったことに対して文句を言うのは彼とよく一緒に遊ぶメンバーで、やっと来た爆豪にふっくらとした頬をめいいっぱい膨らませ不満を露わにする
「いいだろ別に!」
そんな彼らの後ろにもじもじと控えめに佇んでいるもしゃもしゃ頭に爆豪の口角がわかりやすく上がる
からかってやろうと口を開いた時繋いでいた手がするりと解け甘く柔らかな香りが遠ざかっていく
「デ「みっちゃん!!」
手を解いた本人は嬉しそうに自分よりも下に見ている人物に向かって走り寄った。
「怜奈ちゃん!!!」
別の組にいるため彼女の名前など知らないはずであるのに、何故か怜奈の名を呼びわかりやすく緑谷の顔がパァっと輝いたと思ったら2人は嬉しそうにまた会えた!とはしゃいでいる
それを見て唖然とする自分に、数秒後には怒りに似た感情が湧き上がっていて、恐らくこれが初めての嫉妬だったんだとあとから気付いた
気づいたら声を上げて緑谷に掴みかかっていた
「おい!デク!!!」
「わぁっ!かっかっちゃん?!」
「何でお前が怜奈のこと知ってんだよ!」
「きっ昨日あったんだよ…」
「何でお前が俺より先にあってんだよ!生意気だぞアホデク!!!」
「そっそんなこと言われてもぉ…」
ギャーギャーと一方的な言い合いをして涙目になっている緑谷に手を上げると、きゅっと何かが振り上げた方の手を握った
自分よりも小さくて綺麗な手は確かにさっきまで感じていた柔らかな感触で、思わず顔を向ければ怜奈がへにゃりと悲しそうに眉を下げていた
「かつきくん、みっちゃんをいじめないで?」
「っでも!」
「お願い……私、仲良しがいいの…」
さらにぎゅっと手を握られ彼女の大きな瞳に自分が映り込んでいると言うことに今まで怒っていた感情がシュルル、と音を立てて萎んでいき、彼女の望みを叶えたいという気持ちの方が膨れ上がり緑谷に向かって振り上げた手は自然と下がっていた
「ッ…わかった……」
下を向きながらそう答えれば怜奈はほ、と息を吐き出してから嬉しそうに笑った
「ねっ!私あれやってみたい!」
「あ、待って怜奈ちゃん!僕も一緒にやる!」
「俺が先だデク!!」
この時から爆豪は彼女の前で緑谷をいじめることはなくなった。
それから彼女は爆豪勝己、緑谷出久と行動を共にするようになり、主に怜奈に引っ付いているか彼女を連れて遊ぶというスタイルだったがそれに対して怜奈はどんな時でも嬉しそうににこにこと笑顔を浮かべ一緒にいてくれた
この時から彼女は爆豪勝己が唯一甘やかす存在になった
絶対に彼女の隣に立つのは俺だ!
彼のこの思いは未だ変わってはいない
(パパ!またお友達増えたぁ)
(流石俺の怜奈!!!どんな子なんだ?パパに教えて?)
(えっとね、かつきくんとみっちゃん!)
(かっかかかかかかつきくん?!!!!えっ嘘男!!!?ででででもみっちゃんは女の子だよね?!!!!そうであってくれ!!!)
(?みっちゃん男の子だよ?)
(ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!俺の天使に魔の手がァ!!!その子はヴィランだよぉぉおおおおお)
Fin
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