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Take this hand and your princess
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それからは色々と事件が勃発した
物間が襲来した次の休み時間に、何故か怜奈は放送で職員室へと呼び出しをくらい何事かと職員室を訪ねると、そこは通夜でも行われているのかと言うほど暗く重い空気が漂っていた
「あ、あの……?」
「怜奈っ…!!なんで、なんでよりにもよってぇ…うぅ…!いやだああああああぁぁぁっ」
「お、オールマイト先生泣かないで!ね?」
「なんでだよお怜奈ちゃん!!俺はっ俺は絶対にみ"と"め"な"い"か"ら"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!」
「演技だよ!お芝居の結婚式だから!!マイク先生個性出しちゃダメ!」
「ダメだもう俺生きていける気がしない………」
「我、絶望ノ中二沈ム…………」
「棺桶発注しないと…………」
「そ、そんな事言わないで?ね、消太先、せぇぇえええ?!ダメだよ何してるの!?」
「今から首吊りしようと…」
「ダメだよ絶対だめ!!死んじゃやだよ消太先生!!」
「怜奈の結婚式見て死ぬなら今ここで死を選ぶ」
「なんで選択肢に死ぬしか道がないの?!」
と言った感じで、結局その休み時間は彼らを鎮めて落ち着かせることに徹底した
そして次の休み時間では、どこから情報が漏れたのか怜奈が花嫁として出場することを嗅ぎ付けた経営科の生徒達がA組へと殺到したのだ
「神風さん!!花嫁として出場するんだよね!?」
「は、はい」
「なら是非私と案を考えましょう!」
「おい抜け駆けするなよ!」
「パートナーはまだ決まってないの!?」
「俺今こういうの考えてるんだけどっ」
「神風さんなら絶対優勝できるよ!!」
「私のやつは──」
体育祭、下手したら入学時から目をつけられていたであろう彼女がコンテストに参加するというのだから彼らの押しは半端なものではなく、A組男子達が教室に侵入してきそうな経営科を抑えているとA組の次の授業担当であったセメントスが駆け付け、経営科は彼に窘められ退場
またこの騒動により経営科がプロデュースする組はクジで決められることになった
そんな騒ぎが起こってしまえば、タダでさえ普通の学校よりも情報が回る速度が早いというのに、内容が内容なだけに"神風 怜奈"がウエディングコンテストに参加し、且つパートナーがまだ決まっていないらしいという情報は瞬く間に校内に拡散した
そのため休み時間の度に彼女のファンやら下心丸出しの男子達がA組の前に集まってきてしまうという事態に
「神風さん!!まだパートナーが決まってないなら俺と…!」
「いや俺と!!」
「僕と一緒に…」
「うるっせえぞこのブ男共!!!身ィ弁えろや釣り合ってねえだろどう考えても!!脳内花畑かあ"あ"?!」
「いいぞ爆豪!」
「蹴散らしちゃって!」
「こいつら氷らせていいのか?」
「って言いつつももう大分やっちゃってるよ轟くん!!」
「お前も何発か入れただろ緑谷っ!何人かぐったりしちゃってんじゃん!」
「無害そうな顔しちゃってもう!」
「よし、全員ぶっ殺せば万事解決だな」
「あ"あ"━━━━━!!待って待って爆殺王様!!」
「あ"━━━━━!氷で固められて相手が逃げられないからってえ!もっとやっちゃって!」
そんな休み時間が続けばまともにパートナーを選ぶことなど出来るはずもなく、こうなる度に次の授業担当である教師が事態を収拾した
(相澤とマイクが一番エグかった。byミッドナイト)
(あんたもな。by相澤、マイク)
そして昼休みの時間になった時怜奈が教室から出ることは危険と判断したA組は、代表で何人かで全員分の昼食を食堂で購入し全員で護衛も兼ねて教室で食事を取っていると
このままでは決まるものも決まらないと考えた怜奈は緑谷に声をかけた
「あのねみっちゃん」
「何?怜奈ちゃん」
「えっと、みっちゃんさえ良ければ私のパートナーになってくれないかな?」
「!!??!?ん"っ!??!!」
怜奈からの突然の誘いに緑谷は一瞬言葉が飲み込めず固まった後、ぼんっ!と顔部分を爆発させた
「ぼっぼぼぼぼぼぼぼぼぼ僕?!!」
「なっ?!ふざけんじゃねぇデクてめえ!!!」
「それは賛成できないな」
怜奈の発言に同じく固まってしまっていたクラスの中で爆豪と轟は勢いよく椅子から立ち上がり手にしていた箸をそれぞれ破壊した
「怜奈!!なんでよりによってデクなんか誘ってんだ!!」
「でも勝己くん、さっきはやらないって…」
「怜奈、俺と結婚しよう」
「轟はプロポーズすんなし!!」
「焦ちゃんも興味ないって言ってた気が…?」
全力で妨害行為を始める二人と納得はいかないのか騒ぐ男子達に怜奈は何故こんなにも反対されているのかわからなかったが、緑谷を誘った理由を述べる
「んと…勝己くんと焦ちゃんは興味がなさそうだったから誘うのは悪いと思って…みっちゃんなら幼なじみの好として協力してくれるかなあって…」
「……んだよそういう事か。別にどうしてもデクがいいから誘ったんじゃねえんだろ?」
理由を聞いて幾分か落ち着いたのか爆豪と轟は破壊してしまった箸を手から外すと、淀みのない足取りで怜奈の前へと立った
「怜奈、そういうことなら遠慮しなくていい。確かにコンテストには興味はねえけど怜奈の隣には俺が居たいし俺は怜奈が望んでくれるならなんだってやる…だから俺を選んでくれ怜奈」
「勝手言ってんじゃねえ舐めプ野郎。…怜奈、俺は俺以外の奴をお前の隣に立たせるつもりはねえし俺の事を選んで後悔させるつもりもねえ…黙って俺を選べ怜奈」
「轟くんもかっちゃんも好き勝手言ってるけど、怜奈ちゃんは初めに僕をパートナーに誘ってくれたんだよ?怜奈ちゃん、僕はまだまだ君の隣に立つには未熟かもしれないけど…君が僕を選んでくれるなら僕は全力で応えるつもりだよ。」
「あ………あの……私………、」
爆豪と轟が彼女に迫るのを見て緑谷も負けじと怜奈の瞳を見つめながらそう言ってくるのに、まさか緑谷を誘ったことで3人から同時にプロポーズ紛いの申し込みをされ、怜奈はどうしていいかわからずおろおろと視線をさ迷わせていると
暴走しかけている3人の身体が瞬く間に拘束された
「ぐっ…!!」
「っんだよいきなり!!」
「これって…!」
「心配して見に来てみれば………予想通りか…何してんだお前ら」
そう青筋を浮かべながら更に捕縛武器を締め付けるのは、怜奈のことが心配になり様子を見に来た相澤で女子達はその隙にと怜奈を自分達の元へと避難させる
それを確認した相澤は拘束した3人をグイッと一気に自分の方へと引き寄せる
「お前らな……相手を選ぶのはあくまで花嫁である怜奈だ。んな風に寄って集って威圧するんじゃない」
「けど相澤先生、俺は怜奈が他の奴とやるのなんて見てられません」
「僕も個性が暴走してしまうかもしれません」
「俺が犯罪者になってもいいのかよ先生」
「どんな脅しのかけ方だよ。俺は困らせんなって言ってんだ、大体俺は誰だろうと怜奈が花嫁になるところは見たくない」
「相変わらず私情丸出しですね!!」
と言った具合に、結局そのまま放課後になっても怜奈のパートナーは決まることは無かった
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「…怜奈、あれからパートナーは決められたか?」
「え……えっと……」
「怜奈、だいたい察したから何も言わなくていい。とりあえずその自信満々に上げている手を下ろしなさいそこの三馬鹿。他のやつも手を上げようとするんじゃありません」
帰りのSTでそう聞いてきた相澤に、困ったように眉を下げる怜奈を横目に無言でスッと真っ直ぐに手を上げる爆豪、緑谷、轟に相澤はピシャリとそう言い放ち、手をあげようとしたほかの男子も同時に睨みつけるとはあ…と隠すことなくため息を吐き出した
「あんだけ騒がれたら無理もないか…あいつら余計なことを…」
昼休みのプロポーズ事件の後も彼女のパートナーになろうと生徒達が押し寄せてきてしまっていたため、相澤は発端の経営科の生徒達を思い出し小さく舌打ちを落とすと教卓の下でゴソゴソと音を立てた後、でんっと大きめの箱を取り出した
「ならパートナーはこのクラスから花嫁の時と同様クジで決めてもらう」
「「「えぇ━━━━━━━━━━━━━!?」」」
「ちょっと待ってくれよ相澤先生!!」
「こう、もうちょっとプレゼン的なのさせて貰えませんか?!」
「爆豪達がやったみたいに!」
「これでも大分譲歩したほうだ。それにさっさと決めなきゃ何処の馬の骨かもわからん奴にかっ攫われるぞ。それでもいいのか?」
「「「!!!」」」
「この中から選べば俺も監視しやす……ん"ん"っ、指示が出しやすいしな」
「今監視するって言わなかった?」
「ええ、確かに聞こえたわ」
「そうなるともう怜奈ちゃんの意思とか関係なくならへん?」
「はよ引きに来い」
ヒソヒソと話す女子達だったが、男子達は出席番号順にクジを引いていきまだ中を見るなよ、と相澤の指示が飛ぶ中で峰田を最後に全員が引き終わり席に着いたところで、相澤も持っていた箱を教卓の上に下ろす
「全員引き終わったな?……怜奈、もし今パートナーにしたいっていう奴がいるなら言ってくれ。俺もお前の意見を尊重したいからな」
「…いえ、私はA組のみんなが良ければ誰になっても大丈夫です」
「そうか…じゃあ、確認しろ」
そして、1/14の確率で彼女の隣に立つ権利を与えられたのは───────…!?
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『レディース&ジェントルメン!!!第1回雄英高校ウエディングコンテストを開催するぜぇぇえええええ!YEAH!!!』
司会進行兼実況を担当するプレゼントマイクの大音量ボイスがこの日のために建てられた特設ステージに響き渡る
一週間と少しで某アリーナ状に建てられたドームは3学年全ての生徒と教員が収容できるほど大きなもので、広々としたステージにそれに続く花道、スポットライトなどそれぞれの演出が活かせるように造られている
『KINOMOTOが主催のこのコンテストでは各々の結婚式を挙げて貰うぜ!!そして最終的に3学年合計3組が会社の宣伝に起用されるっつう豪華特典付き!!言わばウエディングバトルだ!!』
そんじゃここでルールの御復習いだ!!とテンションの高いままマイクが手元のリモコンを操作すると特設ステージに設けられた特大画面にルールの詳細が浮かび上がる
《ウエディングコンテストルール》
①アピール制限時間は20分
②必ず男女ペアで参加すること
③各クラス1組しか参加はできない
④他のクラスが発表している時の直接・または間接的に妨害行為をした場合その者の組は即失格
『まあ大まかなルールはこんくらいだ!そして審査の対象となる項目はシュチュエーション・デザイン・演技力・イマジネーション・魅力etc…と様々だ!!また花嫁が主役のこのコンテストでは公平な審査をするため審査員は全員女性だ!!』
マイクがバッ!と腕を横に広げた先にはミッドナイトを初めとする女性教員7名が一番ステージがよく見える審査員の席に座っている
『んじゃ代表でミッドナイト!今大会の参加者達へ一言!』
「ウフフ…いいわねぇ、これもまた青春!パートナーと力を合わせてどれ程のものを見せてくれるのか楽しみだわ。なんなら私が少しの彩を…」
『さあ━━━━━━━━━!!!んじゃまずは2年の部から始めていくぜえ!!Are you ready?!』
ミッドナイトの妖しい発言を誤魔化すようにマイクは彼女の前に差し出していたマイクを回収し自身の口元に当て直し、腕を上に掲げると会場は熱の篭った歓声を受け止める
コンテストはクジで2年の部、3年の部、1年の部と順番が決まっており学年の中の発表順も既に決まっている
そして舞台は暗転し、ついにウエディングコンテストが幕を開けた
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『おォ━━━━━━っとォ!!これはすげえウエディングだ!!』
時は進み、2年、3年の部とコンテストはトラブルもなく着実に進行されていき、今は1年の部で最後から2番目の組・B組の拳藤を花嫁にアピールタイムが始まっていた
彼女らのステージはまさかの花嫁と花婿の決闘というシュチュエーションで、相手役である鉄哲と壮絶なるバトルを繰り広げていた
『自分より弱いやつは認めねえっていうなんとも男らしい花嫁!!発想が暴発してんな!ドレスの出来と合わせるとこれは高得点かあ?!』
マイクの実況が飛び交う中で、最終的に彼女らは和解を果たし無事結婚式を挙げられた、という最後で拳藤達が退場したところでいよいよ時はやってきた
『さあラストはお待ちかね!!我が校が誇る天使が今大会のラストを飾るぜ!!!
ウエディングコンテスト、ラストを飾るのは!神風 怜奈と───────』